- 韓国のKOSPI指数は、株主優遇政策と世界的な市場センチメントの好調さに支えられ、過去最高の4340ポイントに達した。
- Alphractalは、KOSPIの過去最高値はビットコインの強気相場が終焉に近づいている可能性を示す段階的なシグナルだと指摘した。
- KOSPIとビットコインの関係は、世界的なリスクセンチメントとマクロ経済状況に対する両資産の共通した敏感さを浮き彫りにしている。
韓国の主要株価指数であるKOSPI（韓国総合株価指数）は、株主優遇政策への期待と世界的な市場センチメントの好感を受け、過去最高の4340ポイントに達した。
この高値更新を受け、あるアナリストはビットコイン強気派に対し警戒を促し、KOSPIの急騰はビットコインとの歴史的な相関関係を考慮すると、ビットコイン強気派の終焉を示唆する可能性があると指摘した。
「KOSPIが過去最高値を更新するたびに、ビットコインはサイクルの最高値付近で取引されていた。これが最後に起こったのは2021年だ」と、暗号資産分析プラットフォームのAlphractalはXで述べた。
チャートは、KOSPIが2021年後半にピークに達したことを示している。BTCも同年11月に7万ドル近くでピークを迎え、その後1年にわたる弱気相場に突入した。
同様のパターンは2017年末にも現れており、両資産が同時期にピークを迎えた。また2011年6月～7月頃の同時的な中間高値にも注目すべきだ。
段階的なシグナル
このパターンは決定的な結論を導くには不十分だが、KOSPIとBTCが世界的なリスクオン/リスクオフの流れ、投資家のリスク選好度やマクロ経済状況の変化に対して共通して敏感であることを示唆しており、注目に値する。
リスク選好が高まると、資本は輸出依存度が高く世界の貿易動向の影響を受けるKOSPIのような新興国株式や、ビットコインのようなリスク資産に流入する。
逆に不確実性やリスク回避が高まると、両者はともに下落する傾向がある。この密接な関係は、暗号資産としての独自性を持つビットコインが、広範な金融市場とますます密接に絡み合い、同様の経済的力学の影響を受けるようになってきていることを示している。
「KOSPIが史上最高値を更新したことは、ビットコインのサイクルが終盤に差し掛かっている可能性を示す新たな兆候だ。賢明な資金は主要経済圏、価値保存手段、リスク資産、そして時にはミームコインのような極端に投機的な商品の間を絶えず移動する。その多くはファンダメンタルズを伴わない」と、Alphractalの創業者兼CEOのジョアン・ウェドソン（Joao Wedson）は述べた。
｜翻訳：CoinDesk JAPAN
｜編集：井上俊彦
｜画像：Shutterstock
｜原文：Bitcoin Bulls Beware, South Korean Kospi Setting Record Highs Could Stop BTC’s Bull Run: Analyst
