HPC転向のビットコインマイナー、3カ月連続でビットコインのパフォーマンスを下回る:JPモルガン
  • JPモルガンのレポートによると、ハイパフォーマンスコンピューティングに関与するビットコインマイナーの4月のパフォーマンスは、3カ月連続でビットコインを下回った。
  • JPモルガンによると、ネットワークのハッシュレートが6%上昇したため、マイニングの収益性は4月に低下した。
  • JPモルガンが追跡している13のマイニング株の時価総額合計は4月に12%上昇した。

ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に関与するビットコイン(BTC)マイニング企業の4月のパフォーマンスは、3カ月連続でビットコインを下回った。ウォール街の銀行JPモルガン(JPMorgan)が1日の調査レポートで指摘した。

一部のビットコインマイナーは、暗号資産(仮想通貨)への依存を減らすため、急成長している人工知能(AI)市場へのHPCサービスの提供など新たな事業分野に転向している。

アナリストのレジナルド・スミス(Reginald Smith)氏とチャールズ・ピアース(Charles Pierce)氏は、「HPCに関与するマイナー(IREN、ライオット・プラットフォームズ、テラウルフ、ハット8)のパフォーマンスは、3カ月連続でビットコインを下回った」と述べた。

4月はネットワークのハッシュレート上昇に伴い、マイニングの収益性が低下していた。

JPモルガンによると、1日あたりのブロック報酬収入は3月から6%減少した。一方、月間平均ハッシュレートは4月に約56エクサハッシュ毎秒(EH/s)、つまり前月比6%増加して872EH/sとなった。

レポートの著者らは、「これは月間平均ネットワークハッシュレートの連続増加としては過去2番目に大きい」と指摘した。

ハッシュレートとは、コンセンサスアルゴリズムがプルーフ・オブ・ワーク(PoW)のブロックチェーン上でマイニングとトランザクション(取引)の処理に使用される総計算能力を指し、業界における競争とマイニング難易度の指標として利用される。

JPモルガンが追跡しているアメリカ上場のマイニング株13銘柄の時価総額合計は、4月に前月比12%増加した。

グリーニッジ(GREE)株は4月に46%上昇し、目立った好成績を収めた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Miners With HPC Exposure Underperformed BTC for Third Straight Month: JPMorgan

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