700万人の会員を持つグループコミュニケーションサービス「らくらく連絡網」などを運営するイオレは9月29日、セルフカストディ方式のクリプトクレジットカード「SlashCard」を開発するSlash Vision(本社:シンガポール)との間で、資本業務提携契約を締結したことを発表した。
イオレは中期経営計画で、暗号資産(仮想通貨)を活用した次世代金融インフラの創出を戦略方針として掲げており、将来的にはDeFi(分散型金融)へのアクセスを提供する「Neo Crypto Bank」構想の実現を目指している。
一方、Slash Visionは、日本国内法に準拠した形で暗号資産やステーブルコインを利用できる「SlashCard」の開発・提供を手掛けている。
今回の提携に基づき、イオレは第三者割当増資によりSlash Visionの普通株式8082株を136万1817ドル(約2億400万円)で取得する。これにより、イオレの持株比率はラウンド終了後に5.05%となる見込み。
業務面では、両社は複数の連携を計画している。具体的には、イオレが展開するレンディングサービスとSlash Visionのウォレットを接続する仕組みの共同開発、日本円とステーブルコイン(USDC、JPYC等)間のオン/オフランプ機能の整備、Slash Cardを起点としたイオレの金融サービスへの導線構築などを進める。
また、イオレは同日、この「Neo Crypto Bank構想」を推進する中核組織として、100%子会社となる「Neo Crypto Bank合同会社」を設立したことも明らかにした。
新会社は、イオレが保有する暗号資産の投資・運用を専門に行う事業会社と位置づけられている。
|文:栃山直樹
|画像:同社ウェブサイトから(キャプチャ)


