ソニーが手がけるレイヤー2ブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」は11月28日、アイドルとファッションを融合させたイベント「IDOL RUNWAY COLLECTION(アイドルランウェイコレクション、IRC)」の公式アプリ「IRC APP(アイアールシー アップ)」との連携を発表した。
このアプリはファンの応援活動を可視化し、記録として残せることが特徴で、Web3技術を活用したエンターテインメントプロジェクトを展開するYOAKE entertainment(ヨアケエンターテインメント)が開発。この日公開された。
同社は、東京ガールズコレクション(TGC)のプロデュースを手がけるW TOKYOやアソビシステム、ツインプラネットなどの複数企業が設立した合弁会社。秋元康氏が総合プロデューサーを務め、スターテイル・グループを率いる渡辺創太氏などが取締役に就任している。
IRCは2023年に始まったイベントで、アイドルパフォーマンスとファッションショーを組み合わせたステージが特徴。東京ガールズコレクション協力のもと、大型アリーナで開催される新時代のガールズイベントとして注目を集めている。今年3月に開催された際は100人を超えるアイドルが出演し、1万人以上が来場した。

次回は2026年3月、国立代々木競技場第一体育館で開催される予定だ。
Web3・AI×アイドル
IRC APPはSoneiumを基盤に、ファンがSNSなどで行う「推し活」がデジタル上で可視化されるようになる。可視化された活動はスコアとして蓄積され、イベントでの特典や参加券などに反映される仕組みだ。
アプリでは、ファンによるX(旧Twitter)の投稿内容や応援の頻度をAIが分析。「ポジティブさ」「継続性」「コミュニティへの貢献度」といった指標をもとにスコアが算出される。
たまった「IRCスコア」は、チケットの先行購入権やアップグレード抽選、会場への先行入場などの特典獲得に活用できるほか、スコアに応じて付与される投票権を通じてIRCの演出や企画に影響を与える投票にも参加できるという。
アプリは、秘密鍵の管理をユーザーが意識しなくても使える「アカウント抽象化(AA)」を採用しており、ウォレットの専門的な設定は不要。LINEやGoogle、Appleの認証に対応しており、Web3に馴染みがないユーザーもすぐに利用を開始できる設計となっている。
来年開催のIRCには、乃木坂46やFRUITS ZIPPE(フルーツジッパー)、CUTIE STREET(キューティーストリート)といった人気グループが出演予定で、こうした出演者の情報も順次アプリに反映される予定だという。ファンは日頃のSNS投稿を通じてスコアを獲得しながら、自らの「推し」を後押しできる。

今回の連携は、音楽・ファッション・アイドル文化の「推し活」を可視化し、ファンの貢献度を高める新しい試みの一つになるかもしれない。今後の動向にも注目が集まる。
|文:橋本祐樹
|画像:リリースより


