シティ、サークル株を「買い」格付けでカバレッジ開始
  • シティ(Citi)はサークル(Circle)株のカバレッジを開始し、「買い/高リスク」の格付けと243ドルの目標株価を設定した。
  • 上場以来の株価の大幅な上昇にもかかわらず、シティのアナリストはサークル社の評価額が過大ではないと主張した。
  • シティの報告書では、サークル社の主要な競争優位性は中立性にあると指摘されている。

サークル社は、ステーブルコインの普及を促進する主要な存在になる機会に恵まれていると、サークル社の株式のカバレッジを開始したシティグループが6月30日、リサーチレポートで指摘した。

同レポートは、上場以来の株価の急騰にもかかわらず、サークル社の企業価値は過大評価されていないと主張した。ステーブルコイン発行元のサークル社の株式は、新規株式公開(IPO)で1株あたり31ドルで価格設定され、先週299ドルの史上最高値を記録した後、181ドルまで下落している。

シティのアナリストらは、サークル社の株式に「買い/高リスク」の格付けと243ドルの目標価格を設定し、カバレッジを開始した。これは、6月30日の終値と比べて34%高い価格である。

ステーブルコインは、米ドルや金などの他の資産の価値に連動した暗号資産(仮想通貨)であり、暗号資産市場において重要な役割を果たすほか、国際送金にも利用されている。

レポートによると、サークル社は「希少価値、『勝者が大部分を得る』という構造、大規模な潜在市場、規制整備における勢い」および「大幅な経営レバレッジの可能性」から恩恵を受けている。

ピーター・クリスチャンセン(Peter Christiansen)氏率いるアナリストらは、サークル社の「主要な競争優位性は中立性にある」と指摘し、さらに「最良の選択肢になるという、ステーブルコインの断片化リスクに対するサークルの防御策が極めて重要となる」と付け加えた。

潜在的な対象市場を考慮すると、大きな経営レバレッジと低い資本集約度により、サークル社は大きな超過収益を実現できると、レポートは指摘した。

ライバルのウォール街の銀行JPモルガン(JPMorgan)はそれほど楽観的ではなく、30日にサークル株のカバレッジを開始したが、株式の評価額を理由に「アンダーウェイト」の格付けを与えた。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Below the Sky / Shutterstock.com
|原文:Circle’s Valuation Not Stretched, Says Citi, Starting Coverage With Buy Rating

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