- ニューヨーク州金融サービス局からビットライセンス(BitLicense)を付与されたことを受け、ブリッシュ(Bullish)株は9月17日、5%上昇した。ライセンス取得により、同社はニューヨーク州で現物取引とカストディサービスを提供することが可能になる。
- アーク・インベスト(ARK Invest)は、15日に2つのETF(上場投資信託)を通じて800万ドル以上のブリッシュ株を購入しており、機関投資家の関心の高まりを示した。
- KBWは、ブリッシュのカバレッジを「マーケット・パフォーム」の格付けと55ドルの目標株価で開始し、米国での事業拡大を潜在的な成長の原動力として挙げた。
ニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスを取得したことを受け、暗号資産取引所ブリッシュの株価は9月17日、5%上昇して53.12ドルとなった。このライセンス取得は、同州の機関投資家向けに現物取引とカストディサービスを提供する道を開く重要なものだ。
このライセンスにより、ブリッシュの米国部門であるBullish US Operations LLCは、米国の金融の中心地で上級トレーダーに合法的にサービスを提供できるようになる。これは同社の米国事業拡大に向けた重要な一歩である。これまでブリッシュは、ドイツ、香港、ジブラルタルでのみ規制を受けていた。
このライセンスは、キャシー・ウッド(Cathie Wood)氏率いるアーク・インベストが同社へのエクスポージャーを大幅に増やしたわずか1日後に取得された。ARK Innovation ETF(ARKK)は12万609株、ARK Next Generation Internet ETF(ARKW)は4万574株を取得し、合計で約821万ドル(約12億円、1ドル=147円換算)相当となる。
機関投資家を対象とした取引プラットフォームを運営するブリッシュは、17日の市場終了後に第2四半期決算を発表する予定である。
投資銀行のKBWは今週、「マーケット・パフォーム」の格付けと55ドルの目標株価でブリッシュのカバレッジを開始した。KWBはブリッシュを、機関投資家向けに構築された暗号資産取引所に投資できる「珍しい公開株」と呼び、米国への参入が成長を促す可能性があると指摘した。KBWは米国内での事業拡大を重要な起爆剤と見ている。
ブリッシュは8月にダイレクトリスティングを通じてニューヨーク証券取引所に上場した。株価は初日に104ドルまで急騰したが、68ドルで取引を終えた。それ以来、株価は22%下落しており、17日のビットライセンス取得の発表が株価を押し上げた。
証券会社のバーンスタイン(Bernstein)によると、ブリッシュが米国での足場拡大に成功すれば、コインベース(Coinbase)にとって正当な競争相手として台頭する可能性がある。バーンスタインは、ブリッシュの成功は、現在2026年を目標としている米国でのローンチ計画を実行できるかどうかにかかっていると述べた。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:CoinDesk/Nik De
|原文:Bullish Shares Rise 5% Ahead of Earnings After Crypto Exchange Secures New York BitLicense


