
仮想通貨(暗号資産)の購入や運用を検討する上で、その将来性は重要だ。世界には多くの仮想通貨があるが、それぞれのこれまでの値動きや、今後の価格上昇見込みについて着目したい。
市場規模や知名度から初心者にもおすすめの銘柄として、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)・リップル(XRP)について、価格推移や最新の見通しを紹介する。
ビットコインの過去の値動き

ビットコインは数ある仮想通貨の中でも圧倒的な認知度と世界一の時価総額を誇る。2022年10月現在、1ビットコインは1万9,000ドル(約280万円)ほどの価値だが、運用が始まった2009年当初は1ドル以下だった。ビットコインの価値が顕著に上がり始めた2016年以降から2022年10月現在までの推移を見る。
長期的には上昇トレンド
ビットコインは2016年1月時点では300〜500ドルを推移していた。2016年以降、大手金融機関がブロックチェーンや仮想通貨に関する実証実験を始め、大手企業も参画するなど世界的に仮想通貨の認知度が高まる。日本では仮想通貨に関する規制を明記した改正資金決済法が成立するなど法整備も進み、普及が拡大し始めた。2017年12月に1万9,000ドルを突破し、急上昇を見せる。
2018〜2019年には一時的に価格を下げる時期もあった。大手SNSサービスでの仮想通貨に関する広告掲載が禁止されたことや、大手取引所で仮想通貨が流出する事件が影響したことで仮想通貨市場全体が落ち込んだためだ。その後再び価格は高まり、現在まで長期的に見ると上昇トレンドにあると言える。
【ビットコインの値動き(2016年1月~2022年2月)】

初期の上昇は2017年に発生する。7月までは2,000~2,500ドルで推移していたが、12月には1万9,000ドルを突破した。わずか5カ月間で7.6~9.5倍に上昇した計算だ。2017年は資金決済法の改正に伴い仮想通貨(暗号資産)が法的に定義されたため、知名度が上昇し新たな買い手が現れたことなどが上昇の原因だと考えられている。
【ビットコインの値動き(2017年1月~2017年12月)】

しかし2018年1月、取引所から仮想通貨のひとつ「ネム(XEM)」580億円分が不正に引き出される事件が起きた。直近に上昇していたこともあり、ビットコインをはじめ仮想通貨市場は全体に大きく値を下げ、その後は低迷の期間が続く。
2020年10月~2021年4月まで顕著に上昇
2020年、仮想通貨投資家にチャンスが訪れる。2020年10月からビットコインが顕著に上昇を始めたのだ。およそ1万ドルで推移していたビットコインは、年末までに2万9,000ドルを突破し、翌2021年4月には6万4,000ドルを到達した。
【ビットコインの値動き(2020年10月~2021年11月)】

上昇の理由は世界的な金融緩和にあるとみられている。2020年は新型コロナウイルスが世界的に拡大し始めた時期であり、主要国の中央銀行は利下げや資産買入などの緩和策を打ち出した。市場に資金が供給され、仮想通貨市場へも流入したと考えられている。
そして2021年11月10日、ビットコインは最高値およそ6万9,000ドルを記録する。2016年1月(300~500ドル)から考えれば138~230倍にもなる驚異的な上昇幅だ。結果論だが、このタイミングで売却した投資家は大きな利益を得られただろう。
2021年11月から急落
最高値をマーク後、ビットコインは下落に転じている。以下は2021年11月から2022年2月までの値動きを表したものだ。ほぼ右肩下がりに下落している様子が読み取れる。
【ビットコインの値動き(2021年11月~2022年2月)】

2021年の11月からの下落は直近上昇していたことに対する一服感だと考えられるが、2022年に入ってからは金融緩和の転換が価格を押し下げたとみられる。
アメリカの中央銀行は2022年1月、利上げおよび資産買入の終了を示唆し、新型コロナウイルスに対する金融緩和を終えるメッセージを発表した。株式市場は下落で反応し、仮想通貨市場も同じく下落した。
ここまでがビットコインの2016年1月~2022年2月までのおもな値動きだ。
2022年3月以降について

ビットコインの2021年末からの下落トレンドは、2022年に入っても続く状況となった。5月にはステーブルコインである「テラUSD」(UST)のドルとの連動性が崩れ、価格が急落した。俗にいう「テラショック」が起きたわけだ。さらに、インフレ抑制のためのアメリカの金利引き上げによる金融市場・株式相場の混乱も影響し、10月までに2万ドル前後までビットコインの価値は下落するに至った。
ただし下落はそこで止まらなかった。その後、暗号資産取引所で時価総額世界3位の米FTXの経営危機、そして経営破綻により、ビットコインを含む仮想通貨の価格は大きな下落に見舞われた。11月上旬に騒動が起き、ビットコインは1ビットコイン1万6,000ドル台へと下落することとなった。
その後は横ばいの展開が続き、12月にかけて1万6,000〜1万7,000ドルで推移している状況が続いた。
2023年のビットコインの値動き

2023年に入ってからビットコインは持ち直しの動きを見せた。1月上旬に1BTC=1万6,000ドル台だったビットコインは3月にかけてほぼ50%の上昇を見せ、2万5,000ドル前後まで回復した。その後は一度2万ドル台を割り込むものの、4月中旬には3万ドル台に一時乗せ、上半期を終えた6月末時点で3万ドル台に乗せた状態となっている。
ビットコインは2021年11月に1BTC=6万8,000ドルを超え、その時期が過去最高値となっている。2023年の上半期終了時点ではまだその水準の半値にも届いていないものの、ビットコインとの連動性が高い米ナスダック市場も持ち直しの動きを見せる中、2023年を「絶好の買い場」だととらえている個人投資家も少なくない。
そしてビットコインの今後の値動きに関しては、ビットコインの現物に投資するETF(上場投資信託)が承認されるかがポイントの1つとなりそうだ。
米国市場ではすでにビットコインの先物に連動するETFは上場しているものの、現物に投資するETFは上場されていない。2023年7月時点では、大手資産運用会社のブラックロックなどによって提出されたビットコイン現物ETFの申請がSEC(米証券取引委員会)によって返却された事実がネガティブ要因となっているが、今後承認された場合はビットコインの価格が急上昇する可能性がある。
ビットコインの最新見通し
ビットコインの今後の動向について、海外の仮想通貨メディアなど複数の専門機関の見通しを紹介する。価格のばらつきはあるものの、全体的に上昇トレンドと見ていることがわかる。
Coin Price Forecast:2031年末には5万ドル超
AIを用いて仮想通貨市場の分析や予測を実施する米「Coin Price Forecast」による長期予測では、価格は上昇傾向で、2022年末までに2万ドル、2031年半ばには5万ドルに達するとしている。現在の価格から分析した2022年から2023年にかけての価格は2023年前半に2万2,000ドル以上、下半期には約2万5,000ドルに至ると予想している。
Digitalcoin:2025年末には9万ドル超
米国の価格予想サイト「Digitalcoin」では、2022年末に4万ドル台、2025年末には7万ドル台になると予測している。2028年ごろには10万ドルを超える可能性も指摘している。
Coinshares最高戦略責任者:24カ月以内に史上最高値更新
英大手仮想通貨ファンド「Coinshares」の最高戦略責任者メルテム・デミラーズ氏は2022年7月、米メディアでビットコインは今後24ヶ月の間に史上最高値を更新するだろうと発言した。今後も1万4,000ドルを下回ることは考えにくいとも述べた。
JPモルガン:長期的には15万ドルに上昇
投資銀行大手のJPモルガンは2022年2月時点で、ビットコインの課題は機関投資家の参入を妨げるボラティリティ(価格変動の度合い)と上昇・下降の波が大きいことであると指摘した上で、公正価格は長期的に15万ドルに上昇すると予測した。
ビットコインの今後は?注目ポイント
ビットコインの価格変動や今後の見通しを理解する上で、どのような点に着目するべきなのか。
決済手段としての利用の普及
仮想通貨の中でもビットコインはその認知度の高さから、決済手段として使用できる場面が増えている。日本では家電量販大手のビックカメラや眼鏡・コンタクトレンズ販売のメガネスーパーが店舗決済でのビットコイン支払いを導入している。
海外では、中央アフリカやエルサルバドルで法定通貨として採用された。投資目的だけではなく日常的な決済方法として使われる機会が多くなれば、保有者も増え需要はますます高まるだろう。
半減期のサイクル
2,100万BTCを発行上限としているビットコインでは、時間の経過とともに発行数を減らし価値を上昇させようとしている。2140年前後に全てのビットコインがマイニングされると予測されているが、それまでの間、4年ごとに「半減期」が訪れる。これまで半減期の期間に合わせて最高値が更新されており、次の半減期は2024年だ。価格推移のサイクルを理解するためには、半減期の把握が欠かせない。
イーサリアムの過去の値動き

スマートコントラクトを使用したプラットフォームが特徴のイーサリアムは2013年に考案され、2022年10月現在、世界第2位の時価総額となっている。
2016〜2020年の値動き
誕生後は1ドル前後で推移していたが、2016年3月に実施された大型アップデートを機に大幅に上昇した。14ドル前後になることもあったが、同年6月に「The DAO事件」と呼ばれるハッキング事件が起きる。直前まで20ドルを超えていたが、事件を受けて10ドル台まで下落する。事件の対応をきっかけにハードフォークが生じ、イーサリアムとイーサリアムクラシックに分裂した。
2021年から現在の値動き

積極的なアップデートやスマートコントラクトへの期待の高さから、価格の上昇トレンドが続いていた。しかし新型コロナウイルスの感染拡大で金融市場にも混乱が起き、仮想通貨市場にはマイナスの影響も出る。一方でDeFi(分散型金融)やNFTのブームやビットコインETFの承認は市場を押し上げ、2021年11月には過去最高値の4,000ドル台を記録した。
2022年の値動きについて

ビットコインの値動きに関する説明でも触れたが、ビットコインもテラショックや米金利政策などの影響を大きく受け、2022年は下落基調となった。
年初は3,000ドルを超えていたイーサリアムは、4月に3,500ドル台の高値をつけたあと、一時1,000ドルを割る展開となった、6月中旬のことだ。その後は2,000ドル台を回復しそうな動きを見せたが、11月のFTXの騒動によってその期待も打ち砕かれ、12月中旬の時点では1,000ドル台前半で推移している。
一方、イーサリアムに関しては、スマートコントラクトなどを含め実用性に関する評価が高いこともあり、暗号資産の相場が回復する時期に入ったあと、いち早く値を戻すことを期待する声もある。
ちなみにイーサリアムは12月中旬時点で2022年の最安値を更新せずにとどまっており、ビットコインが下値を切り下げつつあるのとはやや異なる動きをしている。こうしたことからも、イーサリアムには一定の底堅さがあると評価する投資家もいる。
イーサリアムに関しては2022年、認証方式が「プルーフ・オブ・ワーク」(PoW)から「プルーフ・オブ・ステーク」(PoS)に移行されたことも、大きなニュースだった。電力消費を減らすことに寄与する認証方式となったことは、環境問題の緩和という意味があることだったが、PoSはPoWに比べて「分権性」や「開放性」が小さいだけに、イーサリアムの価値が毀損されたと指摘する声もある。認証方式の移行に関する評価が固まっていくにつれ、イーサリアムの値動きにも少なからず影響が出てくるかもしれない。
2023年のイーサリアムの値動き

2023年の上半期は仮想通貨が全般的に回復期を迎えている状況となっており、イーサリアムも例外ではない、2022年6月に一時1ETC=1,000ドルを割ったのが直近の最安値となり、2023年はその水準を割ることなく、右肩上がりの状況となっている。
具体的に値動きを追っていくと、2023年1月は1ETH=1,200ドルほどから市場がスタートし、2月には1,600ドル台、4月には2,100ドル台まで価格が上昇した。その後の値動きはほぼ1,800ドル〜2,000ドルの間でもみ合いの動きとなっており、いつこのレンジ相場を抜け出すことになるのかが注目のポイントとなっている。
イーサリアムの最新見通し
イーサリアムの今後の価格変動の見通しを紹介する。
Coin Price Forecast:2031年には4,000ドルへ
Coin Price Forecastの予想では、2023年末には1ETH=約2,600ドルまで上がるとしている。上昇は続き、2031年末には4,000ドルを超える見通しだ。
Digitalcoin:2024年には約2倍に
Digitalcoinは、2024年には現在の約2倍に当たる約2,700ドルが平均価格となり、2027年には4,000ドル前後に成長すると予想が示されている。
イーサリアムの今後は?注目ポイント
イーサリアムの価格変動を考えるためには、大手企業との関係やDeFiなど関連分野の市場の動きに着目したい。
企業連合EEAの動向
イーサリアムの活用に共同で取り組む企業連合には、世界的に有名な企業が名を連ねる。例えばマイクロソフトやIBM、日本企業ではトヨタ自動車などだ。著名な企業がイーサリアムの今後に期待をかけている中、今後新たに参画する企業もあるだろう。大手企業との提携など動向が注目される。
DeFiやNFT市場の拡大
金融機関のような管理者を置かずに、ユーザー間で取引ができるDeFiの多くは、イーサリアムのブロックチェーンを利用している。デジタルデータに唯一性を持たせることを可能にしたNFTでも、イーサリアムのトークン規格「ERC-721」を用いている。これらの認知度や普及率が高まるほどに、イーサリアムの需要も増えるだろう。
リップルの過去の値動き

米国を拠点とするリップル社が開発した仮想通貨リップルは、中央集権型で処理速度が速く送金機能に優れている。現在の時価総額は世界第6位だ。
2018年に急上昇
2017年初期は0.008ドル前後を推移していたリップルだが、その後国際送金に適した機能性から大手金融機関が実証実験を行うなどし始めた。リップル社が運営する国際送金システム「Ripple Net」の採用数も上がり、市場の期待が高まった。2018年初頭には約3ドルまで急上昇する。
2018年後半から現在の値動き

その後は仮想通貨市場全体の下落トレンドを受け、価格の下落傾向が続いた。しかし2020年に入ると仮想通貨の普及率や認知度が高まり、リップルも2021年前半には、1ドル前後で推移するまでに回復した。2022年10月現在では世界同時株安の影響も受け、1ドル以下で推移している。
2022年の値動きについて

リップルの動きも、ビットコインとイーサリアムの値動きと一定程度似ており、2022年は軟調な相場だった。年初は0.7〜0.8ドル前後で推移していたが、4月から6月にかけて急落し、6〜9月にかけて0.3ドル台で横ばいの動きが続いた。
9月下旬から11月にかけては0.4〜0.5ドル台へと価格を若干戻すが、11月のFTX騒動で大きな下落に見舞われ、12月中旬時点では再び0.3ドル台に値を戻している。イーサリアムと同様に2022年の安値は更新していないものの、最安値更新が目前のところまできている。
リップルに関しては、「リップル裁判」の行方にも注目が集まっている。この裁判ではリップル社と米証券取引委員会(SEC)が争っており、争点となっているのはリップルが有価証券に相当するかどうか、という点だ。2022年12月時点で、両者から裁判所に対して最終書類が提出されており、裁判の結果次第ではリップルの価格が大きく変動する可能性がある。
2023年のリップルの値動き

2023年に入ってからのリップルの値動きはビットコインやイーサリアムと重なる部分がある。すなわち、1月を起点に価格の上昇相場に入っているが、上半期を終えた時点で、3月下旬につけた1XRP=0.54ドルの水準にはやや遠い1XRP=0.47ドル台で推移しており、ボラティリティ的にもやや荒い値動きを見せている。
リップルに関しては「ヒルマン文書」が公開されたことで注目を集めており、一時、6月13日に株価が大きく上昇する要因となった。ヒルマン文書に関する詳細な説明は省くが、SECとリップルの裁判において、ヒルマン文書の公開がリップル側に有利に働くとの憶測が買いを支えた格好となっている。
リップルの最新見通し
続いてリップルの今後の価格見通しを紹介する。
Cryptpredictions:2024年に0.6ドル台
Cryptopredictionsの予想によると、2024年半ばまでは0.5ドル前後を推移し、その後0.6ドル台へ上昇するとしている。2026年末時点で約0.64ドルとの見通しだ。
Digitalcoin:2029年には最高価格2ドル台
Digitalocoinでは2024年の最高価格で1ドルを超え、2029年には2ドル台に至るという見通しを示している。2031年には3ドルを超えるとの予想だ。
リップルの今後は?注目ポイント
リップルの価格に大きな影響を与えるのは、米国証券取引委員会(SEC)との裁判の行方だ。
リップル裁判
SECは2020年12月、リップルを未登録証券として販売したとしてリップル社を提訴した。2022年10月現在も裁判は続いており、リップル社は、リップルは通貨であり有価証券はないと主張している。今後、この裁判の進捗や結果によってリップルの価値が大きく変わると考えられる。
大手提携企業の増加
処理速度がとても速く、国際送金などに優れているリップルは、既存の金融システムとの相性が良い。そのため、アメリカンエクスプレスや三菱UFJフィナンシャルグループなど、大手金融機関や有名企業が多く提携している。今後もリップルの機能性の高さから、提携企業が増えることで需要や影響力も高まるだろう。
エイダコイン/Cardano(ADA)の過去の値動き
「エイダコイン/Cardano」(ADA)という表記をしているが、整理して説明すると、仮想通貨の名称としては「エイダコイン」(ADA)、エイダコインを使うプロジェクトの名称が「Cardano」(カルダノ)ということになる。
CoinMarketCapによれば、ADAの時価総額は2023年4月時点でリップルに次いで世界7位となっており、Dogecoin(8位)やPolygon(9位)よりも上だ。
ADA誕生移行の動き

ADAは2017年9月にリリースされた。誕生から2022年末までの価格を追っていくと、まずリリース直後に大きな上昇を見せている。1ADA=0.3ドル台だったエイダコインは短期間で0.7ドル台まで上昇し、つまり株式投資で言うダブルバガー(※株価が2倍になること)を早々に達成してみせた。
しかしその後は価格が下落し、長期チャートでみると2020年下旬にかけてやや上昇気味の横ばい状況が続いていることが分かる。しかしその後、価格の急上昇を見せる。2020年の年末に価格が上昇基調に入り、2021年になるとその動きはさらに加速した。価格は一気に1ドルを超え、2021年9月には3ドルを超えた。
その後は値を落とし、2022年も下落傾向は続いた。ただし、2022年の下落はADA特有のものではなく、仮想通貨市場全体、さらには欧米の株式相場が軟調だったことも原因だ。
2023年のエイダコインの値動き

この記事で取り上げているビットコイン・イーサリアム・リップルと比較すると、エイダコインの2023年の動きは最も厳しいものとなっている。2023年の年初の水準である1ADA=0.25ドルの水準は割っていないものの、上半期終了時点では1ADA=0.28ドルだ。
一方、2023年4月中旬にかけてはADAも価格が大きく回復していた。4月15日には1ADA=0.45ドルまで上昇し、年初から見ると80%近い上昇となっていた。ADAが大幅に下落したのは6月だ。アメリカの人気投資アプリサービス「ロビンフッド」において、ADAなどが上場廃止となったことが引き金の一つとなった。
エイダコイン/Cardano(ADA)の最新見通し
続いて、ADAの価格の見通しについて紹介していこう。価格予測情報も展開しているBitcoinWisdomによれば、ADAの価格は2025年に1.1〜1.3ドル程度、2030年には3.1〜3.3ドル程度になると予想している。
プロジェクトにおけるさまざまなパートナーシップが発表される可能性が高いことなどを予想の根拠としている。
エイダコイン/Cardano(ADA)の今後は?注目ポイント
ADAについて今後注目したい点は、何より「Voltaire」(ヴォルテール)時代に突入することだ。この点を理解するためには、カルダノの長期プロジェクトロードマップについて理解することが必須となる。
カルダノのプロジェクトでは、ロードマップが5つのフェーズに分かれている。「Byron」「Shelley」「Goguen」「Basho」「Voltaire」であり、現時点でカルダノがいるフェーズはBashoだ。
Voltaireでは、自己持続性や分散型ガバナンスシステムをテーマとしたフェーズとなっており、特に分散型ガバナンスシステムが構築されることでカルダノのコミュニティにおいて投票による採決の仕組みが構築され、コミュニティのニーズをプロジェクトの方向性に反映しやすくなることが期待されている。プロジェクトの「透明性」という意味でも、カルダノに対する評価を高めるとみられている。
ライトコインの過去の値動き
元Googleに所属していたエンジニアが作成した仮想通貨として知られるライトコイン(LTC)。2023年中旬における時価総額では11位に位置しており 、ビットコインやイーサリアム、リップルには敵わないものの、日本国内でも取り扱いがある取引所は少なくない。
2023年にかけての値動き

過去5年間のライトコインの値動きを見てみると、ピークは2度あった。2017年12月と2021年5月だ。2017年12月は1LTC=324ドル、2021年5月は1LTC=388ドルまで上昇している。2021年11月にも280ドル前後まで上昇する突出した動きを見せたが、その後は2022年6月にかけて右肩下がりとなった。
2023年に入ってからはボラティリティが高いながらも、平均的に見れば右肩上がりの状況となっている。年初は1LTC=71ドル、上半期終了時点では1LTC=180ドルとなっており、この半年間での上昇率は153%だ。倍率にすると半年間で2.5倍以上価値が上昇したことになる。年初にライトコインに投資していた投資家は大きな含み益を手にしている。
ライトコインの最新見通し
2030年には1LTC=800ドル台に上昇?
ビットコイン関連のニュースや価格予想を公表しているBitcoinWisdomの予測によれば、ライトコインの平均価格は2027年に500ドルを超え、2030年には800ドルに達するという。このペースでいけば2030年代に1,000ドルを超えることになる。
2023年に1LTC=2,252ドルという予想も
暗号資産に関する調査会社であるCrypto Research Reportの2020年時点のレポートによれば、 ライトコインの価格は2030年に1LTC=2,252ドルに到達する可能性があるという。
ただし、2025年においては1,216ドルまで上昇する可能性を指摘しているが、2023年6月時点で180ドル程度にとどまっていることを加味すると、「2030年に2,252ドル」という予測はやや無理がある感も否めない。
ライトコインの今後は?注目ポイント
決済に使われる仮想通貨として注目
ライトコインは「決済手段」としての注目度が高い。ビットコインに比べて取引処理の速度が速く、手数料の安さでも強みがある。ちなみにライトコインはウェブ決済サービスの「PayPal」(ペイパル)でも取り扱いがスタートしており、今後さまざまな決済プラットフォームでライトコインの採用が始まる可能性が高いとみられている。
2022年のアップデートで安全性が向上
ライトコインに関しては、「ミンブルウィンブル」というアップデートが2022年に行われたことにより、取引における安全性が飛躍的に向上した。具体的には、取引に関する情報の匿名性・秘匿性が向上し、この点が仮想通貨としてのライトコインの価値を確実に高めた。
2022年の主要な暗号資産の値動きの総括
2022年は仮想通貨にとっては受難の1年だったと言える。近年はビットコインの値動きは、アメリカの株式相場、特にグロース株の値動きとの相関性が指摘されているが、2022年も年初からその様相を呈していた。
しかし、その後は、テラショックやFTX騒動もあり、アメリカのグロース株が徐々に持ち直す傾向を見せた一方で、仮想通貨の相場は厳しい状況が続いた。暗号資産の相場について「独歩安」と指摘する声が増えた。
ただし、価格の下落は暗号資産の投資家にとって、マイナス面ばかりではない。プラスの側面も少なくない。株式であれ、暗号資産であれ、「安く買って高く売る」のが基本中の基本だ。そうしなければ利益は発生しないからだ。
そう考えれば、さらに暗号資産の価格が下落する可能性はあるものの、少なくとも2021年よりは2022年の方が「買い場」と言えるわけだ。投資用の現金がまだある投資家にとっては、チャンス到来という見方もできる。
一般的に、相場というのは徐々にさまざまなポジティブ要素、ネガティブ要素を「織り込んで」いく。2022年の暗号資産の価格の下落によって、仮想通貨に関するネガティブなニュースはすでに織り込まれたと考えることもでき、そう分析すれば、2023年はビットコインを始めとした暗号資産の価格が大きく回復する可能性も小さくないと考えられるのではないだろうか。
ここ数年はビットコインFXや暗号資産FXのサービスも広がっており、2023年はレバレッジをかけて大きな収益を狙う個人投資家が増えるかもしれない。
2023年の暗号資産相場における注目ポイント
2023年の暗号資産相場を自分自身で分析する場合、投資マネーがどれだけ暗号資産に投じられるのかについても注目したいところだ。各暗号資産、特に時価総額が大きなビットコインやイーサリアムの取引高が大きくなっていくのか、小さくなっていくのか、に関心を寄せるべきだ。
チャートが右肩上がりでも、取引高が小さい中では、大きな買いが入っているとは言いにくい。しっかりと取引高が増えながら価格も回復していけば、相場の復調は確かなものと解釈しやすい。
暗号資産の取引高は、ビットコインやイーサリアムの値動きのチャートを確認できるウェブサイトや、CoinMarketCapといった暗号資産の情報サイトで確認をすることができる。数ある暗号資産の中から、取引高が最も増えていく通貨を探していくことにも意義があり、その仮想通貨を投資対象に含めることも検討してみたいところだ。
仮想通貨/ビットコインの今後の将来性に関する有識者の発言
仮想通貨の今後の将来性に関する有識者の発言を整理する。
ポジティブな見解
仮想通貨の今後の将来性に関する有識者のポジティブな見解については、下記の通り。
スティーブ・ウォズニアニック
米Appleの共同創業者として知られるスティーブ・ウォズニアニック氏は、2019年10月にラスベガスで開催されたMoney20/20において、「ビットコインはゴールドや米ドルより優れている」と発言している。これは、政府がいつでも増刷できる法廷通貨と異なり、上限発行枚数が決められているビットコインの方が価値が安定しているとの見解に基づいている(出典:Money20/20:The Woz Reminds The Bitcoin And Cryptocurrency Community What’s Important)。
ウィンクルボス兄弟
仮想通貨投資で莫大な利益を得たことで知られ、世界の仮想通貨長者ランキングにも上位にランクインしているウィンクルボス兄弟は、「この10年〜20年の間に、ビットコインの価格は30〜40倍まで上昇するだろう」と予想している(出典:Bitcoin will someday be worth as much as 40 times its current value, says Cameron Winklevoss)。
ネガティブな見解
仮想通貨の今後の将来性に関する有識者のネガティブな見解については、下記の通り。
ウォーレン・バフェット
米バークシャー・ハサウェイ創業者であり、投資の神様として知られるウォーレン・バフェット氏は、兼ねてから仮想通貨・ビットコインに対して否定的な見解を示してきたが、2020年2月24日に実施されたCNBCのインタビューの際に、「暗号通貨は基本的に価値がない」「私は仮想通貨を所有していないし、今後も決して保有することはない」と述べ、仮想通貨・ビットコインの将来性に対してネガティブな姿勢を明らかにしている(出典:Warren Buffett: ‘I don’t own any cryptocurrency and I never will’)。
ビル・ゲイツ
米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は、米CNBCにの番組に出演した際に、「ビットコインは非常に愚かな投資であり、もしするなら空売りする」とコメントしたことで知られている(出典:Bill Gates: I would short bitcoin if I could)。
仮想通貨の購入方法と取引の種類
ビットコインをはじめとする仮想通貨は、仮想通貨取引所を通して購入できる。購入や取引の方法の種類をいくつか紹介する。
現物取引
現物取引は、仮想通貨の基本的な取引方法であり、法定通貨と仮想通貨を定められたレートで交換することを指す。購入した仮想通貨は、価格が上がったタイミングで法定通貨に売却することや、決済用の通貨としてそのまま使用することも可能だ。
積立投資
積立投資は、仮想通貨を毎月一定のタイミングで購入し続ける取引の方法である。少額からでも仮想通貨への投資がしやすく、投資初心者でも実践しやすいことから人気の取引方法として知られている。
レバレッジ取引
レバレッジ取引は、証拠金と呼ばれる資金を担保にして、証拠金の倍以上の金額で仮想通貨を取引する方法だ。高い利益が見込めるがリスクも高まるので、中級者から上級者向けの取引方法となっている。
先物取引(差金決済取引)
先物取引とは、現時点の価格で仮想通貨を取引する約束を交わし、あらかじめ決められた期日までに決済する予約取引のことである。期日までに実際に仮想通貨の受け渡しを行わず、先物価格と決済価格の差により損益が決まるため差金決済取引とも呼ばれる。例えば、日本円で400万円の価値を持つ仮想通貨を購入する約束を交わし、期日までに450万円に上昇した場合は、400万円で購入する約束を交わしたのだから50万円得することになる。
IEO(Initial Exchange Offering)
IEO(Initial Exchange Offering)とは、新たに発行される仮想通貨を取引所が先行販売するサービスのことで、一般的に市場に流通する前に公開価格より低い値段で仮想通貨を購入できる。基本的には抽選となる場合が多く、募集の条件が定められていることもあるため、必ずしも仮想通貨をIEOで購入できるわけではない。
おすすめの取引所3選
Coincheck(コインチェック)

2012年に設立されたコインチェック株式会社が運営する。2018年に大規模なハッキング事件が起きたが、その後、東証プライム市場上場企業であるマネックスグループの傘下で経営再建を図った。
つみたてや貸暗号資産などの長期投資向けのサービス、NFTの売買ができるマーケットプレイス、ガス・電気料金をビットコインで支払うユニークなサービスもあり、幅広いサービスが充実している。
また、取引ツールとなるスマホアプリが使いやすく、仮想通貨を初めて取引したい人に向いている。
項目 | 概要 |
---|---|
取扱仮想通貨 | 23種類 |
手数料 | 無料 |
最低取引数量 | 円建てで500円相当額 |
スマホ対応 | アプリ「Coincheck Bitcoin Wallet」 |
セキュリティ | マルチシグ、コールドウォレットなど |
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アプリは使いやすく、注文方法も簡単。手数料もリーズナブルで使いやすく、欠点を探すのが難しいくらいの取引所だと思います。
★★★★★5点(50代・女性) -
とくに、チャートの見やすさがバツグン。取引ができる通貨の種類が多いところも、Coincheckのウリだと思います
★★★★★5点(20代・女性) -
良いところは初心者でもまごつかないアプリが用意されていること。仮想通貨初心者ですが、使い方をマスターできることが嬉しい。
★★★★★4点(50代・女性)
bitFlyer(ビットフライヤー)

株式会社bitFlyerが運営し、国内最大級の取引量を誇る。FX取引(bitFlyer Lightning)が盛んなことが特徴的だ。
国内取引所でもトップレベルのセキュリティ意識を持っており、1円から仮想通貨を購入できて少額投資がしやすい。アプリや取引ツールも使い勝手が良く、初心者にも向いている。
項目 | 概要 |
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取扱仮想通貨 | 21種類 |
手数料 | 販売所:無料、取引所0.01〜0.15% |
最低取引数量 | 販売所:0.00000001BTC、取引所:0.001BTC |
スマホ対応 | アプリ「bitFlyerウォレット」 |
セキュリティ | マルチシグ、コールドウォレットなど |
DMM Bitcoin

合同会社DMM.comのグループ会社により運営される。販売所としてのサービス提供のみで、取引所は行っていない。取引手数料や暗号資産送付手数料は無料。
株式投資/FX等の取引を行ったことがない投資初心者にも直感的に操作可能な取引ツールが用意されている。
項目 | 概要 |
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取扱仮想通貨 | 現物:23種類、レバレッジ:33種類 |
手数料 | 販売所:無料(BitMatch手数料を除く) |
最低取引数量 | 販売所:0.0001BTC |
スマホ対応 | 初心者向け「STモード」と高機能「EXモード」が選べる |
セキュリティ | コールドウォレット、WAFによる不正ログイン防止など |
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アプリ日本最大級の大手取引所なので、システム的にもしっかりしていますし、セキュリティ対策もされているので、安心して使うことができています。は使いやすく、注文方法も簡単。手数料もリーズナブルで使いやすく、欠点を探すのが難しいくらいの取引所だと思います。
★★★★★5点(40代・男性) -
DMM Bitcoinは一年中サポート対応をしてくれるので、不安が大きい初心者さんでも安心して使うことができると思います。
★★★★★4点(20代・女性) -
若い人にも使いやすいんじゃないかな。画面はスマホ版は見やすくわかりやすく、レスポンスも良いです。ここが一番良い点だと思いますね
★★★★★4点(20代・女性)
仮想通貨/ビットコインの今後に関するQ&A
仮想通貨/ビットコインの今後に関するQ&Aを整理する。
仮想通貨における時価総額No.1は?
2022年5月31日で時価総額が最も大きい仮想通貨は、ビットコイン(BTC)だ。時価総額は、日本円にすると約70兆3,437億円となる。以下が現在の仮想通貨の時価総額ランキングだ。
ランク | 銘柄名 | シンボル |
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価格 | 24H | 7D | 30D | 時価総額 |
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時価総額1位のビットコインを少額買うことは可能?100円分だけも購入できる?
仮想通貨取引所によって、ビットコインをいくらから購入できるかには違いがある。日本のCoincheckの場合は日本円で約500円から購入できる。GMOコインは2021年11月時点では、約330円前後から購入することが可能となっている。
ビットコインの買い方、つまり注文方法は、各取引所の取引ページの操作マニュアルなどを参考にしよう。
ビットコインとビットコインキャッシュ(BCH)、どちらがユーザーに支持されている?
ビットコインのハードフォーク(通貨分裂)で2017年8月に誕生した仮想通貨に、「ビットコインキャッシュ」(BCH)がある。ビットコインとビットコインキャッシュのどちらが人気があるのか、という質問に対しては、「ビットコイン」と即答できる。
仮想通貨の人気は「時価総額」で判断することができる。前述の通り、ビットコインの時価総額は1兆ドルを超えているが、ビットコインキャッシュの時価総額は135億ドル(2021年11月25日時点)に過ぎない。
入金手数料や送金手数料などの各種手数料が無料の取引所はある?
結論から言えば、手数料によっては無料のケースはあるが、注意が必要だ。例えば銀行振込による資金の入金の場合、「入金手数料」は無料であっても「振込手数料」の負担が必要な場合が多い。
こうした手数料については、各取引所が公式サイトで手数料の仕組みについて内容をまとめて解説しているので、確認しよう。ちなみに手数料に関して、無料化もしくは低価格化の傾向が進むとみられる。
ビットコインのレバレッジ取引は、現在すでにできる?
ビットコインの現物取引ではなく、ビットコインの値動きにレバレッジをかけて取引することは、現在でも可能だ。日本の仮想通貨取引所でも、bitFlyerやGMOコイン、DMMビットコインが対応している。
日本の仮想通貨取引所のレバレッジの倍率は低めで、例えば仮想通貨デリバティブ取引所の「FTX」で口座を開設すれば、最大100倍規模のレバレッジ取引ができる。今後はさらにレバレッジが高い取引ができるようになる可能性もある。
初心者向けの仮想通貨で将来性があるのは?
初心者が仮想通貨に投資するなら、まずはビットコインがおすすめだ。すでに保有している投資家が多いため値動きが安定しており、今後もほかの仮想通貨に比べて安定的に価格が上昇していくことが期待されている。
金融庁による規制は、今後は問題ないのか?

日本においては、金融庁がすでに仮想通貨のルールを作っている。仮想通貨取引所に対しては、仮想通貨交換業者の登録が義務付けられているほか、税金に関するルールもすでに確立している。
そのため、仮想通貨取引は今後も可能な状態が続くと考えられるが、最近注目されている「NFT」(非代替性トークン)などについては、今後の金融庁の対応に注目しておきたいところだ。
これから誕生する仮想通貨が全ての仮想通貨の中で人気1位になる可能性は?
現在は最も人気がある仮想通貨は、文句なくビットコインであると言える。しかし、新しい仮想通貨が続々と登場しており、その中からビットコインを超える人気となるものが出てくる可能性はゼロではない。
各取引所の公式サイトから口座開設する方法を知りたい
以下のリンクから各仮想通貨取引所の公式サイトへアクセスできる。公式サイトでは「口座開設する」といったリンクがあるので、そのリンクをクリックして開設申し込みを済ませる流れになる。口座開設すると、仮想通貨用のウォレットも自動で作成される。
取引所によって取り扱い通貨が異なるが、基本的には24時間取引が可能だ。仮想通貨の関連情報が豊富かどうかや、ユーザーに対するアフターフォロー、サービスの特徴、採用しているセキュリティ方式などにも違いがあるため、よく比較するようにしたい。
各国のデジタル通貨発行が暗号資産に与える影響は?
暗号資産のに関する将来性を見通す上で、各国の中央銀行が発行の計画を立てている「デジタル通貨」の動向についても知っておくべきだ。
デジタル通貨の発行・普及が、すでに発行されている暗号資産(ビットコインやイーサリアム)にどのような影響を与えるかは、現時点でははっきりと言い切ることは難しいが、少なくとも2つの視点は持っておきたい。
まず1点目が、各国のデジタル通貨発行によってデジタル資産そのものがより多くの人にとって一般的なものとなり、暗号資産に対する社会受容性が高まり、市場の拡大によって暗号資産市場に良い影響を与えるという視点だ。
2点目が、現在の暗号資産に対する投機マネーがデジタル通貨に流入し、暗号資産の価格に悪影響を与えるという点だ。ただし、中銀が発行するデジタル通貨は中央集権的なデジタル資産と言え、暗号資産が理想とするポリシーとは基本的な方向性が異なることから、現在の暗号資産に対する投機マネーがデジタル通貨に流入するのはごく一部だという見方も根強い。
BTCの現物ETF承認が価格上昇の起爆剤に?
2023年6月時点でビットコイン関連のETFに関しては、BTC先物に連動するETFのみが承認・上場しているが、今後はBTC現物に連動するETFが承認されるかがビットコインの価格動向に大きな影響を与えそうだ。
BTC現物連動ETFに関しては、資産運用会社などによって過去にも数十件単位で申請が行われているが、いずれもSECに認められていない状況だ。
最後に
仮想通貨/ビットコインは、価格変動が大きく、金融商品としてハイリスク・ハイリターンな側面が存在するため、その性質を正確に理解した上で取引を行うことが必要である。本記事で紹介した仮想通貨の今後の見通し予想を踏まえた上で、安全な仮想通貨取引を開始することを推奨する。
参考文献
暗号資産関係:金融庁
https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency02/index.html
暗号資産(仮想通貨)に関連する制度整備について|金融庁
https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/20210407_seidogaiyou.pdf
ADA(エイダ|カルダノ)とは? – DMMビットコイン
https://bitcoin.dmm.com/glossary/ada
仮想通貨価格、チャート、時価総額|CoinMarketCap
https://coinmarketcap.com/ja/
カルダノ(ADA)の価格予測|2023年、2025年、2030年
https://bitcoinwisdom.com/ja/cardano-ada-price-prediction/