ビットコインETFはコインベース株のリスクになる:アナリストが予測
  • 上場投資信託(ETF)の手数料率は取引所よりも低いため、コインベースのビットコイン取引からの収益は減少する可能性があるとアナリストは述べた。
  • それでも同社は、ETFの代行から得られる手数料収入の恩恵を受けるだろう。

コインベース(Coinbase)株はビットコイン上場投資信託(ETF)の採用拡大から恩恵を受ける可能性があるが、この暗号資産(仮想通貨)取引所は成長を維持するために「多くの努力」をする必要があると、上場商品プロバイダーであるレバレッジ・シェアーズ(Leverage Shares)のアナリストがメモで述べた。

コインベースは2023年に最もパフォーマンスの良かった銘柄の一つで、1年間で390%以上の上昇を記録した。しかし、今年は32%下落している。一方、MarketWatchのデータによると、ビットコインは2.65%上昇している。

サンディープ・ラオ(Sandeep Rao)氏率いるアナリストによると、ETFの登場と機関投資家にとっての魅力の向上は、コインベースの収益源の一部を危うくするという。以前は、投資家は規制された取引所を通じてのみビットコインへのエクスポージャーを得ることができたが、今ではETFを通じて低コストでそれを得ることができるからだ。

「ほとんどのビットコインETFの手数料は0.4%以下だが、コインベースの手数料は1.5%から4%だ」ラオ氏は述べている。「したがって、投資家はETFを通じてビットコインへのエクスポージャーを得ることを好むだろう。ビットコイン取引手数料はコインベースの総収入の約17%だ」。

しかし、コインベースの収益の長期的な原動力は、ETFプロバイダーのためにビットコインを保管することで発生する手数料になるかもしれない。同社は11ファンドのうち8ファンドのカストディアンであり、ラオ氏によるとビットコインを保管するために0.2%の手数料を受け取るという。

「ビットコインのスポットETFがその初期にコインベースの収益に与える影響を定量化することは難しいが、長期的に見れば、同社は受益者となる可能性が高い。コインベースはビットコインの数ではなく、各口座の総額に基づいてカストディ手数料を請求する。ビットコインの価格はカストディで保有される資金の価値を決定する要因の1つだ」とラオ氏は述べた。

暗号資産市場の全体的に上昇すれば、より多くの顧客を惹きつけ、取引手数料や関連サービスにより高い収益を生む可能性が高いとアナリストは結論づけた。

レバレッジ・シェアーズによるコインベース株の見通し

  • 短期: 今後数カ月間、手数料免除を提供するいくつかのファンドがコインベースの手数料を削減するようだ。また、今後数四半期は新規の承認が困難になる可能性が高いため、取引高は減少するだろう。
  • 中期: 初期の騒ぎが落ち着けば、コインベースはコスト構造を見直す必要があるだろう。しかし、直近の決算発表の時点では、取引手数料の引き下げを計画していなかった。
  • 長期: コインベースがカストディアンとして指名されるかどうかに関係なく、より多くの発行体が承認されれば、取引量が増えてETF発行者に有利に推移し、コインベースの市場シェア争いは厳しいものになるだろう。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin ETFs Pose Risk for Coinbase Stock, Leverage Shares Says