コインベースは継続、バイナンスは撤退の可能性──規制強化のカナダ

米暗号資産(仮想通貨)取引大手のコインベース(Coinbase)は、カナダが暗号資産取引所に対する規制を強化するなか、規制当局とカナダでの事業継続について協議していると関係者は語った。だがライバルのバイナンス(Binance)は撤退する可能性が高いようだ。

関係者によると、コインベースはカナダで事業を継続するために適切なライセンスの取得を議論しているという。

CoinDesk宛ての文書で、コインベースのコミュニケーションディレクター、エリット・サザース(Elliott Suthers)氏は「国際的なロードマップの中核であるカナダ市場に我々はこれまでと同様にコミットしている」と述べた。

一方、匿名を希望したもう1人の関係者は、バイナンスはおそらくカナダから撤退するだろうと述べた。

だがバイナンスの広報担当者は、同社は「まだ確定的な計画はない」と語った。ちなみに、バイナンスのチャンポン・ジャオCEOはカナダ国籍を持っている。当記事公開後、バイナンスの別の広報担当者は「認可に向けて、(カナダ証券管理局)と積極的にやり取りしている」と述べた。

カナダは、同国で事業を行っている暗号資産企業に対して、3月24日を期限に規則強化への対応を確認していた。

今月初め、OKExはカナダからの撤退を発表。Blockchain.com、Deribitも撤退を決めた。Crypto.comは事業を継続すると関係者がCoinDeskに語った。クラーケン(Kraken)は近日中に対応を発表する予定だ。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Coinbase Aims to Stay in Canada; Binance Could Be Poised to Exit Amid Regulatory Shakeup