トークン化預金でクリエイターへの収益分配を検証──ディーカレットDCP、北海道美唄市で実証実験

トークン化預金「DCJPY」のプラットフォームを提供するディーカレットDCPは、北海道美唄市の全面協力のもと、トークン化預金を活用したクリエイターエコノミー実現に向けた実証実験を実施した。地方創生事業などを手がけるみらい、Web3事業のフューチャリズム、女子プロバレーチームを運営するアルテミス北海道、一般社団法人GovTech美唄と共同で行ったと12月19日に同社が発表した。

地方創生、地域活性化に向けた取り組みでは、地域内外のクリエイターが協働し、地域に眠る資産を発掘してコンテンツとして発信し、地域の関係人口を増やし、収益化するモデルが注目されている。

ただし、クリエイターが制作・発信したコンテンツに関する権利収益は、少額・高頻度で発生するため、送金手段がハードルとなった。また権利分配のための計算や税処理も複雑で、クリエイターの参加を難しくする側面もあった。

実証では、女子プロバレーボールチーム「アルテミス北海道」の応援曲・映像制作を題材に、複数クリエイター間で発生する少額・高頻度の権利収益をトークン化預金を用いて自動分配できるかを検証。配信収益をもとに算出した分配額をトークン化預金として移転し、各クリエイターが銀行口座で償却・資金化する仕組みを想定している。

権利収益分配や税処理の負担が課題とされる中、同社は今回の検証を通じ、地域に眠る文化・映像コンテンツの活用と、持続可能な地域共創モデルの構築につなげたいとしている。次のフェーズでは、コンテンツのトークン化や事務フローの自動化、より幅広いクリエイター連携を進める方針だ。

｜文：CoinDesk JAPAN編集部
｜トップ画像：アルテミス北海道のウェブサイト（キャプチャ）