【ネット証券】おすすめ比較|初心者向けに正しい選び方と口座開設方法
ネット証券による資産運用は一般的な投資手法の一つとして知られている。ネット証券を通じて株式や債券といった金融商品に投資することで、キャピタルゲイン(売買益)やインカムゲイン(配当金)といったリターンを得ることができる。本記事では、ネット証券の選び方と口座開設方法に加えて、おすすめのネット証券を様々な切り口で比較・検討している。必要に応じて、ご自身の状況にあった証券会社選びに活用して頂きたい。
この記事の目次
おすすめのネット証券一覧
証券会社名 | ポイント | ||
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口座開設数はトップクラス、手数料も格安 | ||
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米株取引の手数料が0円 | ||
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スマートフォン専業のネット証券会社 | ||
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LINEアプリでサクサク取引が可能、株のタイムセールも | ||
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無料分析ツールに対する評価が高い | ||
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情報提供面で高い評価、チャートの操作性も評判 | ||
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現物手数料、50万円までなら手数料が0円 | ||
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投資信託がすべてノーロード | ||
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スマホ対応の取引ツールの充実度高し | ||
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少額取引の手数料が安め | ||
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旧ライブスター証券。「手数料が安い」と人気 | ||
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会社、高セキュリティへの信頼性 | ||
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月額220円で取引が何度も無料 | ||
![]() マルサントレード |
2020年ネット証券ランキング「問い合わせ」部門1位 |
ネット証券おすすめ比較(総合編)
おすすめのネット証券比較(総合編)は以下の通り。
1. 楽天証券──無料分析ツールに対する評価が高い

楽天証券は、利用者に無料提供している分析ツールに対する評価が高いことで知られる。UI(ユーザーインターフェース)が非常に使いやすいと評判だ。投資信託購入時の手数料が0円となる「ノーロード」の商品が多いことも特徴の一つ。楽天銀行とも連携しているため、すでに楽天で口座を持っている人に特におすすめできる証券会社だ。日経新聞や日経産業新聞などを過去3日分閲覧可能な「日経テレコン(楽天証券版)」を無料で利用できることも嬉しい。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式・海外ETF、投資信託、楽ラップ、債券、先物オプション、楽天FX、バイナリーオプション、外国為替、iDeCo、NISA/つみたてNISA、保険など |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 ※上記は「超割コース」 ※「いちにち定額コース」は1日100万円の取引まで無料 ※NISA口座の取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:マーケットスピード II、マーケットスピード、マーケットスピードFX スマホ:iSPEED、iSPEED for iPad、iSPEED FX、iSPEED 先物OP |
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楽天証券の最大のメリットはポイント投資することができるところではないでしょうか。楽天スーパーポイントを積立投資に利用しているのですが、将来的にポイントを現金化することができますし、積立投資であれば増やすこともできるので、とてもおすすめの使い方です。
★★★★★5点(30代・男性) -
投資信託の手数料が全て無料であり、100円から購入できるのが楽天証券の一番の魅力です。更に小口の株式の現物取引も手数料無料なので、初心者も気軽に株式投資を楽しめます。
★★★★★4点(40代・男性) -
楽天に共通して言えることですが、買い物をする楽天と作りこみが似ている(基本の作りこみが同じ仕様)のため、楽天証券としてのキャンペーンやポップアップが不要な広告に見えて仕方ありません。
★★★★★2点(30代・女性)
2. SBI証券──口座開設数はトップクラス、手数料も格安

SBI証券は2020年の「オリコン顧客満足度ランキング」のネット証券部門で総合1位に選出されており、証券会社の中で際立って人気が高い。口座開設数も業界トップクラスで500万口座を超えるほど。手数料については1注文あたりに手数料が掛かる「スタンダードプラン」と1日の取引合計額に対して手数料が掛かる「アクティブプラン」から選ぶが、いずれも格安である。さらに、取り扱っている投資信託が多いことやTポイントを投資信託の購入代金として使えることなどから、幅広い支持を集めている。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式、投資信託、債券、外国為替証拠金取引(FX)、先物・オプション、CFD(くりっく株365)、金・銀・プラチナ、eワラント、iDeCo(個人型確定拠出年金)、保険など |
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1約定あたりの手数料(税込) | ~5万円……55円 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 ※上記は「スタンダードプラン」 ※「アクティブプラン」は1日100万円の取引まで無料 ※NISA口座の取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:HYPER SBI、SBI CFDトレーダー スマホ:「SBI証券 株」アプリ、かんたん積立 アプリ、HYPER FXアプリ、HYPER 先物・オプションアプリ、取引所CFD アプリ -くりっく株365 |
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SBI証券のいいところは何と言ってもPTSです。あの半沢直樹でも時間外取引がピックアップされていましたよね。時間外取引の良さは15:00の市場が終わった後も、株式の取引ができるところです。
★★★★★5点(20代・男性) -
国内株式の評価レポートや業績資料が豊富です。株式売買については他社が採用しているトレーリングストップのような発注方法があればいいと思いました。
★★★★★4点(40代・男性) -
ログインしたあとのトップページが初めはとても見づらかったが、見慣れるととても内容が豊富で知らないことを知るきっかけになる情報もあって、必要な情報がギュッと凝縮されたページだなと感心しています。
★★★★★4点(60代・女性)
3. DMM.com証券──米国株取引の手数料が0円

DMM.com証券は取引手数料が安いことで知られているが、特に注目なのが米国株取引の手数料が0円であることだろう。国内株の取引手数料についても、その1%が「DMM株ポイント」として貯まり、1ポイント=1円で証券口座に貯まったポイントを入金できること魅力だ。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式、FX、CFD、NISA/ジュニアNISA、国内ETF/ETN/REIT、米国ETFなど |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……88円 〜20万円……106円 〜50万円……198円 〜100万円……374円 ※NISA口座の取引手数料は一律無料 |
ツール・アプリ | PC:DMM株 PRO+、DMM株 STANDARD、DMM株 PRO、DMM株 プレミアチャート スマホ:DMM 株 |
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DMM株の口座開設では顔認証で顔の角度など指定されて結構大変でしたが何とか申し込みに成功しました。そして、うれしいことに申し込んだ翌日には口座開設してもらえました。
★★★★★4点(50代・男性) -
DMM.com証券は売買手数料が安いです。基本的には、ネット証券は実店舗運営している証券会社と比較して、手数料が安い傾向がありますが、その中でもこの会社は群を抜いています。
★★★★★4点(40代・男性) -
米国株まで取り扱っているので、幅広い投資に関心がある人には最適なところです。困ったときのフォローへの対応が素早いのは、経験豊富なスタッフがたくさん在籍している証拠だと思われます。
★★★★★3点(30代・男性)
4. LINE証券──LINEアプリでサクサク取引が可能

コミュニケーションアプリ大手「LINE」の金融子会社と野村ホールディングスが出資するLINE証券は、2019年8月に営業を始めたばかりの新しい証券会社だ。取引専用アプリをインストールしなくても普段使っているLINEアプリで取引ができ、AIトレンド予想などもLINEで受け取れることが魅力。実際、そうしたクチコミの声も多く、急速に利用者が増えている。
取り扱い商品 | 国内株式(東証約3,700銘柄)、投資信託(32銘柄)、ETF/REIT |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜5万円……55円 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 〜150万円……640円 3,000万円……1,013円 3,000万円超……1,070円 |
ツール・アプリ | 「LINE(ライン)」アプリ上で完結 |
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日本株・ETFを1株単位で買えるので少額投資を主に行っている私にはちょうど良いです。
★★★★★4点(40代・男性) -
実際に使い始めると、1株単位で株を買えることが面白く、ほかの証券会社とは違った形での投資運用ができています。
★★★★★4点(20代・男性) -
既にスマホにあるLINEアプリからすぐに始められました。他の証券会社の口座も持ってますが、比べると面倒な手続きがなくて本当に楽です。
★★★★★4点(30代・女性)
5. 松井証券──50万円までなら手数料が0円

松井証券の一番の魅力は、1回の約定代金の50万円までなら取引手数料が0円であるという点だ。松井証券はこうした「無料」を強みに掲げている証券会社で、口座開設費や口座維持費、入出金手数料もいずれも0円となっている。また、システムの安定性や取引のしやすさにおいては、評価がトップクラスのネット証券の1つに数えられる。2020年オリコン顧客満足度調査の「ネット証券ランキング」では、松井証券は対象47社のうち第4位だが、「取引のしやすさ」と「システムの安定性」の両部門では堂々の第1位となっており、総合順位が上のほかのネット証券よりも高い評価を得ている。
取り扱い商品 | 国内株式、投資信託、IPO、貸株サービス、立会外分売、ベストマッチ(約定価格改善サービス)、PTS、MMF、先物・オプション取引、NISA/つみたてNISA、FX、ETF/REIT、iDeCoなど |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……0円 〜20万円……0円 〜50万円……0円 〜100万円……1,100円 ※NISA口座の取引手数料は一律無料 |
ツール・アプリ | PC:ネットストック・ハイスピード、株価ボード スマホ:株touch、投信アプリ |
6. auカブコム証券──少額取引の手数料が安め

現物株の取引手数料を無料にするという構想を掲げるauカブコム証券。三菱UFJフィナンシャル・グループに属する証券会社だ。現在は少額取引の手数料が安くなる料金体系をとっており、約定金額10万円以下の手数料は税込99円。商品ラインアップを評価する声も多い。auカブコム証券が強みとして掲げているのは「おトクな手数料」「高機能アプリ&ツール」「リスク管理追求型」「豊富な商品ラインアップ」「豊富な投資情報」「充実したお客様サポート」の6点。
取り扱い商品 | 現物株式、信用取引、フリーETF、プチ株、投資信託、FX、先物オプション、債券、CFD、NISA、iDeCo |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……99円 〜20万円……198円 〜50万円……275円 50万円~……0.099%+99円 ※NISAの取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:kabuステーション、カブボード、カブボードフラッシュ、ウルトラチャート、kabuスコープ、kabuカルテ、勝ち株テクニカル分析、残高照会フラッシュ、保証金シミュレーター、先物・オプションボード、先物・オプションボードフラッシュ、証拠金シミュレーター、AIデリバティブ、シストレFXナビゲーター、365FXナビゲーター スマホ:カブボード、カブボードフラッシュ、先物・オプションボード、先物・オプションボードフラッシュ |
7. マネックス証券──情報提供面で特に高い評価

投資に役立つ情報提供の面で評価が特に良いのがマネックス証券の魅力だ。チャートの操作性や見やすさも評判で、スムーズな取引に役立つだろう。取引手数料は業界最安水準というほどではないが、ほかの証券会社と比べてかなり安めの水準となっている。なお1回の注文の約定金額に応じて手数料が掛かる「取引毎手数料コース」と、1日の約定金額の合計金額に対して手数料が計算される「一日定額手数料コース」の2つがある。
取り扱い商品 | 株式取引、信用取引、米国株・中国株、投信・積立、債券、FX、暗号資産、先物・オプション、くりっく株365、金・プラチナ、ロボアド、NISA、iDeCoなど |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜5万円……55円 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 〜150万円……640円 〜3,000万円……1,013円 3,000万円以上……1,070円 ※上記は「取引毎手数料コース」 ※「一日定額手数料コース」は1日100万円までの取引は一律550円 ※NISA口座の取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:マネックストレーダー、MonexTraderFX、銘柄スカウター、マルチボード500、フル板情報ツール、チャートフォリオ、マーケットボード、マーケットライダープレミアム、マーケットライダー、MONEX VISION スマホ:銘柄スカウター、マーケットボード、マネックストレーダー株式 スマートフォン、マネックストレーダー先物 スマートフォン、トレードステーション米国株 スマートフォン、マネックストレーダーFX スマートフォン、マネックス証券アプリ、MONEX VISION、MONEX TRADER CRYPTO スマートフォン、SNS型投資アプリ「ferci」 |
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マネックス証券をメインに株式投資をしています。マネックス証券を利用していて気に入っているところは、チャートの見やすさ、注文や約定のスピードなどもあるのですが、一番は銘柄スカウターを利用できることです
★★★★★5点(50代・女性) -
主に国内株式の取引に使っています。SBI証券、楽天証券とマネックス証券をもっておりますが、マネックス証券はツールの画面構成が見やすく初心者にも使いやすい印象です。
★★★★★4点(30代・女性) -
ネット証券としては先駆けのマネックス証券ですし、出来たころから継続してはいます。ただ、今では同じようなネット証券は数多く出ているにも関わらず、ここだけ、進化の無い世界を感じます。とにかくサイトの情報が整理されておらず、ごちゃごちゃの迷路みたいで分かりづらいのです。
★★★★★2点(40代・男性)
8. SBIネオトレード証券(ライブスター証券)──「手数料が安い」と人気

「手数料がとにかく安い」と人気が急上昇中なのが、SBIネオトレード証券(ライブスター証券)だ。例えば、約定10万円までの手数料は88円(税込)、100万円までは374円(税込)と、いずれも突出して安い。ツールの操作性や売買のしやすさを評価する声も多い。
取り扱い商品 | 現物取引、信用取引、先物取引、投資信託、FXなど |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜5万円……50円 〜10万円……88円 〜20万円……100円 〜50万円……198円 〜100万円…… 374円 |
ツール・アプリ | ブラウザ版:NEOTRADE W、高機能ダウンロード版:NEOTRADE R スマホ:NEOTRADE S |
9. 岡三オンライン証券──投資信託がすべてノーロード

無料で提供される分析ツールに対する評価が業界トップクラスの岡三オンライン証券。問い合わせ対応に対する評判もよい。話題になったのが、2020年1月には投資信託の購入時手数料を完全無料化したこと。つまり取り扱っている投資信託のすべてが、購入時の手数料が0円となる「ノーロード」なのだ。ユーザーからの要望を受けてツールの改善も積極的に行っており、多くのトレーダーから支持を集めている。
取り扱い商品 | 株式、投資信託、先物・オプション、取引所FX(くりっく365)、店頭FX、取引所CFD(くりっく株365)、NISA、iDeCo(確定拠出年金)など |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……108円 〜20万円……220円 〜50万円……385円 〜100万円……660円 ※上記は「ワンショットプラン」 ※「定額プラン」は1日100万円の取引まで無料ツール・アプリ |
ツール・アプリ | PC:岡三ネットトレーダーシリーズ、岡三ネットトレーダーWEB2、岡三かんたん発注 スマホ:岡三かんたん発注、岡三カブスマホ、岡三ネットトレーダースマホ |
10. SBIネオモバイル証券──月額220円で取引が何度も無料

SBIネオモバイル証券では、月額220円(税込)を支払うことで月合計50万円以下の範囲内で取引が何度も無料で可能となっており、こうした他社と異なるサービスを打ち出して顧客数を増やしている。Tポイントを使って株が買えることも特徴。証券会社の中でも比較的新しい企業であり、ネット証券大手のSBI証券とTポイント関連事業を展開するCCCマーケティングの合弁会社として2018年10月に設立され、「ネオモバ」の愛称で2019年4月からサービスを開始している。
取り扱い商品 | 現物取引、信用取引、先物取引、投資信託、FXなど |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜5万円……50円 〜10万円……88円 〜20万円……100円 〜50万円……198円 〜100万円…… 374円 |
ツール・アプリ | ブラウザ版:NEOTRADE W、高機能ダウンロード版:NEOTRADE R スマホ:NEOTRADE S |
11. GMOクリック証券──スマホ対応の取引ツールが充実

取引手数料は業界で最安値の水準。スマホ対応の取引ツールの充実度も高く、株価や財務諸表、経営状況などに関する分析ツールも直感的に理解しやすいデザインが魅力で評判がいい。利益率シミュレータなども展開している。その名から推察できるとおり、IT大手GMOインターネットの孫会社。2005年に会社が設立され、2006年に証券業登録を済ませて取引サービスの提供を開始したばかりだが、取引コストの安さと取引ツールの充実度の2つが特徴。特に取引手数料は業界で最安値水準となっており、クチコミなどでも高評価の声が多いようだ。
取り扱い商品 | 国内株式、投資信託 、先物オプション 、FX、外為オプション、CFD、債券、NISA、未成年口座など |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……96円 〜20万円……107円 〜50万円……265円 〜100万円……479円 ※NISAの取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:スーパーはっちゅう君、はっちゅう君、レーザートレード、はっちゅう君FXプラス、プラチナチャートCFD スマホ:iClick株、株roid、GMOクリック FXneo、iClick外為OP、iClickFX365、iClickFX365、FXroid365、iClickCFD、CFDroid、GMOクリック 株BO |
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GMOクリック証券を 10年以上利用していますが。個別銘柄への株式投資だけでなく、投資信託、FXやCFDも取り扱っており総合的に投資ができてそれぞれの手数料が安いです。
★★★★★5点(40代・男性) -
私はGMOクリック証券以外にもリスクヘッジの意味も込めて口座を2つ持っていますが、そこと比較をして手数料が圧倒的に安いです。
★★★★★4点(40代・男性) -
GMOクリック証券の財務分析ツールを活用しています。B/S、P/Lをグラフで閲覧でき、目標株価をチェックできるため、銘柄選定に役立てていました。
★★★★★4点(40代・女性)
初心者が知っておくべきネット証券の基礎知識
ここからは投資初心者が知っておくべきネット証券の基礎知識を紹介する。
ネット証券とは
ネット証券とは、実店舗を持たずに株などの金融商品の取引をインターネットを通じて仲介する証券会社のことを指す。インターネット証券会社の略称であり、オンライン証券とも呼ばれる。株式売買委託手数料の自由化やインターネットの普及を受け、米国で1995年に初めてネット証券取引が開始され、日本でも1996年に大和証券がオンライン取引を開始した。1999年には日本でも株式売買委託手数料が自由化され、ネット証券の開業が相次いだ。
ネット証券のメリット
ネット証券のメリットは以下の通り。
手数料が安い
店舗型の証券会社の場合、売買手数料が数千円かかることも少なくない。一方、ネット証券の場合は数百円程度とかなり格安になる。例えば、20万円の株を買うのにかかる手数料は店舗の場合は2,730円だが、ネット証券の場合は194円となる場合もある。また、ネット証券の中には、売買代金が10万円以下の場合は手数料が無料になるケースもある。
いつでも取引できる
インターネット上でいつでも売買ができるのはネット証券の大きな魅力の一つである。ネット環境とデバイス(PC/スマホ/タブレット)があればいつでもどこでも売買注文を出すことができるので、忙しくて時間が取れないサラリーマンでも都合の良い時に取引ができる。最近では、スマホでの取引もかなりスムーズになっており、会社のトイレで隠れて取引しているケースもある。
便利なツールが豊富
PCやスマホ用のツールを口座開設したユーザー向けに提供しているネット証券も少なくない。これらのツールを活用すれば、スムーズな取引が可能になる。
自動売買ができる
忙しい人におすすめなのが自動売買である。あらかじめここまで上がったらXXX円で買うといったように、事前に指示を出しておけば自動で売買してくれる。
ネット証券のデメリット
ネット証券のデメリットは以下の通り。
自己判断で取引を行う必要がある
店舗型の証券会社であれば、営業担当者が新規取り扱い商品の連絡や勧誘、運用アドバイスなどをしてくれる。一方、ネット証券では銘柄選びから取引まで基本的に全て独力で行う必要がある点に注意する必要がある。
セキュリティリスクが存在する
ネット証券の場合、取引をインターネット上で行うため、常に情報漏洩のリスクが存在する。ログインIDとパスワードを厳重に管理するだけでなく、PCの定期的なウィルスチェックなども実施する必要がある。
ネット証券の始め方(口座開設の方法)
ネット証券で口座開設をする際には、郵送による申し込みかオンラインでの申し込みを選んだ上で、手続きを進めていくのが一般的だ。
なお、2016年1月から証券会社で新たに口座を開設する際には「マイナンバー(個人番号)」の提出が義務化されており、申し込みを進めていく中で本人確認書類とともに「マイナンバーカード(個人番号カード)」の提出が必要となる。

ちなみに、本人確認書類やマイナンバーカードの提出方法としては郵送での送付のほか、最近ではインターネット上で画像をアップロードする形式で提出する方法も一般的となっている。郵送よりもこうしたアップロード形式で提出した方が口座開設に要する日数ははるかに短く済む。
口座開設が完了したあと、取引のための資金を口座に入金すれば、実際に取引が開始できるようになる。取引は証券会社によって、店舗の窓口や電話、取引ツールや取引アプリなどを通じて行う。
目的別:おすすめのネット証券比較
自分に合った証券会社を選ぶ場合、上述した通り、「取引手数料の安さ」「取引ツールの機能」「取り扱う商品数の豊富さ」「顧客サポート体制の充実ぶり」などの切り口が考えられる。また、国内株なのか外国株なのか、投信やETFなのか、これから上場するIPO株なのかといった投資目的に合致する金融商品が充実しているかどうかも重要な判断基準となる。
取引手数料の安さで選ぶ
DMM.com証券

DMM.com証券は取引手数料が安いことで知られているが、特に注目なのが米国株取引の手数料が0円であることだろう。国内株の取引手数料についても、その1%が「DMM株ポイント」として貯まり、1ポイント=1円で証券口座に貯まったポイントを入金できること魅力だ。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式、FX、CFD、NISA/ジュニアNISA、国内ETF/ETN/REIT、米国ETFなど |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……88円 〜20万円……106円 〜50万円……198円 〜100万円……374円 ※NISA口座の取引手数料は一律無料 |
ツール・アプリ | PC:DMM株 PRO+、DMM株 STANDARD、DMM株 PRO、DMM株 プレミアチャート スマホ:DMM 株 |
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DMM株の口座開設では顔認証で顔の角度など指定されて結構大変でしたが何とか申し込みに成功しました。そして、うれしいことに申し込んだ翌日には口座開設してもらえました。
★★★★★4点(50代・男性) -
DMM.com証券は売買手数料が安いです。基本的には、ネット証券は実店舗運営している証券会社と比較して、手数料が安い傾向がありますが、その中でもこの会社は群を抜いています。
★★★★★4点(40代・男性) -
米国株まで取り扱っているので、幅広い投資に関心がある人には最適なところです。困ったときのフォローへの対応が素早いのは、経験豊富なスタッフがたくさん在籍している証拠だと思われます。
★★★★★3点(30代・男性)
SBIネオトレード証券(ライブスター証券)

「手数料がとにかく安い」と人気が急上昇中なのが、SBIネオトレード証券(ライブスター証券)だ。例えば、約定10万円までの手数料は88円(税込)、100万円までは374円(税込)と、いずれも突出して安い。ツールの操作性や売買のしやすさを評価する声も多い。
取り扱い商品 | 現物取引、信用取引、先物取引、投資信託、FXなど |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜5万円……50円 〜10万円……88円 〜20万円……100円 〜50万円……198円 〜100万円…… 374円 |
ツール・アプリ | ブラウザ版:NEOTRADE W、高機能ダウンロード版:NEOTRADE R スマホ:NEOTRADE S |
取引ツールで選ぶならこのネット証券
現在はネット証券のみならず、店頭による対面販売を基本としてきた大手証券会社でさえも、インターネットによるサービスを用意するなど、証券投資の世界ではネットを使った取引が当たり前となってきた。そのため取引アプリや取引ツールの機能性や使いやすさが重要性を増しており、多くの証券会社が開発に力を注いでいる。多くの場合、無料で提供されているが、中には使用料金を取るほど機能を充実させたものもある。取引アプリや取引ツールも証券会社選びにおいて極めて重要な要素となっている。
SBI証券──スマホ向けアプリは全5種類を提供

口座数が国内最多の「SBI証券」では、PC(パソコン)向けの取引ツールとスマートフォン向けのアプリをそれぞれ提供している。パソコン向けの取引ツールは「HYPER SBI」で、スマホ向けとしては5種類のアプリがある。スマホアプリは取引内容によってアプリを使い分ける形となっており、株取引では「SBI証券 株」アプリ、投資信託の積み立てでは「かんたん積立 アプリ」といった具合だ。
岡三オンライン証券──クチコミでの評価が一際高い

クチコミランキングなどでも取引ツールに対する評価が非常に高いのが「岡三オンライン証券」だ。PC向けとスマホ向けにそれぞれツールとアプリを提供しており、スマホ向けアプリとしては「岡三カブスマホ」と「岡三ネットトレーダースマホ」の2種類がある。ちなみに岡三オンライン証券は、SNS上のキーワードからトレンドを分析する「#カブトレンド」という機能を提供していることでも知られる。
詳細については、以下の記事を参照のこと。
NISA用サービスで選ぶならこのネット証券
NISAとは2014年にスタートした個人投資家のための税優遇制度のこと。株式や投資信託などの金融商品に投資すると、売却益や配当金に対して、約20%の税金がかかるが、NISAでは年間120万円まで、こうした利益を非課税にするというもの。その後、未成年者を対象にした”ジュニアNISA”が2016年に、長期・積立・分散投資を支援するための”つみたてNISA”が2018年にスタートするなど、国民が資産運用で老後資金などを用意することをサポートするために国が用意した仕組みだ。NISAの枠で運用できる金融商品は決まっており、そのラインナップは証券会社によって異なる。どの証券会社がNISA用にどのようなサービスを用意しているのかを比較してみよう。
SBI証券──NISA口座開設数1位

SBI証券は全体の口座開設数が600万、NISA口座開設数1位の証券会社で170万以上の開設実績がある。全証券会社の国内株式の売買代金シェアの約40.3%を占めた実績もある、ネット証券最大手の証券会社である。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式、投資信託、債券、外国為替証拠金取引(FX)、先物・オプション、CFD(くりっく株365)、金・銀・プラチナ、eワラント、iDeCo(個人型確定拠出年金)、保険など |
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1約定あたりの手数料(税込) | ~5万円……55円 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 ※上記は「スタンダードプラン」 ※「アクティブプラン」は1日100万円の取引まで無料 ※NISA口座の取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:HYPER SBI、SBI CFDトレーダー スマホ:「SBI証券 株」アプリ、かんたん積立 アプリ、HYPER FXアプリ、HYPER 先物・オプションアプリ、取引所CFD アプリ -くりっく株365 |
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SBI証券のいいところは何と言ってもPTSです。あの半沢直樹でも時間外取引がピックアップされていましたよね。時間外取引の良さは15:00の市場が終わった後も、株式の取引ができるところです。
★★★★★5点(20代・男性) -
国内株式の評価レポートや業績資料が豊富です。株式売買については他社が採用しているトレーリングストップのような発注方法があればいいと思いました。
★★★★★4点(40代・男性) -
ログインしたあとのトップページが初めはとても見づらかったが、見慣れるととても内容が豊富で知らないことを知るきっかけになる情報もあって、必要な情報がギュッと凝縮されたページだなと感心しています。
★★★★★4点(60代・女性)
楽天証券──NISAで購入する銘柄に困ることは少ない

楽天証券は2600本以上の投資信託、3500銘柄以上の米国株に加えて中国株と新興国の株も取り扱っているためNISAで購入する銘柄に困ることは少ないだろう。手数料は「いちにち低額コース」を利用すれば1日の取引金額が100万円までであれば無料だ。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式・海外ETF、投資信託、楽ラップ、債券、先物オプション、楽天FX、バイナリーオプション、外国為替、iDeCo、NISA/つみたてNISA、保険など |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 ※上記は「超割コース」 ※「いちにち定額コース」は1日100万円の取引まで無料 ※NISA口座の取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:マーケットスピード II、マーケットスピード、マーケットスピードFX スマホ:iSPEED、iSPEED for iPad、iSPEED FX、iSPEED 先物OP |
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楽天証券の最大のメリットはポイント投資することができるところではないでしょうか。楽天スーパーポイントを積立投資に利用しているのですが、将来的にポイントを現金化することができますし、積立投資であれば増やすこともできるので、とてもおすすめの使い方です。
★★★★★5点(30代・男性) -
投資信託の手数料が全て無料であり、100円から購入できるのが楽天証券の一番の魅力です。更に小口の株式の現物取引も手数料無料なので、初心者も気軽に株式投資を楽しめます。
★★★★★4点(40代・男性) -
楽天に共通して言えることですが、買い物をする楽天と作りこみが似ている(基本の作りこみが同じ仕様)のため、楽天証券としてのキャンペーンやポップアップが不要な広告に見えて仕方ありません。
★★★★★2点(30代・女性)
詳細については、以下の記事を参照のこと。
iDeCo用サービスで選ぶならこのネット証券
iDeCoとは個人型確定拠出年金のこと。2001年にスタートした任意に加入できる私的年金の1つ。自助努力で資金を積立て運用し、資産を形成するという「確定拠出年金」が日本に導入された当時は、アメリカでの呼び名にちなみ、「日本版401k」とも呼ばれていた。老後生活で困らないように、個人が自分自身で運用しながら資産を形成するようにと、運用益や給付金を受け取る際に税の優遇制度が受けられるというもの。iDeCo用に用意されている金融商品は証券会社によって違いがある。iDeCo用の金融商品のラインナップで判断するという方法もある。
LINE証券──iDeCoのサービス提供は2021年

LINE証券は2021年5月10日よりiDeCoに参入した。LINE証券の口座開設数は50万を超え(2021年2月時点)、特に20~30代のシェアが高い。2020年7月には20代の投資家が選ぶスマホで利用しやすい証券会社1位を獲得している。今回のiDeCoのサービス開始は野村證券と連携して行われる。iDeCoの商品提供やWEBサイトの運営は野村證券が行い、LINE証券は窓口業務のみ行う。
運営管理機関手数料は無条件で無料だ。ほかに「国民年金基金連合会」および「信託銀行」へ支払う手数料がかかるが、これは証券会社による差はない(一律で月171円。拠出しない月は66円)。LINE証券は2018年6月1日に設立されてから、2年で口座開設数を大きく伸ばした。1株から株式を購入できる(通常は100株単位)ため気軽に株式投資が始められる。投資初心者向けの証券会社といえよう。なお、通常の100株単位の取引もできる。LINE証券は、取引専用アプリをインストールしなくても普段使っているLINEアプリで取引ができる。最新の発表や過去のデータに基づき短期的な株価のトレンド予想を行う「AIトレンド予想」などもLINEで受け取れる。
取り扱い商品 | 国内株式(東証約3,700銘柄)、投資信託(32銘柄)、ETF/REIT |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜5万円……55円 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 〜150万円……640円 3,000万円……1,013円 3,000万円超……1,070円 |
ツール・アプリ | 「LINE(ライン)」アプリ上で完結 |
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日本株・ETFを1株単位で買えるので少額投資を主に行っている私にはちょうど良いです。
★★★★★4点(40代・男性) -
実際に使い始めると、1株単位で株を買えることが面白く、ほかの証券会社とは違った形での投資運用ができています。
★★★★★4点(20代・男性) -
既にスマホにあるLINEアプリからすぐに始められました。他の証券会社の口座も持ってますが、比べると面倒な手続きがなくて本当に楽です。
★★★★★4点(30代・女性)
SBI証券──iDeCo加入者数1位の実績のある証券会社

SBI証券は2005年からiDeCoのサービスを提供しており、加入者数1位の証券会社だ。運営管理手数料と口座開設手数料が無料となっている。SBI証券はもともとiDeCo開始当初から「オリジナルプラン」を提供していたが、2021年1月に新規の募集を終了した。現在では2018年から提供している「セレクトプラン」のみ受け付けている。
SBI証券のセレクトプランは36本の投資信託を取り扱う。旧オリジナルプランと比較し、信託報酬(運用コスト)が安い投資信託が揃っている。コスト重視の方にはメリットが大きいだろう。また、同グループ「SBIアセットマネジメント」運用の商品をiDeCoで投資できるのはSBI証券だけである。またAmazonギフト券やTポイントなどの進呈が受けられるiDeCoキャンペーンを随時開催している。キャンペーンの内容は随時更新されるので、一度確認してもいいだろう。
SBI証券はiDeCo以外も充実している。通常の取引において取り扱っている商品の種類、手数料などが優秀であり、総合的に考えれば、SBI証券がおすすめされることが多いのはうなずける。SBI証券は2020年の「オリコン顧客満足度ランキング」のネット証券部門で総合1位となるなど、ネット証券の中でも際立って人気が高い。口座開設数も業界トップクラスで、手数料が格安であることや取り扱っている投資信託が多いこと、Tポイントを投資信託の購入代金として使えることなども特徴だ。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式、投資信託、債券、外国為替証拠金取引(FX)、先物・オプション、CFD(くりっく株365)、金・銀・プラチナ、eワラント、iDeCo(個人型確定拠出年金)、保険など |
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1約定あたりの手数料(税込) | ~5万円……55円 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 ※上記は「スタンダードプラン」 ※「アクティブプラン」は1日100万円の取引まで無料 ※NISA口座の取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:HYPER SBI、SBI CFDトレーダー スマホ:「SBI証券 株」アプリ、かんたん積立 アプリ、HYPER FXアプリ、HYPER 先物・オプションアプリ、取引所CFD アプリ -くりっく株365 |
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SBI証券のいいところは何と言ってもPTSです。あの半沢直樹でも時間外取引がピックアップされていましたよね。時間外取引の良さは15:00の市場が終わった後も、株式の取引ができるところです。
★★★★★5点(20代・男性) -
国内株式の評価レポートや業績資料が豊富です。株式売買については他社が採用しているトレーリングストップのような発注方法があればいいと思いました。
★★★★★4点(40代・男性) -
ログインしたあとのトップページが初めはとても見づらかったが、見慣れるととても内容が豊富で知らないことを知るきっかけになる情報もあって、必要な情報がギュッと凝縮されたページだなと感心しています。
★★★★★4点(60代・女性)
詳細については、以下の記事を参照のこと。
外国株や投資信託(ETF)で選ぶならこのネット証券
デフレの続く日本国内では、高成長を遂げる優良企業を見つけることが難しくなっている今、海外に目を向けると、“GAFA”のようなに急成長している企業は、投資家の目にはとても魅力的に映るはずだ。そのため、海外の個別株にも興味を持つ人たちがどんどん増えており、そうした株を扱う証券会社も増えている。
その中でも優良企業が多い米国株や成長性の高い中国株などは人気が高い。また、個別株に限らず、米国ダウやS&P500などの指数と連動するETF(上場投資信託)など、景気の良い国の経済成長を資産運用に生かそうという考える投資家も増えている。こうした日本の投資家のグローバル化に対応するために、証券会社も海外の個別株や海外ETFの種類を豊富に揃えるようになってきている。
外国株に投資する上でおすすめのネット証券
マネックス証券──取り扱い銘柄数は5000以上

取扱銘柄数で選ぶならマネックス証券がおすすめされるのではないだろうか。米国株・中国株を合わせて取引銘柄数は5,000銘柄を超える。米国株の取引銘柄数は3600銘柄(ETFなどを含む)以上であり外国株の中でも米国株を取引したい人が検討するといいだろう。基本の手数料は米国株の手数料が約定代金の0.45%、中国株の手数料が約定代金の0.25%となっている。対象となる米国ETFであれば買付手数料(税抜き)を全額キャッシュバックする「USAプログラム」は米国ETFを購入するなら利用したい制度だ。
SBI証券──米中だけでなくベトナム株やロシア株なども

SBI証券の強みは取り扱っている外国株の種類である。米国株、中国株、韓国株、ロシア株、ベトナム株、インドネシア株、シンガポール株、タイ株、マレーシア株の全部で9種類の外国株を取り扱っている。さらに他の国の株式を米国市場でドル建て取引ができるADRを利用すればイギリス株、ブラジル株、インド株の取引が可能であり、SBI証券では実質12種類の外国株が購入できる。
米国株式と韓国株式は1株から購入が可能だ。また、米国株式の取引を定期定額で自動買付にできる「米国株式・ETF買付サービス」という便利なサービスもあるので活用したいところだ。
米国株に投資する上でおすすめのネット証券
楽天証券──米国株取引でポイントが貯まる

楽天証券は3453銘柄の米国株を取り扱っている。手数料は「いちにち低額コース」を利用すれば1日の取引金額が50万円までであれば無料だ。また、米国株を取引すると取引手数料の1%のポイントバックが受けられる。楽天証券の取引に500ポイント以上の楽天ポイントを利用すると普段利用している楽天市場のポイント倍率が上昇するメリットもあるので、取引したい外国株を取り扱っているなら普段利用している楽天を利用するのもいいだろう。
DMM.com証券(DMM株)──米国株なら手数料0円から

安い手数料の証券会社を選ぶならDMM.com証券を検討したい。同社はDMM株としてサービスを提供。米国株式の取引手数料は0円、口座開設から1ヵ月間はすべての株式の取引手数料が0円となる。米国株を信用取引の担保として利用できるのもDMM.com証券の強みだ。前々営業日に保有している米国株の最終価格の60%を信用取引の担保にできる。
しかし、米国株の取り扱い銘柄数は873である。銘柄の選択肢が限られるので幅広く取引したい人は注意が必要だ。よって、DMM.com証券は有名な米国株のみ取引する人で、手数料の安い証券会社を探している人は検討しておきたい。DMM.comはDMM株だけでなくDMMビットコインという仮想通貨の取引所も開設しているので、すでにDMMビットコインで仮想通貨の取引をしている人なら利用しやすい証券会社である。
中国株に投資する上でおすすめのネット証券
内藤証券──中国株の取り扱いが豊富

中国株を取引するなら4397銘柄を取り扱う内藤証券がおすすめされることが少なくない。内藤証券は中国株の取り扱い銘柄数は証券会社でもトップクラスで、香港・上海・深セン市場の3つの市場の中国株を取引できる。香港市場に上場するETF・REITも購入可能だ。
内藤証券では新規口座開設で最長3ヵ月間の売買手数料が戻るキャンペーンを2020年7月1日から2020年9月30日まで実施している。創業80年以上の歴史に積み重ねられた信頼性と中国株に特化したことで他の証券会社と比較して明確な強みを持っていることが内藤証券の魅力である。
海外ETFに投資する上でおすすめのネット証券
SBI証券──口座開設数1位の総合力に優れたネット証券

SBI証券は2020年の「オリコン顧客満足度ランキング」のネット証券部門で総合1位となるなど、ネット証券の中でも際立って人気が高い。SBI証券は337種類の海外ETFを取り扱っている証券会社で、口座開設数が530万と最も口座が開設されている証券会社である。
海外ETFの手数料は約定代金が2.02米ドル以下の取引の場合は無料だ。また2020年5月15日から米国ETFの買い付け手数料が対象となる9銘柄に限り無料。通常の手数料は約定代金の0.45%(税抜)、上限手数料が20ドル(税抜)となっている。「米国株式・ETF定期買付サービス」は海外ETFを毎月好きな日に自動で買付するサービスで、少額投資かつ積立投資に適した海外ETFとは相性のいいサービスといえるだろう。また、米国ETFと米国株を貸株にできる「米国貸株サービス」保有している米国ETFを貸株に設定するだけで金利を得られるサービスであるため、長期投資に向いている海外ETFなら利用しやすい。
SBI証券は米国ETFに関するユニークなサービスを持ちながら、人気も高く海外ETFに限らず総合力に優れたネット証券だ。
楽天証券──SBIやマネックス証券よりもETFの取扱数が多い

楽天証券は2020年12月9日時点で365銘柄の海外ETFを取り扱っており、SBI証券やマネックス証券の取り扱いETFの数よりも多い。他の大手証券会社と同じように買付手数料無料で対象となる米国ETFの購入が可能だ。手数料も最低0ドル、上限が20米ドル(税抜)、基本の手数料が約定代金の0.45%(税抜)となっている。
海外ETFにおいてSBI証券にも引けを取らない楽天証券だが、楽天証券の強みはポイント制度が充実していることにある。取引手数料の1% (大口優遇なら2%)の楽天スーパーポイントを貯められるポイントバック制度があり、貯まったポイントを投資に充てることも可能だ。500ポイント以上の楽天ポイントを投資すると普段利用している楽天市場のポイント倍率が上昇するメリットもあるので、普段から楽天のサービスを利用している人で海外ETFを購入したいなら総合的に考えると楽天証券が一番お得に利用できる。
取り扱い商品 | 国内株式、外国株式・海外ETF、投資信託、楽ラップ、債券、先物オプション、楽天FX、バイナリーオプション、外国為替、iDeCo、NISA/つみたてNISA、保険など |
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1約定あたりの手数料(税込) | 〜10万円……99円 〜20万円……115円 〜50万円……275円 〜100万円……535円 ※上記は「超割コース」 ※「いちにち定額コース」は1日100万円の取引まで無料 ※NISA口座の取引手数料は一律無料(国内株式) |
ツール・アプリ | PC:マーケットスピード II、マーケットスピード、マーケットスピードFX スマホ:iSPEED、iSPEED for iPad、iSPEED FX、iSPEED 先物OP |
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楽天証券の最大のメリットはポイント投資することができるところではないでしょうか。楽天スーパーポイントを積立投資に利用しているのですが、将来的にポイントを現金化することができますし、積立投資であれば増やすこともできるので、とてもおすすめの使い方です。
★★★★★5点(30代・男性) -
投資信託の手数料が全て無料であり、100円から購入できるのが楽天証券の一番の魅力です。更に小口の株式の現物取引も手数料無料なので、初心者も気軽に株式投資を楽しめます。
★★★★★4点(40代・男性) -
楽天に共通して言えることですが、買い物をする楽天と作りこみが似ている(基本の作りこみが同じ仕様)のため、楽天証券としてのキャンペーンやポップアップが不要な広告に見えて仕方ありません。
★★★★★2点(30代・女性)
IPO投資の充実で選ぶならこのネット証券
未上場企業が新規の株式を証券取引所に上場させて、投資家に取得させることをIPOという。IPOは英語の「Initial Public Offering」の略語だ。この株式上場に際して、新たに株式が公募されたり、上場前から株主が保有している株式が売り出されたりする。企業は上場することで、株式市場から広く資金調達することが可能となるほか、上場で知名度が上がり、社会的な信用が高まるとされている。
一方、このIPOを投資家の立場で考えみよう。たとえば、多くの人たちが毎日利用するコミュニケーションツールを提供するLINE社。同社は2016年に上場を果たした。上場前のLINEの公募価格は3300円。つまり、IPOに応募して当選した投資家たちは3300円でLINEの株式を取得していたのだが、上場時につけたLINE初値は4900円となり、IPO株を取得していた投資家たちは、上場した日だけで、50%近い利益を得ることができた。このようにIPO株は高い成長が期待できるため、人気が高まっているものの、全ての証券会社で購入できるわけではない。そのため、IPO投資も証券会社選びのひとつの基準となるだろう。
SBI証券──IPO株の取扱あり!メイン口座としても有力な選択肢

SBI証券もIPO銘柄の取扱数が多い証券会社として知られている。そんなSBI証券は、ネット証券業界における顧客満足度調査で5年連続1位になるなど、IPO投資以外の点でも高く評価されており、メイン口座としての開設を考えるならSBI証券は有力な選択肢となる。
岡三オンライン証券──IPO投資の特徴としては「手数料無料」など3つ

岡三オンライン証券のIPO投資の特徴としては、IPO申込時の事前入金が必要ないこと、申込手数料と購入手数料がともに0円であること、厳正な抽選で多くの投資家にチャンスがあること、の3つが挙げられる。
投資信託で選ぶならこのネット証券
投資信託とは、「投資家から集めたお金をひとつにまとめ、大きな資金として運用の専門家(ファンドマネジャー)が株式や債券などに投資して運用する」という金融商品で、その運用益は投資家の投資額に応じて分配される。募集の際に「集めた資金をどのように運用するか」という運用方針が投資家に提示されるので、それをもとに投資家は投資するか否かを判断する。
投信は証券投資の中でも非常にポピュラーなもので、投資信託協会によると2021年2月末現在、日本国内で販売されている公募投信の数は5,891本となっている。証券会社によって取り扱う投信の本数が異なるほか、手数料の金額や提供される運用サポートツールにもいろいろ違いがあり、昨今では証券会社による手数料値下げ競争も激化しており、各社の違いをよく理解しておく必要がある。
SBI証券──口座開設数1位で投資信託のサービスにも積極的

SBI証券の投資信託の取扱数は2637本と国内株式・債券、海外株式・債券と種類を問わずに様々な銘柄を取引ができるのが特徴だ。全体の口座開設数が530万、NISA口座開設数1位の証券会社で170万以上の開設実績がある。SBI証券は投資信託の運用会社も持っている。「SBIアセットマネジメント」の商品を全種類購入可能で、一部の商品をiDeCoで購入できるのはSBI証券だけだ。キャンペーンには「投信マイレージサービス」があり、投資信託を保有しているだけでTポイントが貯まる制度だ。Tポイントで投資信託の購入もできる。
また、2020年10月1日から「つみたてNISA トリプルキャンペーン」が開催。つみたてNISAを開設して投資信託を積立投資して条件を満たすと総額100万円が抽選で当たるキャンペーンだ。SBI証券は口座開設数1位で総合的に優秀な証券会社でありながら、投資信託にも大きく力を入れている証券会社である。
松井証券──投資信託を保有しているだけで現金が還元される

松井証券は投資信託を保有しているだけで現金が還元される「投信 毎月現金還元サービス」をおこなっている還元率は0.1%~0.7%で、100万円を保有していれば1,000円から7,000円の現金が投資信託を持っているだけで還元される。投資信託を保有していると発生する信託報酬から還元される仕組みである。
松井証券のスマホアプリ「投信工房」はロボアドバイザーが銘柄選びから投資の方針まですべてをサポートしてくれる。ロボアドバイザーだけでは解決できないことは電話で相談できる。松井証券のサポートはHDI-Japanの問い合わせ窓口格付けで9年連続最高評価の三ツ星 を獲得しているため、二重のサポート体制が整っているので安心して利用できるだろう。
現金の還元サービスが非常に優秀だが、サポート体制も充実しているので現金の還元サービスを受けたい人にも、初めて投資信託を購入する人にも需要のあるネット証券だ。
口座開設キャンペーンで選ぶならこのネット証券
これから証券投資を始めようという初心者にとって、どこの証券会社に口座を開けばいいのか、どこが一番お得なのか、判断がつかないことも少なくないだろう。各証券会社も新規顧客を獲得するために、さまざまな口座開設キャンペーンを実施している。手数料をキャッシュバックしたり、提携会社のポイントや航空会社のマイルを付与したりと証券会社によって特典の内容が異なるため、自分にとって一番メリットのあるキャンペーンかどうかで、証券会社を選んだ人も少なくないのだ。そうした視点から証券会社を探すのもひとつの方法と言える。
岡三オンライン証券──取引手数料を最大3ヵ月全額キャッシュバック
岡三オンライン証券では新たに証券取引口座を開設した人に対し、国内株式の現物取引と信用取引の手数料を最大3カ月間キャッシュバックするキャンペーンを実施している。ちなみにキャッシュバックされる手数料には上限が設けられていない。キャッシュバック期間には口座を開設した月も含まれるため、すぐ実質無料で取引が開始できる。キャンペーンの実施期間は特に設けられておらず、常設キャンペーンの1つという位置付けだ。
DMM.com証券──キャッシュバックと手数料1ヵ月無料キャンペーン
DMM.com証券(DMM株)では、証券口座の新規開設者に対するキャンペーンを2つ実施している。抽選で毎月10人に2,000円がキャッシュバックされるキャンペーンと、国内株式取引の取引手数料が1ヵ月間無料になるキャンペーンだ。
ネット証券に関するQ&A
ネット証券口座は何歳から開設できる?
20歳以上であれば口座開設が可能である。また、未成年でも親権者の同意があれば口座開設できる証券会社もある。
ネットから口座を開設すると、すぐに取引できる?
ネット証券にもよるが、申し込み当日から取引開始できる会社もある。ただし、本人確認書類を郵送で提出した場合は口座開設までに5営業日ほどかかる場合がある。
コロナ禍の今、投資を始めても大丈夫?
仮に、コロナ禍で株価が大きく下落した銘柄があったとしても、それは見方を変えれば、良い銘柄を安く変えるチャンスと考えることもできる。実際、過去にはリーマンショックが発生した際に日経平均株価は大きく下落したが、5年程度の年月で元の水準に回復している。株式投資を行う上では中長期的なトレンドを意識した上で投資判断を行うことが必要である。
ネット証券の特定口座/一般口座とは?
ネット証券の口座を開設する際には、特定口座または一般口座を選択する必要がある。特定口座とは、証券会社が1年間の取引で生じた売買損益を計算してくれる口座のこと。特定口座は「源泉徴収あり」「源泉徴収なし」を選ぶ必要がある。一方、一般口座とは特定口座やNISA口座で取り扱いがない上場株式などを管理する口座のこと。原則として、確定申告が必要となる。
ネット証券ではいつ注文できる?
株式の売買が成立する時間帯は「前場」と呼ばれる12時半から15時までとなる。ただし、ネット証券であれば注文は24時間可能。例えば、21時に注文した場合、売買の価格が決定されるのは翌日の9時以降となる。
ネット証券では何株から買える?
株には最低購入金額が存在する。日本株の場合、最低購入金額は基本的には現在の株価×100(株)となっている。
株式や投資信託で利益が出た場合、確定申告は必要?
NISA口座・つみたてNISA口座、特定口座(源泉徴収あり)では原則として確定申告の必要はない。ただし、特定口座(源泉徴収なし)・一般口座(先物オプション・FXなどの取引を含む)では、確定申告が必要となる。なお、給与所得・退職所得以外の所得が20万円以下などの条件が適用されると、確定申告が不要になることもある。
ネット証券で取引した場合の手数料は?
ネット証券によって異なる。例えば、SBI証券の場合、国内株式の現物取引における約定代金5万円までは1注文につき50円(税抜)の取引手数料がかかる。取引する金融商品によっても手数料は異なるため、口座を開設したネット証券で手数料水準を確認すると良いだろう。
ネット証券口座に入金・出金する際に手数料はかかりますか?
ネット証券によって様々だが、手数料がかからないケースもある。例えば、楽天証券であれば楽天銀行の口座を開設していれば、マネーブリッジを利用することで無料で入金・出金が可能である。なお、各ネット証券によって対応可能な金融機関が異なる点には注意が必要だ。
ネット証券ではどのような金融商品を取引できる?
ネット証券で口座開設すれば、国内株式・外国株式・投資信託・NISA・つみたてNISA・iDeCo・海外ETF・IPO・先物オプション・CFD・コモディティ(金・銀・プラチナ)などが取引可能である。ただし、ネット証券によって取引できる金融商品が異なるため、自身が取引したい金融商品があるかどうかを事前に確認する必要がある。
ネット証券の口座を開設したらスマホからでも取引できる?
ネット証券を利用すれば、口座開設の手続きがオンライン上で完了するだけでなく、専用のアプリを通じてスマホから注文を行うことができる。わざわざパソコン画面を開いて、売買の手続きを行う必要もない点が魅力だ。
複数のネット証券の口座を開設しても問題ない?
必ずしも1つのネット証券だけを使い続ける必要はない。複数のネット証券の口座を開設し、取引ツールやサイトの使いやすさを実際に確認した上で、自身の投資スタイルに合ったネット証券を選ぶことをおすすめする
資産の何割を投資に回せば良い?
全保有資産のうち、6ヶ月分の生活費と3年以内に使う予定の金額(住宅ローンの頭金や子供の入学金など)を差し引いた金額を余剰資金とした上で、余剰資金の20〜30%を上限に投資すると良いだろう。当然ながら、資産の全てを株式投資に振り向けるのは基本的にはNGだ。まずは、10万円程度の株式を購入して練習してみると良いだろう。
投資とギャンブルの違いは?
投資は期待値が基本的にプラスだが、ギャンブルの期待値はマイナスである。期待値がマイナスのものは基本的にすべてギャンブルであり、やればやるほどお金は減っていく。例えば、宝くじの還元率は46.5%であり、競馬の還元率は約75%である。その点、株式投資に場合、全世界に分散して投資すれば、プラスのリターンを期待することができる。
どんな株を買えば良い?
基本的には成長株と割安株を探して買うのがおすすめだ。成長株とは今後の成長が見込める価格の安い銘柄のこと。割安株とは適正価格よりも安く買える銘柄のことである。成長株を探す際には、売上高成長率、営業利益成長率、ROEなどの指標が役立つ。一方、割安株を探す際には、PER、PBRなどの指標が役立つ。
ネット証券の口座を解約したい場合は、どうしたら良い?
基本的には書類の提出や電話での手続きが必要である。ちなみに、取引口座にある残高については、精算もしくは他のネット証券に移管する必要がある。
投資目的に合ったネット証券選びを
ネット証券によっては、何度も少額で取引をする人向けの「定額コース」なども用意しているほか、デイトレード向けのお得な手数料体系を展開しているネット証券もある。手数料は重要だが、手数料が安い会社が自分にとって使いやすいところとは限らない。重要なのは、自分の投資スタイルに合ったネット証券を選ぶことだ。金額にしていくらくらいの取引が多くなるのか、短期間で売買を繰り返すのか、取引はパソコンでするかスマホでするかなどを考慮して選ぼう。
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