ナイジェリア議会委員会、バイナンスのテンCEOを召喚:報道
  • 下院金融犯罪委員会はバイナンスのリチャード・テンCEOを3月4日までに出頭するよう召喚したとパンチが報じた。
  • パンチによると、ジンジャー・オンウシベ委員長は、テンCEOが出頭しない場合は委員会が適切な措置を講じると述べたという。
  • 先週はバイナンス幹部2人が入国時に拘束されており、当局者との面会を求められために入国していたと報じられている。

ナイジェリア下院委員会は、マネーロンダリングとテロ資金供与の疑惑を捜査するため、暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のCEOであるリチャード・テン(Richard Teng)氏を「3月4日まで」に出廷するよう召喚した。地元報道機関パンチ(Punch)が報じた。

パンチによると、金融犯罪委員会のジンジャー・オンウシベ(Ginger Onwusibe)委員長が1日に召喚を行った。数日前には、バイナンスの幹部2人が当局者との面会を求められて入国した際に拘束されたとブルームバーグが報じていた。

バイナンスはナイジェリアの中央銀行の怒りを買った。中央銀行は、同国が外国為替危機に直面する中でバイナンスが為替レートを固定し、260億ドル(約3兆9000億円、1ドル150円)の追跡不能な資金流出を許したことで経済危機を悪化させたと非難している。BBCは1日、ナイジェリア当局がバイナンスに100億ドルの罰金を科す可能性があると述べたと報じたが、その後大統領報道官はこの報道をめぐりトーンを下げようとした。

パンチによると、バイナンスが召喚に応じない場合、委員会は適切な措置を講じるとオンウシベ氏が述べたという。

パンチによると、オンウシベ氏は「納税をしたり、ナイジェリア人がサービスに問題を感じたときに苦情を申し立てることができる物理的なオフィスを持ったりすることなく、自社のプラットフォームを利用する1000万人以上のナイジェリア人を抱える会社を経営することはできない」と主張。「搾取の時代は終わり、すべての犯罪者は責任を負わなければならない」と述べた。

CoinDeskはバイナンスとナイジェリア国会にコメントを求めたが、本記事執筆時点までに返答はなかった。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Nupo Deyon Daniel/Unsplash
|原文:Nigerian Parliamentary Committee Summons Binance CEO Teng: Report