コインベース、Perplexity AIと提携し、トレーダーにリアルタイムの暗号資産市場データを提供

- コインベース(Coinbase)のデータが、Perplexity AI(パープレキシティAI)の「Comet」ブラウザのライブ暗号資産(仮想通貨)市場分析に活用されるようになった。
- 将来的には、Perplexityの対話型AIにデータを組み込み、取引のスクリーニングに活用する予定である。
- コインベースのCEO、ブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏は、暗号資産ウォレットとAIの統合により、デジタルでパーミッションレスの経済が実現すると述べている。
暗号資産取引所のコインベースは、AI検索エンジンスタートアップのPerplexity AIと提携し、トレーダーがリアルタイムで信頼できる暗号資産市場データにアクセスしやすくすると、両社が7月9日に発表した。
コインベースのCEO、ブライアン・アームストロング氏によるXへの投稿によると、この提携は、コインベースのデータをPerplexityのAIツールに直接統合することで、ユーザーがより迅速かつ情報に基づいた取引の意思決定を行えるよう支援することを目的としている。
この提携は10日、アームストロング氏が「フェーズ 1」と呼ぶ段階からスタートする。
コインベースの市場データは、リアルタイムの検索ツールであるPerplexityのCometブラウザに統合される。これにより、ユーザーはAIが支えるライブインターフェースを通じて、市場動向を掘り下げ、価格の動きを監視し、トークンのファンダメンタルズを探求することが可能になる。
「暗号資産は主流になりつつある」とアームストロング氏はXで述べ、Perplexityによると、暗号資産に関する情報を検索する人は、伝統的な株式に関する情報を検索する人と同じくらい多いと指摘している。
次の段階では、コインベースのデータがPerplexityの対話型AIに直接組み込まれる予定だ。これにより、トレーダーは、自然言語クエリを通じて、新しい取引のアイデアをスクリーニングし、トークンのパフォーマンスを監視し、オンチェーン活動を分析することができるようになる。
このようなより深い統合は、アームストロング氏がより大きなトレンドと捉えているものの一部となる。
「暗号資産機能の強化は、AIがさらに10倍の飛躍を達成するためのきっかけとなるだろう」と、アームストロング氏はXに投稿し、次のように続けている。
「個人的には、いつか暗号資産ウォレットがLLM(大規模言語モデル)に完全に統合される日が来ることを最も楽しみにしている。それは、パーミッションレスなデジタル経済に向けた大きな一歩となるだろう」。
この提携は、暗号資産と人工知能の交わりが拡大していることを浮き彫りにしている。これら2つの分野は、変革をもたらす分野としてよく取り上げられるが、実用的な重なり合いをまだ模索している段階である。
コインベース株は約1%下落し、発表時点では370.60ドルで取引されていた。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Mehaniq / Shutterstock.com
|原文:Coinbase Partners With Perplexity AI to Bring Real-Time Crypto Market Data to Traders