- ソラナネットワークの開発者らは、現在バリデーター投票段階にあるアルペングロー提案において、コンセンサスに関する大幅な見直しを提案している。
- 新しい設計は、プルーフ・オブ・ヒストリーとタワーBFTをボーターとローターに置き換えることを目指しており、トランザクションのファイナライズを高速化し、ネットワーク効率を向上させることが期待されている。
- アルペングローによって、バリデーターの20%が敵対的、さらに20%がオフラインであっても運用を継続するレジリエンスモデルが導入される。
ソラナネットワークの開発者らは、現在バリデーター投票段階にあるアルペングロー(Alpenglow)提案において、コンセンサスに関する大幅な見直しを推進している。
進捗確認ツールによると、28日欧州時間午前の時点で、バリデーターの10%強がアップグレードを支持しており、参加資格のある人の88%以上がまだ投票を行っていない。
この提案が可決されれば、プルーフ・オブ・ヒストリー(Proof-of-History)とタワーBFT(TowerBFT)が、ボーター(Votor)とローター(Rotor)という2つの新しいコンポーネントを中心としたより高速で回復力(レジリエンス)の高い設計に置き換えられる。
プルーフ・オブ・ヒストリーはソラナネットワークの既存のコンセンサスアルゴリズムだ。トランザクション(取引)にタイムスタンプを付けることで、バリデーターは(ネットワークの速度を低下させる)同期に時間を浪費することなく、正しい順序を決定できる。タワーBFTはソラナネットワークの投票システムだ。バリデーターは過去の投票をガイドとして使用し、攻撃に対する耐性を持ちながら次のブロックを迅速に承認することができる。
新しいコンセンサス提案であるボーターの大きな魅力は、トランザクションのファイナライズにかかる時間を12秒以上から約150ミリ秒に短縮し、ユーザーにとってネットワークのコンファメーションが実質的に瞬時に感じられるようになる点だ。
後の段階で予定されているローターは、バリデーター間のデータ転送回数を減らしてネットワークの効率性を高めることを目指しており、分散型金融(DeFi)やゲームなどの活動量の多いアプリケーションに対応するために設計されたアップグレードだ。
アルペングローは「20+20」レジリエンスモデルも導入する。これは、バリデーターの20%が敵対的であり、さらに20%がオフラインであってもチェーンの稼働を継続することを保証するものだ。
この提案はこれを、バリデーターのセキュリティと公平性を高めながらより高速な処理速度を実現するための一歩として位置付けている。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Unsplash
|原文:Solana Targets Near-Instant Finality as Alpenglow Upgrade Heads to Vote


