コインベースの第2四半期の不振は一時的なもので、崩壊ではない:ベンチマーク

- コインベース株の弱気相場は買いの好機だと、ブローカーのベンチマークは指摘。
- ベンチマークのアナリスト、マーク・パーマー氏は、コインベースの「買い」評価と421ドルの目標株価を改めて表明。
- コインベースの株価は、4日月曜日の早朝取引で1.8%上昇。
コインベース(Coinbase)の第2四半期決算が予想を下回ったことで、同取引所の株価は1日金曜日に急落したが、ウォール街のブローカーであるベンチマークは、この下落は危険信号ではなく、買いの好機だと述べている。
ベンチマークのアナリスト、マーク・パーマー(Mark Palmer)氏は、「買い」評価と421ドルの目標株価を改めて表明。同氏は、同取引所が基盤となる暗号資産(仮想通貨)インフラの構築を継続しているため、長期的な投資の根拠は依然として揺るがないと主張した。
コインベースの株価は、1日金曜日に16.7%安で取引を終えた後、4日月曜日の早朝取引で1.8%上昇した。
ベンチマークは、その主張を支える5つの要因を挙げている。第1に、コインベースはサークル(Circle)とUSDコイン(USDC)準備金に関する収益分配契約を締結しており、特に米国でGENIUS法が可決された後、ステーブルコインの採用による恩恵を受ける立場にある。
第2に、プライムブローカレッジやcrypto-as-a-service(クリプト・アズ・ア・サービス)、デリバティブといった同取引所の機関投資家向けサービスは、CLARITY法によりさらなる採用が促進される可能性があるため、時宜を得たものである。
第3に、同取引所は取引、決済、非代替性トークン(NFT)、分散型金融(DeFi)、開発者ツールを統合した暗号資産「スーパーアプリ」を開発しており、これは米国市場では他に類のない商品だ。
第4に、分散型取引所(DEX)の統合により、中央集権型取引所(CEX)に上場していないトークンへのアクセスが拡大する。
最後に、コインベースの7月の取引収益は推定3億6000万ドル(約529億2000万円、1ドル147円換算)で、第2四半期の月間平均から44%増加しており、暗号資産取引の回復の可能性を示唆している。
ベンチマークは、第2四半期の予想未達は短期的なノイズだと結論付けている。規制の追い風と機関投資家からの需要増加に支えられ、コインベースの進化するプラットフォームは長期的な成長を暗示している。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Coinbase’s Weak Q2 Is a Blip, Not a Breakdown, Says Benchmark