DeFiトークンが高騰、イーサリアムとビットコインは小幅な推移【市場動向】

DeFiトークンが高騰、イーサリアムとビットコインは小幅な推移【市場動向】

DeFi(分散型金融)トークンのヤーン・ファイナンス(YFI)とイオス(EOS)は11日、30%以上も値を上げた。イーサリアム(ETH)とビットコイン(BTC)は小幅な上昇にとどまった。

●ヤーン・ファイナンス(YFI)は、協定世界時(UTC)21時(日本時間12日6時、以下同)現在、78,849ドル前後で取引され、過去24時間で48%上昇。

●イオス(EOS)は、12.82ドル前後で取引され、過去24時間で36.6%上昇。

●イーサリアム(ETH)は、4068ドル前後で取引され、過去24時間で0.66%上昇。

●イーサリアムの24時間レンジ:3810ドル~4,074ドル(CoinDesk 20のデータ)。

●ビットコイン(BTC)は、56,724ドル前後で取引され、過去24時間で1.3%の上昇。

●ビットコインの24時間レンジ:54,657~56,855ドル(CoinDesk 20のデータ)。

ヤーン・ファイナンス、イオスが大きく上昇

ヤーン・ファイナンス(緑)とイオス(青)の年初からのパフォーマンス
出典:TradingView

11日、CoinDesk 20の中で最も大きく上昇したのは、ヤーン・ファイナンス(yearn.finance/YFI)とイオス(EOS)だった。

流動性プロバイダーGSRの共同創業者リチャード・ローゼンブラム(Richard Rosenblum)氏は、YFIの上昇は、その使い勝手の良さによるものだろうとコメントした。

「自動投資運用におけるテスラになっている。だが暗号資産の動きは自動車よりもはるかに速く、他のDeFiプロジェクトが追い上げている」(ローゼンブラム氏)

イオスについては、同氏はイオスの開発元であるBlock.Oneが資金を調達し、新しい取引インフラ子会社「ブリッシュ・グローバル(Bullish Global)」を設立したことを指摘した。イオスは、DeFi(分散型金融)の開発プラットフォームであり、イーサリアムブロックチェーンのライバルだ。

トレーディング会社OneBit Quantのピーター・チャン(Peter Chan)氏は、DeFiがイーサリアム上で拡大し続けることは困難だと述べ、イオスのような代替プラットフォームが順調に成長している理由を説明した。DeFiの成長は、イーサリアムの混雑に依然として拍車をかけているようだ。

「高い取引手数料で取引することは大きな課題だ。分散型取引所のユニスワップ(Uniswap)での取引は、今では1回あたり200ドル以上の手数料がかかる。考えられない」(チャン氏)

ETH Gas Stationによると、ユニスワップのユーザーは過去30日で、200万ドル(約2億2000万円)の取引手数料を支払っている。

イーサの取引高、ビットコインを上回る

暗号資産取引所ビットスタンプでのイーサリアム価格推移(5月8日〜)
出典:TradingView

イーサリアム(ETH)は、10日移動平均と50日移動平均を上回っており、テクニカル分析では強気シグナル。

「イーサリアムは、4月はじめに史上最高値を更新して以来、2倍以上に上昇し、一般にも知られるようになった。価格上昇は、短期、中期、長期のポジティブなモメンタムに支えられている」とフェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)のテクニカルアナリスト、ケイティ・ストックトン(Katie Stockton)氏は述べる。

イーサリアムの取引高は10日、800億ドルに達し、ビットコインの780億ドルを上回った。

ビットコイン(黒)とイーサリアム(赤)の取引高
出典:CoinGecko

イーサリアムの取引高が初めてビットコインを超えたのは5月4日のこと。ストックトン氏は、4月はじめからイーサリアムが大きく上昇していることを指摘し、価格は下落傾向となる可能性があると述べた。

イーサリアムの価格推移(過去3か月)
出典:CoinDesk Research

「来週はイーサリアムが4000ドル付近の水準にとどまるかどうかが重要になるだろう。イーサリアムが、DeFiにとっての信頼性の高い基盤ネットワークに成熟し、確固たるポジションを築くことは、イーサリアムが週末までとはいかなくても、月末までに5000ドルを突破するための材料になる」と暗号資産サービスを提供するトライタム(Tritum)のCEO、ジョン・ウィロック(John Willock)氏は言う。

ビットコインの変動幅、6000ドル

ビットコインは、10日移動平均を上回ったが、50日移動平均を下回り、テクニカル分析では横ばいシグナル。

過去2週間、CoinDesk 20のデータによると、ビットコインの変動幅は6000ドルにとどまり、5万3000ドルから5万9000ドルの間でかなり安定的に推移した。

過去2週間のビットコイン価格推移
出典:CoinDesk 20

比較的に狭い価格変動がビットコインの「価値保存」の性質を高めているという見方もあるが、実際には4月16日以降、ビットコインの30日ボラティリティは上昇している。10日、アメリカの取引時間が閉まる時点で、ビットコインの30日ボラティリティは72%超となり、3月27日以来の高水準となった。

ビットコイン(黒)とゴールド(青)の30日ボラティリティ
出典:CoinDesk Research, St. Louis Fed, Yahoo Finance

アナリストは、ビットコインのドミナンス(市場占有率:暗号資産全体に対するビットコインの時価総額の割合)が上昇する可能性にも注目している。ビットコインのドミナンスは当記事執筆時点、45%を下回っている(TradingViewのデータ)。

「一般的に、ビットコインのドミナンスは、現在のアルトコイン・ブームに対する修正として、少し上昇する余地があると考えている。だがそれは短期的、中期的なものだろう。アルトコインはリターンが大きいため、イーサリアムとビットコインを上回ることになるだろう」と投資会社エフィシェント・フロンティア(Efficient Frontier)のアンドリュー・ツー(Andrew Tu)氏は語った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:TradingView
|原文:Market Wrap: Yearn, EOS Rise Over 30% While Ether and Bitcoin Eke Out Small Gains

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