暗号資産トレジャリー企業、保有資産の拡大続々

- ビットマイン(BitMine) が、保有高29億ドル以上相当で世界最大のイーサリアム保有企業となり、株価は6%急騰した。
- バーブ・テクノロジー(Verb Technology) は、5億5800万ドルのトンコイン財務戦略を発表し、株価が65%急騰した一方で、トンコインは8%下落した。
- 8月4日は、主要なデジタル資産企業が暗号資産(仮想通貨)の準備資産を拡大したという、多くの発表で幕を開けた。これは、ブロックチェーンネイティブな資産の機関投資家による受け入れが高まっていることを示すものである。
プレスリリースによると、ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(BitMine Immersion Technologies) は現在、29億ドル(約4300億円、1ドル=147円換算)以上に相当する83万3137ETHを保有し、世界最大のイーサリアム(ETH)保有企業となった。
わずか35日前に開始されたビットコインの積極的なイーサリアム取得戦略により、同社はストラテジー(Strategy)とマラ・ホールディングス(MARA Holdings) に次ぐ、総合で第3位の暗号資産保有企業としての地位を確立した。
投資家のビル・ミラー(Bill Miller III)氏がかなりの株式を取得し、キャシー・ウッド(Cathie Wood)氏率いるアーク(ARK)、クラーケン(Kraken)、ギャラクシー(Galaxy)、パンテラ(Pantera)といった多くの同社を支援する機関投資家たちに加わった。
ビットマイン株の1日の平均取引高は16億ドルに達し、米国の株式市場における流動性で42位にランクインしている。ビットマインは、イーサリアムの総供給量の5%を取得することを目指しており、将来のステーキング計画によって、利回りベースの収益性が実現することが期待されている。ビットマイン株は4日、6%上昇した。
バーブ・テクノロジーは、キングズウェイ・キャピタル(Kingsway Capital)と提携し、上場企業初のトンコイン財務戦略を開始するために、5億5800万ドルの私募を発表した。
この取り組みは、Vy Capital、Blockchain.com、Ribbit Capitalを含む110以上の機関投資家や暗号資産ネイティブ投資家によって支えられている。
プレスリリースによると、バーブは社名をトン・ストラテジー(TON Strategy Co.) に変更し、トンコイン(TON)を中核的な保有資産として取得する。
テレグラム(Telegram)がエコシステム全体でトンコインを完全に統合していることから、トン・ストラテジー社は、ソーシャルプラットフォーム内でのトンコインの普及を活用する態勢が整っている。
経営陣には、TON財団プレジデントであるマニュエル・ストッツ(Manuel Stotz)氏と、Blockchain.comのCEOであるピーター・スミス(Peter Smith)氏が加わる予定である。
バーブ株は4日、65%急騰した一方、トンコインは8%下落した。この私募取引は、8月7日までに完了する見込みである。
フランスを拠点とするファブレスの5G/IoTチップメーカーであるシークアンス・コミュニケーションズ(Sequans Communications) は、1000万ドルでさらに85BTCを購入したと発表し、ビットコインの総保有数を3157枚とした。シークアンスは、ビットコインを長期的な保有資産と見なしており、戦略的な蓄積を続けている。この発表を受けて、シークアンス株は1%上昇した。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Dylan Leagh/Unsplash
|原文:Crypto Treasuries Expand as Public Companies Make Bold Monday Moves