AIソリューション事業を手掛ける東証スタンダード上場のクオンタムソリューションズは7月23日、今後12カ月で最大3000BTC(同日レート換算で約538.5億円)のビットコイン(BTC)を保有する目標を掲げ、暗号資産(仮想通貨)投資事業へ参入することを発表した。
同社は事業参入の背景として、世界的な暗号資産市場の拡大と、ビットコインが「デジタルゴールド」として広く認知されている現状を挙げている。
加えて、円安の進行や国際金融情勢の不安定化を受け、資産の分散化、為替リスクの軽減、インフレヘッジの手段としてビットコインへの関心が企業や機関投資家の間で高まっていると説明した。
同社が説明するように、日本国内の上場企業では、メタプラネットやリミックスポイントなどが先行してビットコインを財務資産として保有する動きが広がっている。
中でもメタプラネットは7月24日時点で1万6352BTCを保有しており、この流れを牽引している。
クオンタムソリューションズが掲げた3000BTCという目標は、リミックスポイント(1051BTC保有)や、同じく1000BTCの保有を目指すANAPホールディングス、マックハウスなどを上回る水準であり、実現すれば国内上場企業として大規模な保有事例となる。
事業の運用方針としては、主にビットコインの取得と保有を通じて長期的な価値の保全を目指すという。
取得量や保有比率は自己資本の範囲内で段階的に実行し、計画の初期段階では、最大1000万ドル(約14.8億円)相当のビットコインを取得する予定で、この資金は同日に別途開示された借入金を活用する。
|文:栃山直樹
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