ビットコインが史上最高値更新に向けて勢いを増す中、クジラの活動が急増
  • 1000BTC以上を保有するエンティティであるクジラの数は1週間で1392から1417に増加し、今年最も高い水準の一つとなった。
  • ウォレットの規模にかかわらず、蓄積の動きが広がっている。クジラとシュリンプ(エビ)の両方が、2024年11月以来となる最も活発な購入活動を示している。

ビットコイン(BTC)は、あらゆる投資家層において蓄積の動きが顕著に復活しており、クジラに分類されるウォレットがその先導を担っている。

グラスノード(Glassnode)の最新データによれば、1000BTC以上を保有するエンティティであるクジラの数は過去1週間で1392から1417に増加した。これは2025年に記録されたクジラの数としては過去最高水準の一つとなり、機関投資家や大口投資家の確信が再び高まっていることを示している。

グラスノードは、同一ユーザーもしくは組織が管理するアドレス群をエンティティとして識別している。

[残高1000BTC以上のエンティティの数(グラスノード)]

さらに、主要なオンチェーン指標である蓄積トレンド・スコア(Accumulation Trend Score)からは、クジラが積極的に蓄積しているだけでなく、1BTC未満を保有するシュリンプ(エビ)と呼ばれる最小保有者のグループも同様に積極的に蓄積していることが読み取れる。この買い圧力は、個人投資家と機関投資家の間で極めて稀な一致が生じていることを浮き彫りにしている。

この指標は、ウォレットの規模と直近15日間の取得行動によって蓄積の強さを分析する。スコアが1に近い場合は蓄積が活発であることを示し、0に近い場合は売られていることを示す。取引所やマイナーといったエンティティは除外されており、純粋な投資家心理に焦点を当てている。

重要な点として、すべてのグループにおいてこれほど持続的な蓄積が観測されたのは、2024年11月のトランプ大統領再選時以来のことだ。この期間は強気なセンチメントと価格のモメンタムが急速に高まり、ビットコインは10万ドル(約1450万円、1ドル145円換算)に到達した。

幅広い蓄積とクジラの関心の再活性化による心理的後押しがあることを考慮すると、市場観測筋はビットコインが近い将来史上最高値に挑戦し、場合によってはそれを上回るとの確信を一段と強める可能性がある。

[グループ別の蓄積トレンド・スコア(グラスノード)]

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Whale Activity Surges as Bitcoin Builds Momentum Toward New Highs