8月の月足は5ヶ月ぶりに陰線

- 8月のビットコイン月足は8.8%の下落となりました。価格は1749万円から1594万円まで下落しました。一時は過去最高値を更新する動きもありましたが、利食いが入り売られました。月足は4月から連続陽線を記録していましたが、5ヶ月ぶりに陰線となりました。継続的に買われていた反動で高値では売りも出やすい地合いでした。7月のプラスを半分以上戻す動きとなり、月足では調整が入る形となりました。
週足では2週目から売りが殺到

- 8月の相場の序盤は買い需要が強く底堅い展開でした。1週目は4.3%上昇し、2週目には高値を更新し1800万円を突破する動きがありましたが、高値をつけた後は買いが続かず売りが強くなりました。2週目から4週目まで陰線を記録し、強い売りが発生しました。夏枯れ相場を象徴するかのような動きとなりました。4月から上位を維持してきた8週移動平均線(8EMA)も下回り、トレンドの変化を示唆しています。テクニカルが悪化しており、短期トレードでは買いポジションに警戒です。
日足MACDではダイバージェンスが発生していた

- 日足チャートをみてみるとMACDでは7月に上昇していた反動で8月は下落傾向となっていました。価格が高値を更新したタイミングでもMACDの動きと値動きでダイバージェンスが発生しており、売られやすい地合いであったと言えるでしょう。長期で上昇していた反動でテクニカル面から売られた可能性があります。一方、足元のRSIでは現在35まで下落しており、売られすぎ圏の30まであと一歩のところまで来ています。相場がもう一段安となると30を下回った水準になり、長期的な買いが入りやすい価格帯となります。1500万円台前半まで価格が下落した際は買い戻しを検討しても良いでしょう。
デリバティブ市場はニュートラルな状態

- 上記は無期限先物市場のファンディングレート(FR)を示しています。現在は0.008%で推移しており、ロングポジションとショートポジションの偏りがほぼない状態となっています。一方、6月以前と比べるとFRは上昇しておりロングポジションは積み上がっています。過熱感があるほどではないものの、売り買いの材料としては弱い状況です。
短期投資家の含み損が増加

- 155日以内に保有されたビットコインのネットポジションはマイナス圏に突入しており、短期投資家の含み損は拡大傾向にあります。マイナスとなるのは5月以降で初めてです。同指標がマイナスとなると長期的には買いのタイミングとなることが多くみられます。長期的に保有するポジションであれば買い建てをしやすい価格水準となっています。
まとめ
- 8月はこれまで上昇した反動から5ヶ月ぶりに陰線を記録しました。月足ではまだ調整の範囲内ですが、日足では売られ過ぎ圏間近となっています。もう一段安で買い戻しが発生しやすい価格帯となります。オンチェーンデータでも長期的な買いポジションを建てやすい水準にあることを示唆しています。デリバティブ市場ではニュートなポジションが形成されており、上下共に大きく動くことを予想しづらい状況となっています。9月相場はこれまで続いていた強気トレンドが一旦終了したこともあり、慎重なポジション取りが必要でしょう。一方、1500万円台前半まで下落した場合は買い戻しのチャンスとなるでしょう。


