ヴァンエック、ステークド・イーサリアムETFの法定信託をデラウェア州で登録──SEC承認を視野
  • VanEckはデラウェア州でステークド・イーサリアムETFの法定信託を登録した。発売に向けた最初の手続きだ。
  • 予定しているETFは、イーサリアム・ステーキングの主要プロトコルであるLido(ライド)を通じてステーキングされているイーサリアムへのエクスポージャーを投資家に提供する。
  • 承認されれば、米国初のステークド・イーサリアムETFとなり、利回りを生む暗号資産への機関投資家のアクセスを拡大することとなる。

VanEck(ヴァンエック)は、ステークド・イーサリアム(ETH)ETF(上場投資信託)の発売に向けた初期手続きとして、同ETFのための法定信託を10月2日付けでデラウェア州で登録した。

「VanEck Lido Staked Ethereum ETF」は、分散型プロトコルLido(ライド)を通じてステーキングされたイーサリアムへのエクスポージャーを提供する。ライドを通じてステーキングすると、ユーザーは資産をロックすることなくステーキング報酬を得ることができる。

信託の登録は手続きの第一歩であり、米証券取引委員会(SEC)への正式なETF申請を意味するものではない。

ライドは、イーサリアム・ステーキングで大きなシェアを占めており、約380億ドル(約5兆5860億円、1ドル=147円換算)相当──ステーキングされたイーサリアムの約3分の1──がライドを通じてステーキングされている。さらに、イーサリアムをステーキングしたユーザーに、stETHと呼ばれるトークンを発行し、ユーザーはステーキング報酬を得ながらも、stETHによって流動性を確保することができる。

伝統的金融の視点で見ると、同ETFは利回りを提供する資産を保有するファンドのように機能する。保有するのは、債券や現金ではなく、ステーキングされたイーサリアムだ。つまり、直接ステーキングする技術的なハードルを排除し、ETFという伝統的な仕組みを好む機関投資家にステーキングされた暗号資産へのアクセスをもたらす。

ライドのガバナンストークンLDOは、過去24時間で3%以上上昇している。

承認されれば、ヴァンエックのこのETFは、米国初のステークド・イーサリアムETFとなり、新しい暗号資産ETFの発売をめぐる競争は新たな局面を迎えることになる。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock
|原文:VanEck Registers Lido Staked Ethereum ETF Trust in Delaware, Eyes SEC Approval

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