マレーシア王室、リンギット建てステーブルコインの発行を発表
  • マレーシア国王の長男が、同国の通貨リンギットを裏付けとするステーブルコイン「RMJDT」を立ち上げた。アジア太平洋地域における国際貿易の促進と外国投資の誘致を目的としている。
  • このステーブルコインは、初期供給量が5億トークンで、リンギットの現預金と短期国債によって裏付けられている。
  • アジア太平洋地域はステーブルコイン市場の成長が最も速い地域であり、すでに56%の機関投資家が決済や資金管理目的でステーブルコインを利用している。

マレーシア国王の長男は本日、アジア太平洋地域を跨ぐ外国投資の誘致と越境貿易を目的としたステーブルコインを発表した。

通信会社Bullish Aim Sdnのオーナーでもあるイスマイル・イブラヒム(Ismail Ibrahim)氏は、マレーシアの通貨リンギットにペッグされた「RMJDT」というステーブルコインの展開を主導している。声明によれば、このステーブルコインは当初5億トークン(約1億2150万ドル、約188億3250万円、1ドル=155円換算)の総供給量を持ち、リンギットの現預金と短期国債によって裏付けられるという。

イブラヒム氏はプレスリリースで「RMJDT発行者として、Zetrixトークンの準備金の設立は、運営の安定性を支え、国家ブロックチェーンとの連携を深化させるという戦略的にとって必要だ」と述べた。同社はRMJDTを、より迅速で安全かつ効率的な取引手段と位置付けている。Bullish AimはCoinDeskの追加のコメント要請にはまだ応じていない。

法定通貨ペッグ型トークンの導入は、今年アジア全域で推進されているステーブルコイン構想の一環だ。香港は7月のステーブルコイン規制を発表し、先行している。

サークル(Circle)は10月、2024年6月から2025年6月にかけてアジア太平洋地域で2兆4000億ドル(約372兆円)規模のステーブルコインによる取引が発生したと報告し、同地域が世界で最も成長が速い市場だと指摘した。同社はまた、アジアの機関投資家の56%が決済・清算・資金管理にステーブルコインを利用しており、世界最高の採用率を記録していると述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:中央がイスマイル・イブラヒム氏。(CoinDesk)
|原文:Malaysia’s Royal Unveils Ringgit-Backed Stablecoin for APAC Payments

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