クレジットカード「Nudge(ナッジカード)」を発行するナッジは9月11日、JPYCが発行予定のステーブルコイン「JPYC」での返済受付を10月を目処に開始すると発表した。つまり、世界約1億5000万超のVISA加盟店において、ステーブルコインでのお買い物が可能となる。
ステーブルコインは、世界的に市場が拡大し、発行総額は2500億ドル(約42兆円)を超え、オンチェーン上での取引量はVisaやMastercardを上回っていると伝えられている。日本では、JPYCが8月に国内初、日本円建てステーブルコイン発行体として認可され、この秋には円建てステーブルコイン「JPYC」の発行が期待されている。
ステーブルコインはビジネス用途での活用が期待される一方、広く日常生活で利用するためには、「利用可能店舗の拡大」と「身近なインターフェースの整備」が不可欠とナッジはリリースで述べている。
例えば、JPYCでの支払いを店舗が受け付けるには、加盟店契約などは不要な一方で、ウォレットの開設や管理など、店舗側に一定の知識が求められる。大型店・チェーン店では、POSシステムの改修が必要となるケースも想定される。
しかし、すでに豊富な加盟店ネットワークを持ち、決済システムとして普及しているクレジットカードを活用すれば、ステーブルコインの普及を後押しすることができるという。
リリースでナッジは「柔軟な決済システム基盤を活かし、JPYCでのカード利用代金返済を迅速に開始します」と述べている。つまり、日本初となる「クレジットカードの支払いをステーブルコインで行える仕組み」が実現し、コンビニやレストラン、ネット上のサブスクリプションサービス、公共料金など、VISA加盟店であれば日本国内外を問わずあらゆる買い物をJPYCで決済できる環境が整うという。
|文:増田隆幸
|画像:リリースより


