株式会社Progmat設立へ──デジタル資産市場の“ナショナルインフラ”構築を加速

昨年12月21日に「ナショナルインフラ」を目指すと発表していた三菱UFJ信託銀行の次世代デジタル資産プラットフォーム「Progmat」が、いよいよ独立し、「株式会社Progmat」としてスタートする。

三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、三井住友ファイナンシャルグループ、SBI PTSホールディングス、JPX総研、NTTデータ、Datachainの8社は9月11日、デジタルアセット全般の発行・管理基盤「Progmat(プログマ)」の開発と、「デジタルアセット共創コンソーシアム」(DCC、会員企業数214社)の運営を担う「株式会社Progmat」の設立に関する株主間契約を締結することに合意したと発表した。株式会社Progmatの設立は10月2日。

Progmat設立のプレゼンテーションを行った代表取締役 Founder&CEOに就任予定の齊藤達哉氏は「インフラは各社が独自性を出すものではない、業界を挙げて共創することでユーザーに圧倒的な利便性を提供していく」と述べた。

デジタル資産市場のインフラを担うことが狙い。

三菱UFJ信託銀行は、セキュリティ・トークンを扱う「Progmat ST」基盤、ユーティリティ・トークンを扱う「Progmat UT」基盤、ステーブルコインを扱う「Progmat Coin」基盤、およびウォレットサービスである「Token Manager」「Token Wallet」の開発を進めてきた。デジタルアセット市場を本格的に拡大させるために、企業の枠を超えた「共創」を進めるという。

「これまでの事業創成期は、当行内でのインキュベーションだったが、市場形成期を迎え、ソフトウェア会社化・独立会社化で基盤固め、業界横断の標準化を進める」とProgmat設立の背景と目的を改めて説明。市場拡大期はアライアンスパートナーの拡大、市場成熟期には公共財化を図るための上場を視野に入れていると語った。

「今、グローバルでRWA(現実資産:Real World Asset)のトークン化が叫ばれており、2030年に市場規模は16兆ドル、約2300兆円と言われている。そこが市場成熟期のイメージ」

共通インフラの構築にあたって、金融商品や金融機関でのオペレーションに関する深い知識を持ってること、さらにセキュリティ・トークン、ユーティリティ・トークン、ステーブルコインとすべてカバーしていることをProgmatの優位性にあげた。

8社の持株比率。三菱UFJ信託銀行の子会社化はしない。

「今回のメンバーで会社を作ることは、やはり難しく、1年半かかって立ち上がった」と齊藤氏。このメンバーが揃っていることが、ひとつの差別化要因になるだろうと述べた。

|文:増田隆幸
|写真:Progmatに参加する8社の代表者(増田隆幸)