ロイター通信が8月20日に報じたところによると、中国政府が人民元に連動するステーブルコインの発行承認を検討していることが明らかになった。
ロイターは、2021年に暗号資産(仮想通貨)の取引とマイニングを国内で全面的に禁止して以来、これは大きな政策転換の可能性を示す動きとなると伝えている。
この検討の背景には、人民元の国際的な地位を向上させるという目的があるという。国際銀行間通信協会(SWIFT)のデータでは、世界の決済通貨に占める人民元のシェアは2.88%と低水準にあり、米ドルに大きく水をあけられている。
報道によれば、国務院(日本の内閣にあたる)は人民元の国際的な利用拡大に向けたロードマップを検証しており、その中にステーブルコインの推進が盛り込まれているという。
また、8月末から開催される上海協力機構(SCO)首脳会議で、一部の国々との貿易決済における人民元ステーブルコインの利用拡大について協議する見通しだとされている。
|文:栃山直樹
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