- ロビンフッド(Robinhood)は、第2四半期の1株当たり純利益が0.42ドルと、アナリストの予想0.31ドルを上回った。
- ロビンフッドの総収益は45%増の9億8900万ドルとなり、こちらも予想を上回った。
- ロビンフッドの株価は今年、177%上昇しており、戦略的な買収と暗号資産(仮想通貨)市場への進出拡大が要因となっている。
ロビンフッドは7月30日、第2四半期の暗号資産取引収益が前年同期比で98%増加したと発表し、同社の暗号資産事業と国際展開が本格化しつつある中、ウォール街の利益予想を大幅に上回った。
人気の取引プラットフォームを手がけるロビンフッドは、暗号資産部門の純収益が前年同期の8100万ドル(約121億円、1ドル=149円換算)から1億6000万ドルに増加したと発表した。
調整後1株当たり純利益(EPS)は0.42ドルとなり、コンセンサス予想の0.31ドルを上回り、前年同期比では2倍となった。
全体的な収益は45%増の9億8900万ドルとなり、FactSetのデータによると、アナリストの予想9億2880万ドルを上回った。
ロビンフッドの第2四半期の暗号資産取引高は、283億ドルであった。
「第2四半期には、製品開発のスピードを絶え間なく高めることで堅調な事業成果を挙げることができた。また、トークン化サービスもローンチしたが、これは、過去10年間で当業界に訪れた最大のイノベーションだと考えている」と、ロビンフッドの会長兼CEOであるヴラド・テネフ(Vlad Tenev)氏は述べた。
ロビンフッドの株価は今年に入ってから177%急騰し、米国テクノロジー株で最大の値上がり率を記録している。この急騰により、同社の時価総額は910億ドルに達し、コインベース(Coinbase)の時価総額に迫っている。
コインベースは31日に決算を発表する予定で、アナリストらは、収益は15億9000万ドル、1株当たり純利益は1.25ドルと予想している。
ロビンフッドの堅調な四半期業績は、単に市場の追い風だけを反映しているのではない。同社は6月、暗号資産取引所ビットスタンプ(Bitstamp)を2億ドルで買収し、その後カナダの暗号資産プラットフォームWonderFiを1億7900万ドルで買収した。
これらの買収は、ロビンフッドによる北米における規制対象事業の拡大を助けるものだ。
ロビンフッドは欧州でも事業拡大を進めている。最近、トークン化した株式やETFの提供を開始し、投資家がブロックチェーン上で伝統的な金融資産の分割購入が可能になった。
ロビンフッドの株価はアフターマーケット取引でほぼ変わらず、コインベースの株価はわずかに上昇している。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:T. Schneider / Shutterstock.com
|原文:Robinhood Q2 Earnings Beat Expectations as Crypto Volumes Climb and Bitstamp Deal Pays Off


