SBI VCトレード、預かり資産5000億円突破──DMM資産移管やUSDC取扱いが寄与

暗号資産(仮想通貨)取引所のSBI VCトレードは7月10日、顧客からの預かり総資産が5000億円を突破したと発表した。

2024年11月に2000億円に到達してから約8カ月で、資産規模が2.5倍に増加した計算となる。

同社は、この急成長に複数の要因を挙げている。まず、2025年2月から3月にかけて行われたDMM Bitcoinからの顧客資産移管が寄与した。

加えて、2024年11月以降の暗号資産市場全体の価格上昇も影響したとしており、特に同社が取り扱うエックス・アール・ピー(XRP)の価格は同期間に約4倍になったと説明している。

顧客基盤の拡大も進んだ。同社は、2024年11月の米大統領選挙以降に新規口座開設数が著しく増加したことや、法人・個人大口投資家向けサービス「SBIVC for Prime」の月間平均登録者数が2025年に入り前年の2倍を超える水準で推移していることも要因として挙げている。

さらに、2025年3月に国内で初めて取り扱いを開始した米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」が、従来の投資利用だけでなく、グローバルな決済手段としての新たな需要を創出したことも資産増加に貢献したとしている。

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なお、日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)が7月2日に公表した資料によれば、同協会に加盟する国内交換業者全体における利用者の預託資産のうち、暗号資産の残高は2025年5月末時点で3兆9955億円となっている。

|文:栃山直樹
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