イーサリアムを新たな「デジタル・ゴールド」と呼び、ETH準備資産戦略に転換──上場BTCマイニング企業としては2社目
  • ビットコイン・マイニング企業のBTC Digitalは、100万ドルをイーサリアムに投資、イーサリアムを新たな「デジタル・ゴールド」と位置づけた。
  • この取り組みは、DeFi、ステーブルコイン発行、資産のトークン化に向けた同社の戦略の一環。
  • 公開されている情報によると、準備資産として保有されているイーサリアムは現在、134万ETHを超えている。

ビットコイン(BTC)マイニング企業のBTC Digitalは、100万ドル(約1億4700億円)相当の現金をイーサリアム(ETH)に換えた。同社はイーサリアムを新たな「デジタル・ゴールド」と呼んでいる。

リリースでスグアン・ペン(Siguang Peng)CEOは、イーサリアムは「オンチェーン・ドル決済と価値移転の基盤として台頭している」と述べた。

「本日、まず100万ドルのイーサリアム準備資産を確保(今後そのポジションを拡大する計画)したことにより、当社はDeFi(分散型金融)、ステーブルコインの発行、資産のトークン化に向けた積極的なポジショニングを図っている」

BTCTは、ネットワーク・アップグレードによる拡張性の向上や米国の規制の明確化に応じて、イーサリアム準備資産を拡大していく計画だ。

BTCTは、ビットコイン・マイニング企業として知られている。同社は最近、「ジョージア州での20メガワット規模の暗号資産マイニング・プロジェクトは重要な節目を迎えた」と発表している。

ビットコイン・マイニングを今後も継続するかどうかについて同社は明言していないが、リリースでは「大規模な暗号資産マイニングという成り立ちを基盤に、BTCTは『ハッシュレート提供者』から『オンチェーン金融インフラの参加者』への戦略的進化を遂げつつある」と記している。

イーサリアム準備資金戦略に転換した上場ビットコイン・マイニング企業は同社で2社目だ。今月初めにはBit Digitalがすべてのビットコイン準備資金をイーサリアムに移し、ステーキング戦略に移行した。この発表後、同社の株価は一時30%上昇したが、その後約20%下落している。

BTC Digitalの株価は11日、13%上昇した。

準備資産として保有されているイーサリアム──DAO(分散型自律組織)、レイヤー2ネットワーク、上場企業などが保有するイーサリアム──は、データサイトによると現在134万ETH、約39億ドル(約5700億円)を超えている。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Philip Oroni/Unsplash+
|原文:Another BTC Mining Firm Moves Into Ethereum Reserve, Hailing ETH as ‘Digital Gold’