- ビットコインETFはブラックロックの最大の収益源になっており、割り当て額(アロケーション)は1000億ドルに迫っている。
- 2024年1月にローンチされた米国上場の現物ビットコインETF「IBIT」は、341日で資産運用残高700億ドルに達し、10月時点での推定では年間手数料収入は2億4500万ドル。
- IBITは現在、ビットコインの総供給量の3%以上を保有。ブラックロック自体も同ETFの成長に投資しており、Strategic Income Opportunities PortfolioのIBIT保有比率を14%増加させた。
世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)のビットコインETF(上場投資信託)は、同社にとって最も収益性の高いプロダクトになっていると、ブラックロック ブラジル(BlackRock Brazil)のビジネス開発ディレクター、クリスティアノ カストロ(Cristiano Castro)氏は語った。
この数字は注目に値する。同社はグローバルに1400本以上のETFを運用し、13.4兆ドル(約2100億円、1ドル=156円換算)を超える運用残高を誇る世界最大の資産運用会社だ。
サンパウロで開催されたブロックチェーン カンファレンスで現地メディアに語ったカストロ氏は、この展開を「ビッグ サプライズ」と呼び、米国上場のiShares Bitcoin Trust ETF(IBIT)やブラジル上場のiShares Bitcoin Trust BDR(IBIT39)をはじめとするビットコインETFへの割り当て額は1000億ドル(約15.6兆円)に近づいていると述べた。
「ローンチ時、我々は楽観的だった。だが、この規模になると期待していなかった」
同社の米国上場の現物ビットコインETFであるIBITは、2024年1月にローンチされ、史上最速の341日で運用残高700億ドルに達した。この勢いはビットコインの最近のボラティリティにもかかわらず継続しており、SoSoValueのデータによると、現在は707億ドルとなっている。
初年度の純流入額は520億ドルを超え、過去10年にローンチされたETFを大きく上回った。手数料収入は2025年10月時点で、年換算で約2億4500万ドル(約380億円)と推定される。
機関投資家の関心
IBITの急速な成長は、ブラックロックのグローバルな販売ネットワークと、米国で現物ビットコインETFが承認された後の機関投資家の関心の高まりが支えてきた。同ETFは現在、ビットコイン総供給量の3%以上を保有し、同社は海外ETP(上場取引型金融商品)など、さまざまなビットコイン関連商品も投入している。
カストロ氏は最近の資金流出に言及し、個人投資家の価格下落に対する反応を考えると想定内だと述べた。
「ETFは非常に流動性が高く、強力なツールだ。多くの人にとって、資金フローを管理する手段となっている」
ブラックロック自身もビットコインETFに投資しており、同社の「Strategic Income Opportunities Portfolio」は最近、IBITの保有比率を前四半期から14%増加させた。
CoinDeskはブラックロックにコメントを求めているが、返答はまだない。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin ETFs Are Now BlackRock’s Top Revenue Source, Exec Says
※編集部より:本文を一部修正して、更新しました。11月30日23時10分


