イーサリアム
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イーサリアム (Ethereum) の基本情報
イーサリアムの特徴は、分散型アプリケーション(DApps:Decentralized Applications)やスマートコントラクトを動かすためのプラットフォームとして、オープンソースで開発が進んでいるプロジェクトであることが挙げられる。
発行上限 | 上限なし |
---|---|
承認方式 | PoS |
開始日 | 2015年7月30日 |
中央機関 | なし |
提唱者 | ヴィタリック・ブテリン |
オフィシャルサイトURL | https://www.ethereum.org/ |
ホワイトペーパーURL | https://github.com/ethereum/wiki/wiki/%5BJapanese%5D-White-Paper |
公式TwitterURL | https://twitter.com/ethereum |
取引所別レート
取引所名 | 通貨ペア | 価格(売値) | 価格(買値) | スプレッド | 24h 取引高 |
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ETH/JPY | 206,560円 | 206,550円 | 10.00円 | 1,756.45ETH |
イーサリアムとは
イーサリアム(Ethereum)とは、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)によって考案され、2014年に販売が開始された暗号資産(仮想通貨)のことで、単位はイーサ(ETH)。アルトコインと呼ばれるビットコイン以外の仮想通貨の中でも代表的なものとして数えられる。過去の価格推移や将来性についてはこちらのページを参考のこと。
イーサリアムとビットコインの違いは?
ビットコインは決済手段として、イーサリアムはアプリケーションの開発プラットフォームとして開発された経緯がある。主な違いについては、以下の通り。
イーサリアム | ビットコイン | |
---|---|---|
役割 | 開発プラットフォーム | 決済手段 |
コンセンサスアルゴリズム | PoS | PoW |
発行上限 | 未定 | 2,100万枚 |
コンセンサスアルゴリズムは両者とも「PoW(Proof of Work)」方式を採用していたが、イーサリアムはイーサリアム2.0のアップデートにより「PoS(Proof of Stake)」に移行した。
PoWは参加者がナンスと呼ばれる値を計算し取引の承認を行う方法をいい、この作業を「マイニング」と呼ぶ。マイニングは参加者同士の競争が激しく計算量が膨大になり、マイニングに用いられるデバイスの消費電力が大きくなりやすい。
イーサリアムはPoSに移行したことで、取引の承認方法が「ステーキング」になり、32ETH以上を持つ保有者の中からランダムに取引の承認者を選び、取引の承認を行わせる仕組みとなった。
イーサリアムの最新ニュースを知るには?
イーサリアムに関する最新ニュースを知りたい場合は、こちらのページ「イーサリアム(Ethereum)の最新ニュース」を参照のこと。また、必要に応じて、イーサリアムの公式サイトや公式ツイッターアカウントも参照のこと。
イーサリアムの特徴
スマートコントラクト
スマートコントラクトは、ブロックチェーン上にプログラムを書き込むことで、設定した要件を自動的に実行する機能を指す。例えば、「 1 年後、自分の口座にある10ETHをAさんに支払う」とするプログラムをブロックチェーン上に記録すると、 1 年後に10ETHがAさんに自動的に支払われる。
スマートコントラクトの仕組みを活用すれば、あらかじめ取引内容を決めておいて、自動的に取引が実行されることで業務効率を格段に上げることができる。特にイーサリアムで利用されるスマートコントラクトは、仮想通貨(暗号資産)の送金に加えて商品の売買や不動産取引などにも応用されつつあり、様々な分野で利用されていくことが期待されている。
分散型アプリケーション構築のためのプラットフォーム
もう一つの特徴は、分散型アプリケーション(Dapps)を構築するための開発環境を提供するプラットフォームとしての機能である。
Dappsとは、企業や政府、銀行といった中央管理者不在で稼働するアプリケーションのことを指す。参加者全員がデータを分散管理することで、仕様変更などの意思決定に関わることができる点が大きな特徴だ。Dappsは特定の技能を持つエンジニア以外には開発が難しい分野とされてきたが、イーサリアムの登場によってDapps開発の敷居が大きく下がったため、現在ではいくつものDappsがイーサリアムによって誕生している。
「ERC20規格」がICOに利用されやすい
「ERC20」は「Ethereum Request for Comments 20」の略で、イーサリアムのブロックチェーン上で発行されるトークンの統一規格を指す。仮想通貨におけるトークンとは、一般に既存のブロックチェーン上で発行された仮想通貨をいう。ERC20は2015年11月、「ファビアン・フォーゲルステラー(Fabian Vogelsteller)」氏によって提案された。
新たに仮想通貨を作り出す場合、通常は一からブロックチェーンの構築を行う必要があるが、これには長いプロセスと大きなコストがかかる。しかしトークンなら既存のブロックチェーンを利用できるためプロセスとコストの削減が可能だ。
ERC20はイーサリアムのブロックチェーンでトークンの発行を行う際の規格で、この規格に基づき発行されるトークンを「ERC20トークン」という。仮想通貨の管理にはそのブロックチェーンに準拠したウォレットがそれぞれに必要だが、ERC20規格に準拠したウォレットなら複数のERC20トークンを1つのウォレットで管理できる。
ERC20トークンは多くの「ICO(Initial Coin Offering)」に利用されてきた。ICOは新しい仮想通貨を販売して行う資金調達を指す。「Etherscan」によると、これまで数十万種類の仮想通貨・トークンがERC20に基づいて発行されている。「テザー(USDT)」や「柴犬コイン(SHIB)」が代表的だ。
参考:イーサリアム規格「ERC-20」とは?──GWに学ぶ暗号資産の新知識
有力企業団体「EEA」がビジネスでの活用を目指している
「EEA(Enterprise Ethereum Alliance)」は2017年2月末、イーサリアムの技術をビジネスシーンで活用できるよう研究・開発を行うために設立された企業連合だ。マイクロソフトやインテル、JPモルガンなどの大企業が初期メンバーに名を連ねる。同年5月には日本から「三菱UFJフィナンシャルグループ」や「トヨタ・リサーチ・インスティテュート(トヨタ自動車の子会社)」などがEEAに加盟した。
イーサリアムをはじめ、多くの仮想通貨は誰でも開発に参加できるが、業界によっては情報保護やセキュリティの観点から不都合だ。これらに対応するため、EEAはビジネスでの活用に耐えられる単一の仕様の開発を目指している。世界的な大企業が開発を後押しするのはイーサリアムが持つ強みの一つだ。
「イーサリアム2.0」へのアップデートを目指している
イーサリアムは現在「イーサリアム2.0」へのアップデートを進めている。取引の処理能力と安全性の向上、また電力消費を抑えることが主な目的だ。2022年9月にThe Mergeのアップデートが完了し、最終アップデートを残すのみとなった。
最終アップデートでは、シャードチェーンが実装される。シャードチェーンが実装すると取引を1つのブロックチェーンだけではなく、複数のブロックチェーンで分散して処理することが可能になる。
ネットワークの負荷を軽減させ、取引の処理能力を向上させるアップデートといえるだろう。イーサリアムが抱えているスケーラビリティ問題は、利用者の増加によって懸念される処理速度の遅延とガス代(取引手数料)の増加のことであるが、シャードチェーンの実装によりこの問題の解決が進むことが期待される。
イーサリアムの歴史
イーサリアムは2014年にヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が中心となって創設されたイーサリアム財団が中心となって開発が進められている。イーサリアムには、フロンティア、ホームステッド、メトロポリス、セレニティーからなる 4 つの開発段階が存在し、コミュニティ内では活発な議論が行われている。イーサリアムのこれまでの大まかな歴史については、以下の通り。
0. トークンセール
2013年にヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏はイーサリアムのホワイトペーパーを公表。その後、2014年7月に開発資金を調達するためにトークンセールを実施した結果、約32,000BTCを集めることに成功。1年間の準備期間を経て、本格的な開発を開始した。
1. フロンティア
イーサリアムは2015年7月30日に一般公開された。フロンティアでは開発者向けの仕様でイーサリアムがリリースされた。この頃からすでにイーサリアムのプラットフォーム上ではいくつかのプロジェクトが立ち上がりを始めている。
2. ホームステッド
フロンティアから半年を経てイーサリアムが安定的に稼働することが確認された後、2016年3月14日に第2の開発段階であるホームステッドへのアップグレードが実施された。
この時期に起きた大事件が「The DAO事件」である。
ホームステッドへの移行完了後、様々なプロジェクトがイーサリアム上で誕生した。その中でも特に注目されていたのが、スマートコントラクトを利用した自立分散型の投資ファンドの立ち上げを目指す「THE DAO」というプロジェクトだった。しかし2016年6月、「THE DAO」のシステム上のバグを突く形で、約50億円相当のイーサがハッキングされる事件が発生したのだ。
この事態を踏まえ、イーサリアムの開発者コミュニティは被害者を救うためにハードフォークを実施。ハッカーが盗難したイーサの取引記録をブロックチェーン上から削除し、被害者にイーサを戻すことを提案。コミュニティ内ではこの措置に反発する声も見られたが、ハードフォークは実行された。ちなみに、この時にハードフォークに賛成しなかった一部のグループはイーサリアムクラシックとして運営を続けている。
3. メトロポリス
メトロポリスは、2017年に行われたビザンチウムと2019年に行われたコンスタンチノープルの2つのアップグレードによって構成される。メトロポリスでは、匿名性の向上を目指して、ゼロ知識証明という技術がイーサリアムに導入された。ゼロ知識証明は取引に用いるアドレスや送金額などプライバシーに関わる情報を公開することなく、その取引の正当性を証明することのできる技術である。プライバシー保護に有効なだけでなく、外部から特定の取引を見つけて攻撃することが困難になるため、ネットワークのセキュリティー向上にもつながる。
セレニティーに向けた準備として、メトリポリスではマイニングの難易度を示すディフィカリティの低下とマイニング報酬の減額が行われた。これにより取引の承認を行うマイナーは従来よりも迅速な取引を実現することができるようになった。1ブロックあたりの生成時間が短縮されたため、結果的にイーサリアム上での処理速度が向上することにつながった。
その一方で、マイニングが容易になることはマイナーが受け取る報酬額の増加とそれに伴うマイニング競争の激化をもたらす。それを踏まえ、マイニング報酬をビザンチウムでは5ETHから3ETHへ、コンスタンチノープルでは3ETHから2ETHへ減額することで、マイナーが受け取る報酬が大きく変化しないようにする措置が取られた。
4. セレニティ
2020年12月1日、「イーサリアム2.0」への変更を目指すアップデート「セレニティ」が着手された。イーサリアム2.0ではネットワークセキュリティの向上、スケーラビリティ問題の解決、持続可能性の向上のため以下のアップデートが行われる予定だ。
- ビーコンチェーン(2020年に実装)
- マージ(2022年に実装)
- シャードチェーン(2023年を予定)
ビーコンチェーンは、2022年に行われたマージアップデートの下準備のために実装された機能である。イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムをPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ移行するにあたって、予めイーサリアムのメインネットと異なる領域にPoSを稼働させるチェーンを実装するアップデートだ。
2020年に行われたこちらのアップデートでは、PoWからPoSへ移行する上での基盤システムの実装となり、イーサリアムのブロックチェーンにステーキングも導入されることとなった。
実装されたビーコンチェーンとイーサリアムのメインチェーンを統合することでPoWからPoSへの移行が完了するが、マージ(統合)はその名の通り、2つのネットワークを統合するアップデートだ。
2022年に行われたマージにより、イーサリアムはPoWからPoSに完全に移行し、PoWにおける電力消費の大きい取引承認システムであったマイニングが廃止され、PoSのステーキングによる取引承認に移行することで、イーサリアムの消費電力量は大幅に減少した。
最後のアップデートはスケーラビリティ問題の解決を目指すシャードチェーンのリリースになるが、アップデートは2023年中を予定している。
イーサリアムの購入方法
イーサリアムは国内または海外の主要な仮想通貨取引所/販売所で購入することができる。CoinDesk Japanでは、金融庁に認可された国内の仮想通貨取引所で購入することをおすすめしている。
CoinDesk Japanでは、「サービスの使いやすさ」「取扱通貨の豊富さ」「手数料/スプレッド」「セキュリティ体制」「ハッキング時の補償制度の有無」の5つの評価軸に基づき、国内のビットコイン取引所を総合的に比較・評価している。暗号資産投資を始める際は、各暗号資産の仕組みや特徴について理解を深めた上で、自身にとって最適な取引所を決定することを推奨する。
暗号資産(仮想通貨)取引所比較一覧
取引所名 | 銘柄数 | 手数料(BTC) | スマートフォン対応 | ||
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銘柄数25種類 | 手数料(BTC)メイカー:0.008~0.100%/テイカー:0.024~0.100% | スマホ対応公式アプリあり | ||
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銘柄数24種類 | 手数料(BTC)販売所:スプレッド | スマホ対応初心者向け「STモード」と豊富な機能の「EXモード」が選べる | ||
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銘柄数23種類 | 手数料(BTC)取引所-0.01%〜0.05%/販売所:スプレッド | スマホ対応複雑な注文機能を備えた高機能なアプリ | ||
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銘柄数21種類 | 手数料(BTC)入金手数料 | スマホ対応公式アプリあり | ||
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銘柄数18種類 | 手数料(BTC)取引所:0% | スマホ対応投資初心者でも見やすく分かりやすい優れたUI/UX | ||
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銘柄数17種類 | 手数料(BTC)取引所:0.01〜0.15%/販売所:スプレット | スマホ対応スマホアプリでビットコインFXも取引可能 | ||
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銘柄数16種類 | 手数料(BTC)販売所:スプレッド | スマホ対応公式アプリあり | ||
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銘柄数14種類 | 手数料(BTC)入出金手数料無料 | スマホ対応公式アプリあり | ||
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銘柄数14種類 | 手数料(BTC)法定通貨の入出金手数料 | スマホ対応MT4、公式アプリあり |
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