- クラーケンは、5億ドルの資金調達ラウンドを完了し、評価額は150億ドルに達したと報じられた。投資マネージャーやベンチャーキャピタリスト、クラーケン共同CEOのアルジュン・セティ氏などが出資した。
- この資金調達ラウンドは、来年実施予定の待望のIPOに向けた準備を整えるものだ。
- クラーケンはセティ氏のリーダーシップの下、ニンジャトレーダーを15億ドルで買収するなど、大きな変革を遂げてきた。
人気の高い暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)は、5億ドル(約725億円、1ドル145円換算)の資金調達ラウンドを完了し、現在2026年に予定されている待望のIPO(新規株式公開)に向けた準備を整えた。フォーチュン(Fortune)誌が報じた。
この資金調達ラウンドにリード投資家は存在せず、クラーケン側の条件で完了し、評価額は150億ドル(約2兆1750億円)だったとフォーチュン誌は報じた。出資者には投資マネージャーやベンチャーキャピタリスト、そしてクラーケン共同CEOのアルジュン・セティ(Arjun Sethi)氏が含まれていた。セティ氏は自身の投資会社トライブ・キャピタル(Tribe Capital)を通じても出資に参加している。
2011年に設立されたクラーケンが今年までにベンチャーキャピタルから調達した資金はわずか2700万ドル(約39億円)と報じられている。報道によると、第2四半期の収益は4億1100万ドル(約596億円)、調整後EBITDAは約8000万ドル(約116億円)だった。
この1年間のクラーケンの変革の多くはセティ氏が進めてきた。セティ氏はデイブ・リプリー(Dave Ripley)氏と共同でCEOを務めているものの、同社の戦略的リーダーとして広く認識されている。
セティ氏の下で、クラーケンはアメリカの先物取引プラットフォームである忍者トレーダー(NinjaTrader)を15億ドル(約2175億円)で買収。顧客基盤を200万人拡大するとともに、伝統的金融における存在感を高めた。
水面下では、クラーケンは幹部の交代が相次いでいる。計画されているIPOに先立って人員削減を行う中で、最近4人の上級幹部が同社を去った。
|翻訳・編集:林理南
|画像:PiggyBank/Unsplash modified by CoinDesk
|原文:Kraken Raises $500M in Funding Round Valuing Crypto Exchange at $15B: Fortune


