- ブラックロックは、株式に連動するETFをパブリックブロックチェーン上に導入することを検討していると、ブルームバーグが報じた。
- 今回の動きは、同社の22億ドル（約3230億円、1ドル147円換算）規模のトークン化MMFに続くもので、同ファンドは瞬く間に同種ファンドで最大規模となった。
- トークン化されたETFは、決済の迅速化、24時間365日の取引、世界中の投資家へのアクセス拡大を可能にし得る。
ブラックロック（BlackRock）は、ETF（上場投資信託）をパブリックブロックチェーン上に導入する方法を検討していると、事情に詳しい関係者がブルームバーグ（Bloomberg）に語った。同社は株式などの現実資産（RWA）に紐づくファンドのトークン化を検討しているが、導入は規制当局の承認次第だと関係者は述べた。
今回の検討は、ブラックロックが昨年初めて行ったトークン化実験に続くものだ。同社は、「BUIDL」としても知られる「BlackRock USD Institutional Digital Liquidy Fund」を導入した。短期米国債、レポ取引、現金で裏付けられているこのファンドは、瞬く間に世界最大のトークン化国債商品へと成長し、約22億ドル（約3230億円）を運用している。
ETFのトークン化は、ブロックチェーンベースの金融商品へのさらなる一歩となるだろう。実際には、従来は証券取引所の取引時間中に取引されていたファンドの株式が、チェーン上でトークンとして発行・取引できるようになることを意味する。
支持者たちは、この移行が明確なメリットをもたらすと主張。トークン化されたETFは、取引所の取引時間中だけでなく、24時間取引できるようになる。従来の金融では2営業日かかることの多い決済が、数分で完了する可能性がある。ETFへのアクセスが容易ではない市場の投資家たちは、ブロックチェーン基盤を通じてエクスポージャーを得られる可能性がある。
これらの商品は規制当局の承認を待っていると、関係者は述べた。銀行、フィンテック企業、資産運用会社が債券、プライベートクレジット、そして今や主流のエクイティファンド向けにブロックチェーン基盤を試験的に導入する中、ブラックロックの取り組みは、金融業界全体の幅広いトレンドを浮き彫りにしている。
｜翻訳・編集：廣瀬優香
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｜原文：BlackRock Weighs Tokenized ETFs on Blockchain in Push Beyond Treasuries: Report
