ブテリン氏、キエフ・テックサミットにサプライズ登壇

イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は9月9日、キエフ・テックサミット(Kyiv Tech Summit)に登壇して参加者を驚かせ、戦火に見舞われたウクライナを支援する姿勢を示した。出席はセキュリティ上の理由から秘密にされていたと主催者は語った。

ブテリン氏は以前からウクライナを支援している。ブテリン氏はロシアで生まれ、2017年にはプーチン大統領にイーサリアムの可能性を語っているが、何年にもわたってロシア政府と政府のウクライナへの姿勢を批判している。今回、ブテリン氏の出席はイーサリアムブロックチェーンがプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行、いわゆる「Merge(マージ)」を数日後に控えるタイミングだったため、なおさら注目を集めた。

「戦争が始まって以来、ウクライナを注視してきた」とブテリン氏はサミットを締めくくるセッションで語った。

「ブロックチェーン、イーサリアム、暗号資産にかかわる多くの人々が心からウクライナの人々のことを懸念し、多くの人がサポートしていることを知って欲しい」

出典:Kyiv Tech Summit

カンファレンスには約30人の専門家が登壇したが、なかでも大きな注目を集めたのはブテリン氏と2人の政府高官、すなわち同国副首相兼デジタルトランスフォーメーション大臣ミハイル・フェドロフ(Mykhailo Fedorov)氏と、同副大臣でウクライナの暗号資産活用を象徴するアレックス・ボルニャコフ(Alex Bornyakov)氏だった。

3日間のサミットは、自由のために戦うウクライナ人を支援するための暗号資産ハッカソンの一環として、約50のプロジェクトを提出した500人を超えるハッカーが参加した。議論されたテーマの中で目立ったのは、選挙投票の分散化、中央銀行によるデジタル通貨の発行、偽情報との戦いにおけるWeb3やブロックチェーンの役割などだ。

ウクライナに多額の寄付を行っているブテリン氏は、ウクライナの人々がどのような種類のプロジェクトに取り組んでいるか、何に関心を持っているか、何を構築しているか、そしてブロックチェーン、Web3、イーサリアムにウクライナでどんな意味を見出すことができるかを確かめることが目的とも述べた。

「ビタリックがデジタルトランスフォーメーション省の重要人物とともに参加したことは信じられないことだ。キエフ・テックサミットは普通のテックイベントではない。抗議であり、運動であり、ウクライナのくじけない精神の現れだ」とサミットの共同主催者CJ ヘザリントン(CJ Hetherington)氏は語った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Kyiv Tech Summit
|原文:Vitalik Buterin Makes Surprise Appearance at Kyiv Tech Summit in Show of Support for Ukraine