ゲーム会社もステーブルコイン発行を検討
  • 米ナスダック上場のスネイル・ゲームズは、米ドル連動型ステーブルコインの開発を検討しており、技術、法務、財務面での評価を進めている。
  • この取り組みの発表後、株価は8%上昇して取引を終えた。
  • ステーブルコインは、スピーディな価値の移転で需要が高まっており、スネイルはブロックチェーンベースのゲーム・エコノミクスやプレイヤー主導のマーケットプレイスを実現できる可能性がある。

ゲーム会社もステーブルコイン発行を検討している。

米ナスダック上場のゲーム会社、スネイル・ゲームズ(Snail Games)は15日、米ドル連動型ステーブルコインの開発を検討していると発表した。

同社は、ステーブルコイン発行における技術、法務、財務における課題を評価しているとプレスリリースで述べている。この取り組みに当たり、スネイルは暗号資産(仮想通貨)取引所アセンデックス(AscendEX)の創業者ジョージ・カオ(George Cao)氏を外部コンサルタントとして起用した。また、コンプライアンスの課題への対応について、暗号資産に特化した法律事務所とも契約している。

具体的なタイムラインは設定されておらず、取り組みはまだ検討段階にある。

このニュースを受け、株価は一時20%上昇したが、下げ戻す形で8%高で取引を終えた。

「今回のステーブルコインの検討は、当社のイノベーション主導の戦略における自然な進化であり、エンターテイメント分野のデジタルトランスフォーメーションの最前線に立つという当社の長期的な目標に、ブロックチェーン技術をどのように連動させるかを評価する広範な取り組みの一環」と共同CEOのハイ・シー(Hai Shi)氏は声明で述べた。

ステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨にペッグされた(価値が連動する)暗号資産。ブロックチェーンを使うことで、中間事業者を排し、スピーディな価値の移転を実現することで普及が急拡大している。米国では規制整備が進展するなか、大手銀行やウォルマート(Walmart)、アマゾン(Amazon)などの大手小売業者も発行を検討している。

スネイルのような企業にとって、ステーブルコインの活用は、従来の決済手段に依存しない形でブロックチェーンベースのゲーム・エコノミクスやプレイヤー主導のマーケットプレイス、あるいは国境を越えたマネタイズを実現するチャンスとなる可能性がある。

|翻訳・編集:蓮田光則
|画像:(Sean Do/Unsplash)
|原文:Gaming Studio Snail Explores Developing U.S. Dollar Stablecoin