仮想通貨/ビットコインの「ガチホ」とは?長期保有を意味、勝率は?

Twitterなどでビットコイン(BTC)投資の情報を検索すると、「ガチホ」というワードを目にすることがある。「仮想通貨投資で爆益を出すためには『ガチホ』が必須」といった文脈で使われるが、どういう意味を持つワードなのか。
この記事ではガチホの意味のほか、ガチホは本当に大きな利益を生むのか、ガチホする際の注意点などについて検証・解説していく。
取引所名 | 取扱数 | 手数料(BTC) | 最低取引数量 | スマホ対応 | セキュリティ | ||
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![]() (DMM ビットコイン) |
銘柄数20種類 | 手数料(BTC)販売所:スプレッド | 最低取引数量0.0001BTC | スマホ対応注文・分析に優れたスマホアプリ | セキュリティ顧客資産(日本円及び仮想通貨)の分別管理を実施 | ||
![]() (コインチェック) |
銘柄数17種類 | 手数料(BTC)取引所:0% | 最低取引数量円建てで500円相当額 | スマホ対応投資初心者でも見やすく分かりやすい優れたUI/UX | セキュリティ国内外複数の情報セキュリティ企業等を通じ、 情報システムの信頼性、安全性、効率性のモニタリングを実施 |
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![]() (ビットフライヤー) |
銘柄数14種類 | 手数料(BTC)取引所:0.01〜0.15%/販売所:スプレット | 最低取引数量取引所:0.001BTC 販売所:0.00000001BTC |
スマホ対応スマホアプリでビットコインFXも取引可能 | セキュリティマルチシグを他社に先駆けて導入 |
「ガチホ」が意味するものは?
「ガチホ」というワードは、「ガチでホールド」の略語だ。ガチは「本気で・真剣に」、ホールド(hold)は英語で「所有」といった意味で、直訳すれば「本気で保有し続ける」、やや意訳するとすれば「絶対に手放さない」といった意味になる。
仮想通貨の価格は日々変動する。小幅な値動きの日もあるが、1日で高騰や暴落が起きることもある。しかしそこで利確や損切りのために仮想通貨を売ってしまってはガチホにならない。将来必ずもっと価格が上がると信じ、保有を続けるのがガチホである。
仮想通貨はガチホした方が良い?
では本当に、仮想通貨はガチホした方が大きなリターンを得られるのだろうか。まず過去のデータを振り返ってみよう。「年初来」「1年来」「2年来」「3年来」といったスパンで、ビットコインのリターンを2021年9月時点から振り返ってみる。
スパン | リターン |
年初来 | +42% |
1年来 | +308% |
2年来 | +340% |
3年来 | +7,654% |
ビットコインの場合、3年前から保有していれば、リターンは+7,654%という驚異的な数字となっている。仮に3年前にビットコインを10,000円分購入したとすれば、現時点までに765,400円の含み益が出ており、ビットコイン資産は775,400円まで膨らんだことになる。
イーサリアム(ETH)を含めたほかの主要な仮想通貨も、ビットコインと似た動きをするケースが多いことを考えると、過去から現在においては仮想通貨のガチホは大きな利益を出すために有効な戦略だったと言える。
仮想通貨のガチホの注意点

ただし、ガチホには注意点もある。いくつか説明しておこう。
「右肩上がり」が大前提の投資手法
まず、ガチホは価格が右肩上がりで上昇していくことを大前提とした投資手法だということだ。もし価格の変動が右肩下がりになり、それ以降、以前の水準まで価格が戻らないとすると、ガチホをした結果、大きな損失を出すことになる。
では、仮想通貨は今後も右肩上がりの状況が続くだろうか。結論から言うと、それは誰にも分からない。
例えば2021年9月には中国人民銀行が仮想通貨の取引やサービスを全面禁止すると発表し、仮想通貨は大きく下落した。その後は回復基調となったが、もしアメリカで同じようなことが起きたら、どうなるだろう。未来の値動きは、誰も正確に言い当てられないのだ。
そこで重要なことが、分散投資だ。仮想通貨のみで資産運用すると、仮想通貨の大暴落で資産の大半を失ってしまうかもしれないが、「株式25%」「投資信託25%」「仮想通貨25%」「債券25%」というように投資先を分散しておけば、大暴落のダメージは薄まる。
「セキュリティ」が高い方法で保有を
仮想通貨取引所では顧客の仮想通貨を預かっている。そのため、取引所へのサイバー攻撃によって顧客の仮想通貨が流出するリスクがつきまとう。実際に過去に顧客の資産が流出する事件が起きており、各取引所はハッキング被害を防ぐための対策を強化した。
現在では多くの取引所が高いセキュリティを実現しているが、ハッカーとの戦いはいたちごっこだ。ハッカーが手口を変えれば、取引所も新たな防衛策を練らなければならない。そのため、常にセキュリティの向上に努めている取引所を選ぶようにしたい。
特にガチホすることを決めている個人投資家の場合、小刻みに仮想通貨を円やドルの法定通貨に換金することはないため、取引所から顧客資産を奪われたときのダメージが大きくなってしまいやすい。
ガチホに向いている仮想通貨取引所は?

ではここからは、セキュリティ対策に力を入れている仮想通貨取引所を紹介する。
Coincheck
Coincheckでは、顧客のセキュリティ認証の強化のために「2段階認証」を採用している。SMSとGoogleの認証アプリを使って認証する形式で、悪意のある第三者からの不正アクセスを防いでいる。また顧客との通信には「SSL暗号化通信」を使い、通信セキュリティも高めている。
bitFlyer
bitFlyerも2段階認証を採用しており、そのほか、最高強度の暗号化技術の導入により、高い通信セキュリティを確保していることも特徴の1つと言える。また顧客の保有する80%以上のビットコインを、ネットワークにつながっていない「コールドウォレット」で保管している。
DMMビットコイン
DMMビットコインでは、顧客の資産の95%以上をコールドウォレットに保管することとしている。bitFlyerは「80%以上」としていたことを考えると、コールドウォレットでの運用ではDMMビットコインに軍配が上がる。不正ログイン防止の2段階認証も当然実装している。
GMOコイン
GMOコインも2段階認証を導入している。コールドウォレットでの管理については全取引所においてトップクラスで、顧客が預託を受けた仮想通貨の全てをコールドウォレットで保管している。またGMOグループは元々セキュリティに強く、脆弱性情報の収集でも定評がある。
SBI VC Trade
SBI VC Tradeの公式サイトによれば、「即時の資金移動が必要な暗号資産以外」はコールドウォレットで保管している。またログインの失敗を繰り返すとアカウントにロックがかかる機能も、不正アクセスによる仮想通貨流出の防止に一役買っている。
その他の仮想通貨取引所について
Huobi Japanやbitbank、DeCurret、BITPoint、Liquid by Quoine、FXcoinといったその他の仮想通貨取引所でも、それぞれセキュリティ向上に関する取り組みを常に行っている。詳しい内容は各社の公式サイトで確認してほしい。
口座開設の際には特徴をよく比較しよう
この記事では仮想通貨のガチホについて、ガチホの意味やガチホする際の注意点について説明してきた。
過去のデータに基づけばガチホは最強の投資法だが、今後は仮想通貨がどのような値動きを見せるかは分からない。そのため、仮想通貨関連のニュースは頻繁にチェックするようにしよう。
また、どの仮想通貨取引所で仮想通貨をガチホするかも重要なので、口座を開設する際には特徴をよく比較して選ぶようにしたい。
参考文献
安全性・セキュリティについて(コインチェック)
https://coincheck.com/ja/documents/security
bitFlyer のセキュリティ(ビットフライヤー)
https://bitflyer.com/ja-jp/security
DMMビットコインのセキュリティ体制について(DMMビットコイン)
https://bitcoin.dmm.com/about/security
セキュリティ・顧客資産管理 (GMOコイン)
https://coin.z.com/jp/corp/about/security/
サイバー攻撃および内部犯行対策(SBI VCトレード)
https://www.sbivc.co.jp/support/security/