- JPモルガンによると、コインベースは2025年第1四半期にサークルから約3億ドルの利益を上げており、これはサークル自身の収益を上回っている。
- コインベースによると、USDコインの利回りはユーザー数の増加を後押ししており、サークルが資金提供するインセンティブにより、コインベースは実質的にゼロあるいはマイナスのコストで顧客を獲得できるという。
- JPモルガンは、サークル関連の経済効果がコインベースの株主にとって最大600億ドルの価値があると推計している。
JPモルガン(JPMorgan)の最新の報告書によると、コインベース(Coinbase)とサークル(Circle)の提携、そしてサークルのステーブルコインであるUSDコイン(USDC)へのエクスポージャーは、株価上昇と高利益率をもたらす収益源の両方を通じて、大きな財務上のメリットを生み出している。
JPモルガンによると、コインベースの株主にとってのサークル関連の経済効果の総額は550億ドルから600億ドル(約8兆2500億円から9兆円)と推定されており、市場はUSDCエコシステムの戦略的重要性を過小評価している可能性があると示唆している。
この暗号資産(仮想通貨)取引所は、7月25日時点でサークルの株式を850万株を保有しており、その価値は16億ドル(約2400億円)に上る。しかし、報告書によると真の焦点はUSDC関連の収入にある。
今年の第1四半期だけで、コインベースはサークルから約3億ドル(約450億円)の配当金を受け取っており、これはサークルの純収益2億3000万ドル(約345億円)を上回っている。
同行は、第1四半期末時点でコインベースのプラットフォーム上のUSDC残高は130億ドル(約1兆9500億円)で、20~25%のマージンで1億2500万ドル(約187億5000万円)の収益を生み出したと推定している。
プラットフォーム外では、コインベースはサークル・リザーブ・ファンド(Circle Reserve Fund)の収益を50対50で分配しており、前四半期にはほぼ100%のマージンで1億7000万ドル(約255億円)を獲得したと報告書は付け加えている。
同行はコインベース株を中立と評価し、目標株価を404ドルとしている。コインベースの株価は7月30日の市場前取引で372.70ドル前後で推移している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Coinbase Reaps Growing Rewards from Circle Ties and USDC Economics: JPMorgan


