リップルのデイビッド・シュワルツ氏がCTOを退任
  • リップル社のCTOであるデイビッド・シュワルツ氏は、XRPコミュニティでの活動を継続しながら、日常業務から退き、「名誉CTO」に就任する。
  • XRP Ledgerの主要設計者であるシュワルツ氏の異動の理由は、彼がXRPに関連する家族や個人のプロジェクトに注力するためだ。
  • リップル社は、XRP Ledgerのアプリケーションを決済分野以外にも拡大することを目指しており、デニス・ヤロシュ氏が技術運用を引き継ぐ。

リップル(Ripple)の最高技術責任者(CTO)を長年勤めたデイビッド・シュワルツ(David Schwartz)氏は9月30日、10年以上務めた同社での業務から退き、「名誉CTO」として取締役会のメンバーに異動すると発表した。

XRP Ledgerの初期設計者の一人であるシュワルツ氏は、Xへの投稿でこの異動を発表した。これにより、彼は家族と過ごす時間を増やしながら、XRPコミュニティでの活動を継続すると述べた。

「XRPコミュニティから離れるわけではない。私が消えることは(今も、これからも)ない」と彼は投稿した。「ここ数カ月は裏でこそこそ活動してた。独自にXRPLノードを立ち上げ、出力データを公開したり、リップルが注力する分野以外のXRP活用事例を研究したりね」 「この部分、手を汚して開発者と議論し、純粋な情熱でコーディングすることを心から楽しんでいる。再びそれに没頭できることに本当にワクワクしている。近いうちに詳細をお伝えできるだろう」とシュワルツ氏は付け加えた。リップルは、同社のエンジニアリング担当シニア・バイスプレジデントであるデニス・ヤロシュ(Dennis Jarosch)氏が今後は技術運営を統括することを認めた。

シュワルツ氏は2011年に暗号技術者としてリップルに入社し、XRP取引を支える台帳の設計に携わった。2018年にCTOに昇進して以来、XRPコミュニティで最も認知度の高い人物の一人となり、批判者に対して台帳の役割を擁護し、規制上の争いや技術的アップグレードを通じて、その進化を導いてきた。

今回のリーダーシップ変更は、リップルが自社のステーブルコイン「RLUSD」をトークン化された財務市場に深く位置付け、XRP Ledgerのユースケースを決済領域を超えて拡大する中で行われた。

エックス・アール・ピー(XRP)の直近取引価格は2.84ドルで、過去24時間で1.7%下落している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:デビッド・シュワルツ氏。(Ripple Labs)
|原文:Ripple CTO David Schwartz to Step Back, Joins Board

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