FTX、企業買収と資金調達を検討:関係者

暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは、買収の検討と並行して資本調達を進めているようだ。

同社は複数の買収先を評価しており、その中には個人投資家向け取引プラットフォーム運営企業も含まれているという。交渉は予備的なもので、決裂した場合、同社が資金調達をする可能性は低くなるとこの件に詳しい関係者は述べた。

同氏によると、資金調達を行う場合、FTXは評価額を今年初めと同じ320億ドルと考えているいう。その後、暗号資産市場が大きく落ち込んでいることを考えるとかなり大きな金額。例えば、FTXのライバル、米コインベースの株価は年初から約70%下落している。

FTXに取材を試みているが、広報担当者はコメントを控えた。FTX.USのブレット・ハリソン(Brett Harrison)社長は以前、同者は買収の可能性を探っていると述べている。

FTXの共同創業者兼CEO、サム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏は、個人的に株取引アプリを手がけるロビンフッド(Robinhood)の株式7.6%を保有している。

個人投資家向けにサービスを提供する企業の買収は、熟練トレーダーや専門家へのサービスが中心だったFTXに新たなユーザー層をもたらすものだ。FTXは今年初めにアメリカ顧客向けに独自の株取引サービス「FTX Stocks」を開始し、個人投資家向けサービスに踏み出している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:FTXのサム・バンクマン-フリードCEO(CoinDesk)
|原文:Crypto Giant FTX Eyes Raising Money to Fund Acquisitions: Source