イーサリアム・レイヤー2「INTMAX」を手がけるRyodan Systems、ぷらっとホーム、スカパーJSATは8月27日、国内データセンターを拠点としたINTMAXブロックチェーンの実証を開始すると発表した。ゼロ知識証明によるプライバシー保護、ブロックチェーンを用いた高度なIoTデバイス統合、そして耐災害性の高い放送通信インフラを活用したデータセンターの利用を組み合わせることで、Web3時代の次世代分散型データセンター事業モデルの確立を目指すという。
実証のポイントは以下のとおり。
INTMAXは、独自開発のzkRollup(ジーケーロールアップ=ゼロ知識証明によるロールアップ)技術を核とした、高速かつプライバシー性の高いレイヤー2ソリューションを提供。国内データセンターに構築されたノード上で、個人情報や機密データを保護したままブロックチェーンネットワークを安全に運用できるかを検証する。
ぷらっとホームは、IoTゲートウェイやセンサーなどのエッジデバイスとブロックチェーンを連携させる「ThingsToken」技術を提供。物理デバイスや現実資産(Real World Assets:RWA)をトークン化し、ブロックチェーン上で管理・取引可能にすることで、現実世界とデジタル世界をシームレスに橋渡し、データセンター内の物理アセットのリアルタイム管理や新たな分散型経済圏の創出に貢献する。
スカパーJSATは、衛星放送の中核地点であり、耐災害性の高い自社保有のデータセンターをINTMAXの分散ノードへのサイトロケーションとして提供。災害時や有事の際にもWeb3ノードが高い確率でブロックチェーンネットワークへ接続できる、レジリエンス(回復力)の高いWeb3データセンターインフラを提供する。
実証の目的と今後の展望については、オンライン情報の改ざん防止、サービスユーザーのプライバシー保護の実現に向けて、Web3型分散ネットワークを構築し、全国・全地球規模で安定稼働するINTMAXの分散型インフラの確立を目指すという。
また将来的にはThingsTokenによるデータセンター内RWAとブロックチェーンのリアルタイム統合をはじめとした、Web3時代の新しい分散型経済圏形成への貢献を目指すとしている。
|文:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:データセンターのイメージ(Shutterstock)


