- ブラックロックのIBITは2カ月連続で弱気なプットへの偏りを示しており、市場の警戒感を反映している。
- トレーダーは7月以降、強気コールよりもプットオプションを好んでおり、リスク回避的なセンチメントを示唆している。
- IBITの価格上昇トレンドは7月以降、停滞している。
ブラックロック(BlackRock)のナスダック上場のビットコイン現物ETF(上場投資信託)、IBITに関連する主要指標が、2カ月連続で警告サインを示している。
マーケットカメレオン(Market Chameleon)のデータによれば、市場センチメントや悲観の度合いを測る指標であるIBITの1年物プット・コール・スキューは7月25日にプラスに転じ、その後もゼロを大きく上回ったままとなっている。これは2カ月連続の弱気なプットへのバイアスだ。
つまり、トレーダーは2カ月の間、一貫して強気のコールオプションより防御的なプットオプションを好んでおり、持続的な警戒感やリスク回避姿勢を示している。
同様のプットオプション偏重は今年3月8日から4月21日にも観測された。この期間は主に貿易戦争によるウォール街の弱含みを受け、現物価格とIBIT双方が急落した時期に当たる。
IBITの上昇トレンドは停滞している
IBITの価格トレンドは7月以降停滞し、70ドルの水準の突破を複数回失敗した。最近、66ドルで「ロウワー・ハイ(lower high)」を形成した。「ロウワー・ハイ」は、直近の高値が70ドル付近の前回高値を下回ったことを意味する。
このパターンは買い圧力の弱まりを示し、売り手の勢力が強まっていることを示唆している。高値更新失敗の形成は、潜在的な下降トレンドや弱気な勢いの兆候となることが多い。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:BlackRock/Modified by CoinDesk
|原文:BlackRock’s Bitcoin ETF: Bearish Sentiment in IBIT Stays Strong for Two Straight Months


