Web3資金調達額、第2四半期に96億ドルに到達──取引件数は減少
  • Web3スタートアップは第2四半期に306件の取引で96億ドルを調達した。資金調達ラウンド数が過去2年間の最低水準へ落ち込んだにもかかわらず、資金調達総額としては過去最大級となった。
  • シリーズAの資金調達は回復している。ラウンド規模の中央値は1760万ドルに上昇し、2年以上ぶりの高水準となった。シードラウンドの中央値も660万ドルに上昇した。
  • バリデータの流動性やロールアップ、計算処理ネットワークなどのインフラプロジェクトが資金の大半を獲得した。ラウンド規模の中央値は7000万ドルから1億1200万ドルに及び、消費者向けセクターを大きく上回った。

ロンドン拠点のベンチャーキャピタル企業アウトライアー・ベンチャーズ(Outlier Ventures)の最新レポートによると、Web3スタートアップは2025年第2四半期にベンチャー資金調達において96億ドル(約1兆3920億円、1ドル145円換算)を調達した。取引件数は数年ぶりの低水準となったが、四半期の金額としては過去2番目に大きかった。

アウトライアー・ベンチャーズが行ったこの調査は、投資家が数を絞ったプロジェクトにより多くの資金を投じる成熟市場を示す可能性がある。

調査結果は、Web3関連の資金調達が誇大宣伝主導の活動からターゲットを絞った耐久性重視の投資へと進化したことを示唆している。投資家は量よりもインフラ基盤や実績のあるチームを好んでいる。

この四半期に開示された取引件数は306件のみであり、2023年半ば以来で最低だったが、全ステージで取引規模の中央値が上昇した。これは幅広い投機的な投資から戦略的で確信度の高い資金配分への転換を反映しているとアウトライアー・ベンチャーズは指摘した。

弱気相場中に急速に減速していたシリーズAの資金調達は回復を見せた。シリーズAラウンドの中央値は1760万ドル(約26億円)で、27件で総額4億2000万ドル(約609億円)となって2022年以来で最大の規模となった。シードラウンドの中央値も660万ドル(約9億5700万円)へ増加した。

トークンによる資金調達は明暗が分かれた。私募のトークンセールはわずか15件で4億1000万ドル(約595億円)を調達し、2021年以来の好調な数字となった。一方、公募のトークンセールは83%減少して1億3400万ドル(約194億円)となり、個人投資家向け商品への投資意欲低迷があらわとなった。

暗号資産(仮想通貨)インフラやマイニング・バリデート、計算処理ネットワークといった分野では最大級のラウンドが実現し、中央値は7000万ドルから1億1200万ドルの範囲だった。一方、マーケットプレイスなどの消費者向けセクターは大きく後れを取った。

アウトライアー・ベンチャーズは、「次の普及フェーズに向けた軌道を提供できるプロジェクトへ資金が集中している」とし、インフラ最優先の投資はWeb3の長期成長に「不可欠」と考えていると述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Mediamodifier/Pixabay
|原文:Web3 Funding Hit $9.6B in Q2 Despite Fewer Deals

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