ビットコインのボラティリティ、普及に伴いさらに低下していく見込み:ドイツ銀行

- ビットコインのボラティリティは、普及が進むにつれさらに低下していく見込みだと、ドイツ銀行はレポートで主張した。
- ドイツ銀行は、ビットコインの最近の記録的な高値への急騰が、歴史的なボラティリティの低下と同時期に起こったと指摘した。
- このボラティリティの低下は、市場が成熟している兆候だと、ドイツ銀行は述べた。
ビットコイン(BTC)のボラティリティは、主流による受け入れが進み、企業や個人投資家、政府がビットコインを採用するにつれ、さらに低下する可能性があると、ドイツ銀行は7月15日に発表したリサーチレポートで主張した。
ドイツ銀行は、米国での今後の法整備に対する期待がビットコインの最近の急騰を後押ししたと説明したが、ビットコインの価格上昇が歴史的なボラティリティの低下と並行して進んでいる点は注目に値すると指摘した。
ビットコインは昨年11月中旬以降、約75%値上がりした。これは、有利な規制、機関投資家による採用拡大、および世界的なマクロ経済の変化が複合的に作用した結果だと、レポートは指摘している。
ビットコインの上昇は、米議会で重要なデジタル資産関連法案の採決が行われる予定の「クリプト・ウィーク」と時期を同じくしており、政府と企業によるデジタル資産への関与が拡大していることを浮き彫りにしている。
米下院は今週、暗号資産市場構造法案の「CLARITY」法と、米国におけるステーブルコインを規制する「GENIUS」法について投票を行う予定だ。
ドイツ銀行は、ボラティリティの低下は市場の成熟を示唆しており、規制の明確化、広範な採用、長期的な投資行動がパフォーマンスの安定化に寄与していると指摘する。
レポートはさらに、ビットコインが規制と伝統的なポートフォリオへの統合を通じて正当化されるにつれ、投機的なイメージを脱却し、より安定的で戦略的な資産へと進化する可能性があると付け加えている。
ボラティリティの低下と規制の明確性の向上に伴い、ビットコインは年金基金、政府系ファンド、その他の長期投資家にとってより魅力的な資産となりつつある。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Vytautas Kielaitis / Shutterstock.com
|原文:Bitcoin’s Volatility Will Continue to Decline as Adoption Grows: Deutsche Bank