フィデリティのチーフストラテジスト、計画中のビットコイン・インデックス・ファンドの責任者に

米フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)のチーフストラテジストが新たなビットコインのインデックスファンドをけん引していく。暗号資産への投資意欲を持つウォール街の機関投資家を惹きつけそうだ。

米SEC(証券取引委員会)に提出された書類によると、「ワイズ・オリジン・ビットコイン・インデックス・ファンド I, LP(Wise Origin Bitcoin Index Fund I, LP)」は、最低買付額が10万ドル(約1060万円)。フィデリティのストラテジー&プランニング部門を統括するピーター・ジャバー(Peter Jubber)氏が運用責任者となる。

フィデリティはアメリカ最大級の投資信託会社で、ビットコインのリサーチやサービスではウォール・ストリートの先頭を走っている。フィデリティの仲介サービス子会社および販売子会社が、ワイズ・オリジンから販売報酬を受け取る。また、ワイズ・オリジンはフィデリティとボストンのオフィスビルを共同保有している。

フィデリティは同ファンドとの関係について、コメントを控えた。

投資戦略は不明

デラウェア州に拠点を置くFD Funds GPがワイズ・オリジンのジェネラル・パートナー(経営について無限責任を持つパートナー)になっており、ジャバー氏はFD Fundの社長を務めている。

同ファンドの投資戦略は定かではない。フィデリティが2017年に行ったポッドキャストで、ジャバー氏はブロックチェーンに対して強気姿勢を見せていた。

その際、ジャバー氏は業界をディスラプト(創造的破壊)するこの技術について、フィデリティは今後10年の可能性についての構想を描いてきたと語っている。

「すべての既存企業は、この話題を理解するために時間とお金と費やすべきだ。少なくとも脅威を理解しなければならない。だが、私はまさに巨大なチャンスと考えている」と同氏はポッドキャストで述べた。

ワイズ・オリジンは、まだ投資家から資金を集めてはいない。

翻訳:石田麻衣子
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:Shutterstock
原文:Fidelity’s Chief Strategist Starts Bitcoin Index Fund

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