- アーベは年率5%超の利回りを提供する貯金口座に似たアプリを提供し、当初はアップルのApp Storeで公開する。
- このアプリは銀行口座、デビットカード、ステーブルコインからの入金が可能で、最大100万ドル(約1億5500万円、1ドル155円換算)の残高保護を提供すると、同プロトコルはブログ投稿で述べた。
- アーベの動きは、分散型金融(DeFi)プロトコルがネオバンクのようなサービス提供へと拡大するトレンドの一環だ。
世界最大規模の分散型暗号資産(仮想通貨)レンディングプラットフォームのアーベ(Aave)は、「貯金口座」に似た消費者向け利回りアプリ「Aave App」を展開し、まずはアップル(Apple)のApp Storeでウェイトリストの受付を開始した。
17日のブログ投稿によると、Aave Appを利用するユーザーは、アーベのインフラレンディングプロトコルを活用し、マネーマーケットファンドを上回る年率最大6.5%の利回りを獲得でき、銀行口座、デビットカード、ステーブルコインから資金を入金できる。また、同アプリは最大100万ドル(約1億5500万円)の「残高保護」を提供する。
アーベの動きは、分散型金融(DeFi)暗号資産プロジェクトがネオバンクのような商品を消費者に直接提供するという広範なトレンドに合致する。ステーキングプロトコルのEther.fiは、アメックス(Amex)のようなキャッシュカード商品やその他の金融サービスを導入し、イーサリアムレイヤー2のマントル(Mantle)は最近、スイスの銀行口座を提供するネオバンクアプリ「UR」をローンチした。
2020年から2021年の暗号資産強気相場で人気を博した個人向け暗号資産利回りプラットフォームは、2022年にセルシウス(Celsius)やブロックファイ(Block.fi)といった中央集権型レンディングプラットフォームが劇的に崩壊したことで大きな打撃を受け、厳しい暗号資産の冬の到来を予感させた。
アーベの拡大は、サンフランシスコに拠点を置くフィンテック企業ステーブル・ファイナンス(Stable Finance)を先月買収し、消費者向け貯蓄アプリの開発を強化する動きに続くものだ。ブログ記事によると、アーベは700億ドル(約10兆8500億円)の預かり資産を集め、250万人のユーザーを抱えている。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:CoinDesk
|原文:DeFi Lender Aave to Roll Out Retail Crypto Yield App on Apple’s App Store


