JASRAC、ブロックチェーン楽曲管理システム「KENDRIX」に新機能──寄与度に応じた分配に対応

日本音楽著作権協会(JASRAC)は8月5日、ブロックチェーン技術を活用した楽曲情報管理システム「KENDRIX」のアップデートを発表した。

今回の更新で新たに「創作の寄与度に応じた分配率の届出機能」が追加され、JASRACと信託契約を締結する音楽クリエイターは、共作者間での貢献度に応じた著作権使用料の分配率を設定することが可能となった。

従来、JASRACが管理する楽曲の著作権使用料は、歌詞とメロディーで均等に分割された後、それぞれの作詞者や作曲者が複数いる場合は、その人数に応じてさらに均等に分配されるのが原則であった。

しかし、この新機能により、例えば複数の作曲者がいる場合でも、当事者間の協議と合意に基づき、それぞれの創作への貢献度を反映させた比率で分配率を設定できるようになった。

なお、最初に歌詞とメロディーで均等に分割する原則に変更はない。

KENDRIXは、ブロックチェーン技術による存在証明機能を備えており、楽曲制作の透明性とクリエイターの権利保護を強化することを目的としている。

なお、JASRACは2025年4月15日、このKENDRIXのブロックチェーン基盤を、従来のプライベートブロックチェーンからソニーグループが手がけるイーサリアムのレイヤー2ネットワーク「Soneium(ソニューム)」へ移行したことを発表している。

|文:栃山直樹
|画像:リリースから

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