アリババ創業者が支援するアント・グループ、サークルのUSDCを自社ブロックチェーンに統合へ
  • アント・グループの国際部門は、サークルのステーブルコインUSDCを自社ブロックチェーンに統合する計画で、アメリカ規制当局の承認を待っている。
  • この動きは、トークン化された資産を含むさまざまな形態の暗号通貨をサポートするプラットフォームを構築するという、アントの幅広い取り組みの一環だ。
  • アントのブロックチェーンはすでにさまざまな金融機関のトークン化された資産をサポートしており、昨年は3000億ドル以上の取引を処理した。

アリババ(Alibaba)創業者のジャック・マー(Jack Ma)氏が出資するアント・グループ(Ant Group)の国際部門は、サークル(Circle)のステーブルコインであるUSDコイン(USDC)を自社のブロックチェーンに導入する計画だ。

ブルームバーグは、関係筋の話として、アメリカの規制当局がドルに連動するこのトークンを新たな連邦規則に基づいて承認すれば、導入が開始されると報じた

この動きにより、USDCは昨年1兆ドル(約145兆円、1ドル=145円換算)以上のグローバル決済を処理したネットワークに接続されることになる。そのうち3分の1はオンチェーンで決済された。この規模は、アントをアメリカで発行されたステーブルコインを利用する最大の海外企業にする可能性がある。

報道によると、アント・インターナショナル(Ant International)はシンガポール、香港、ルクセンブルクでもステーブルコインのライセンスを申請している。同グループは、規制対象のデジタルドル、中央銀行デジタル通貨(CBDC)、トークン化された銀行預金を自社のプラットフォーム上で同時に利用できるようにしたいと考えている。

同社のブロックチェーンは現在、さまざまな金融機関のトークン化された資産をサポートしており、中国人民銀行(PBOC)と共同で、中国のCBDCであるデジタル人民元の開発に取り組んでいると報じられている。

サークル株は上場後、約143%上昇しており、記事執筆時点では202.90ドルで取引されている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Sandali Handagama/ CoinDesk
|原文:Alibaba Founder-Backed Ant Group to Integrate Circle’s USDC on Its Blockchain