- スポットイーサリアムETFは5日連続で資金流出を記録し、この間に総額9億5200万ドル(約1400億円、1ドル=147円換算)を失った。
- この流出は、直近1週間で2億4640万ドル(約362億円)の純流入を記録したスポットビットコインETFとは対照的である。
- こうした動きがありながら、イーサリアム自体はGENIUS法の成立も一因となり、過去1か月で16%以上上昇した。
スポットのイーサリアム上場投資信託(ETF)は5日連続で資金流出を記録し、総額9億5200万ドル(約1400億円)を失った。
SoSoValueのデータによると、この流出は、スポットイーサリアムETFが38億7000万ドル(約5689億円)の資金流入、ビットコインETFが7億5100万ドル(約1104億円)の純流出となった記録的な8月に続いて発生した。
現地時間9月5日には最も大幅な下落を記録し、イーサリアムに連動する複数のファンドからは4億4671万ドル(約657億円)が流出した。対照的に、スポットビットコインETFは同じ1週間で2億4640万ドル(約362億円)の純流入を記録した。この真逆な動きは注目に値する。なぜなら、暗号資産(仮想通貨)の代名詞であるビットコインに投資するファンドは先月、7億5110万ドル(約1104億円)の純流出を記録したからである。
イーサリアムは過去1ヶ月で16%以上上昇したが、過去1週間では1.8%下落し、本記事執筆時点では4300ドル(約63万円)をわずかに下回る水準で取引された。GENIUS法の成立により、ステーブルコイン発行者の利息支払いが制限され、機関投資家の投資拡大につながる透明性がもたらされた恩恵をイーサリアムは享受している。
直近の下落は、リスク資産からのリターンに関連している可能性が高い。米国の雇用統計が弱含みだったことを受け、連邦準備制度理事会(FRB)が今月後半に利下げを行うとの見方が強まったことと、景気後退への懸念が高まったことを受けてのことである。
CMEのフェドウオッチ(FedWatch)ツールによると、トレーダーは現在、25bpsの利下げの確率を89%、50bpsの利下げの確率を11%という見方をしている。Polymarketでは、50bpsの利下げの確率は12%と予想されている。
金価格は初めて3,600ドルの水準を超えた。これは、景気減速の指標に加え、経済の不確実性と地政学的リスクをめぐる懸念の高まりも影響している。
|翻訳・編集:T.Minamoto
|画像:Shutterstock
|原文:Spot Ether ETFs Shed $952M Over 5 Days as Recession Fears Grow


