米ナスダックのクラウドサービスを使ったブラジルの暗号資産取引所──「Trade to Earn」は新機軸となるか

ブラジルの暗号資産(仮想通貨)取引所Digitra.comは、米ナスダック(Nasdaq)のクラウドベースの暗号資産取引サービスを使った暗号資産取引所を立ち上げた。同社が30日、リリースで発表した。

「ナスダックは、資本市場テクノロジーの豊富な経験と専門知識をDigitra.comと我々の業界にもたらす。我々の技術協力は、顧客のために新しい機能を開発・成長させる強固な基盤となる」と、Digitra.comの創業者兼CEO、ロドリゴ・バティスタ(Rodrigo Batista)は記した。

ナスダックのMarketplace Services Platform(マーケットプレイス・サービス・プラットフォーム)は、暗号資産取引所をサポートするクラウドベースのプラットフォーム。取引所が流動性を集め、市場の状況に応じて取引高を拡大することを可能にする。また、取引所は顧客向けの新機能を開発できる。

その1つが「Trade to Earn」と呼ばれるDigitra.comの新しい手数料体系だ。Trade to Earnは取引手数料をなくし、取引ごとにプラットフォームのネイティブデジタルトークン「DGTA」を付与する。

「暗号資産のスポット取引に追加サービスを提供することで、従来の取引手数料に代わる新たな収益源を生み出す」(バティスタCEO)

Digitra.comはまた、クラウドサービスを活用して、すでに提供しているビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、USDコイン(USDC)に加え、年内に50種類の暗号資産を追加する予定だ。

ナスダックのマーケットプレイス・サービス・プラットフォームは、ナスダックにとって暗号資産向けの初のサービスではない。ナスダックは2015年、ブロックチェーンベースのプラットフォーム「Nasdaq Linq」を発表、複数のクライアントが利用している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Brazilian Crypto Exchange Digitra.com Launches Trading Platform Using Nasdaq’s Cloud-Based Technology