- ストラテジーのプットオプションの需要は4月以来の高水準に達し、弱気な見方が強まっていることを示している。
- トレーダーは、同社の株価下落の可能性に対する懸念を反映し、下落リスクへの備えとしてより高いプレミアムを支払っている。
- ストラテジーの株価は2週間で14%以上下落し、50日単純移動平均線を下回って引けた。
ナスダック上場のストラテジー(Strategy)の株価が下落を続ける中、ビットコイン(BTC)保有企業である同社の株価下落リスク回避への需要は数カ月ぶりの高水準に達している。
Market Chameleonのデータによると、7月30日には、1年物のプット・コール・スキュー(満期日が12カ月のコールオプションとプットオプションのインプライド・ボラティリティの差)が3.6%に上昇し、4月17日以来の高水準となった。
つまり、コールオプションに比べて価格下落リスクを回避できるプットオプションの需要が、3カ月以上ぶりに高まっているということだ。
AIの分析
プットとコールのインプライド・ボラティリティ(IV)スプレッドの上昇は、株価が下落した場合に利益を得るプットオプションのIVが、株価が上昇した場合に利益を得るコールオプションのIVよりも大幅に上昇している、または著しく高いことを意味する。これは、オプショントレーダーが下値保護のために大幅に高いプレミアムを支払う用意があるか、またはストラテジーの株価下落に積極的に賭けていることを示している。
これは、オプショントレーダーがストラテジーの今後の1年間のパフォーマンスに対して、懸念が高まっているか、または明確に弱気な見方を示していることを反映している。彼らは、株価の急落の可能性がより高いと考えている。
プットオプションは、購入者に原資産であるストラテジー株を、あらかじめ決められた価格で、後日またはそれ以前に売却する権利(義務ではない)を与える。プットオプションの購入者は市場に対して暗黙的に弱気な姿勢を示し、コールオプションの購入者は強気な姿勢を示す。
ストラテジーは世界最大の上場ビットコイン保有企業であり、62万8791BTC(747億ドル、約11兆2050億円)の保有量を誇る。同社は5年間にわたり、バランスシート資産としてBTCを積極的に購入しており、これは現在、世界中の企業のトレンドを牽引する動きとなっている。
しかし、同社の株価は最近低迷している。ストラテジー株は2週間で14%以上下落し、292ドルとなり、30日には50日単純移動平均線(SMA)をわずかに下回る終値となった。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Strategy’s Market Hints at Strongest Downside Risk Since April


