ゴールドマン・サックス、米国債実質利回りの上昇を予想──ビットコインにはマイナスか

米国物価連動国債(TIPS)の利回りは8月上旬以降、1%上昇して暗号資産をはじめとするリスク資産に新たな動揺を与えている。さらに、いわゆる実質利回りが今後数カ月でさらに上昇する可能性が高いことが、ビットコイン(BTC)強気派を落胆させた。

ゴールドマン・サックスは9月16日、消費者物価指数の上昇に応じて定期的に調整される物価連動国債(10年)は年末までに1.25%に上昇し、最終的には1.25%~1.5%の間まで上昇する可能性があると述べた。

TradingViewのデータによると、実質利回りは当記事執筆時点1.02%、2018年11月以来の高水準となっている。

ビットコインは歴史的に実質利回りとは逆方向に動いてきた。2つの間の90日相関関係は6月末に過去最高のマイナス0.95に達した。

マイナスの相関関係は、イーサリアムブロックチェーンのMerge(マージ)がマクロ経済要因を弱めたため、この数週間でマイナス0.65まで低下している。

だがMergeが終了し、ビットコインおよび広範な暗号資産市場と実質利回りとのマイナスの相関関係は再び強くなる可能性がある。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TradingView
|原文:Goldman’s Bullish Stance on ‘Real Bond Yield’ Spells Bad News for Crypto